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>>90
ただの殺人じゃないって、何言って……。
[つ、と涙が頬を伝う。
自分の涙のはずなのに、驚いて指先で拭った]
あたしそんな子どもじゃありません。
[ジェネレーションギャップとの言に言い返すが、泣きながらでは説得力も何もない]
と……
[響いた音に足元を見下ろす。小石でてこのようになっていたのか、綺麗に折れた木の枝。
かけられる声に顔を上げ、フユキの姿と、その手に抱えられたバクの姿を認め]
おや。フユキ君。
おはよう……と、いうには遅いかな。
散歩かい?
[何気ない風の挨拶と、問いかけ。バクについては聞かず、ふ、と小さく笑い]
[ほんの一瞬浮かべた、困ったような表情をすぐに掻き消す]
散歩するつもりだったんですけど、彼が、ですね?
えっと…窯神様の影響ですかね。
眠ってしまったみたいなんです。
まだ…生きてますよ?
[ふ、と緩やかな微笑を作って]
先にそっちを聞かないのは…ぜん兄は、ヒトが悪くありませんか?
[ポルテの泣き顔に、やや慌ててタオルに手を伸ばし、差し出す。]
ああ…
そ、そんなにショックですか?
子供じゃないといってもまだ、お若いですし。
うーん、仕方ないのかもしれませんねえ。
でも私が始めての時は……
どうでしたっけねえ……
[タオルを差し出しつつ、空いた手で頬を掻いた。]
>>94
ありがとうございます。
二度目なんですか……。こんな、こと。
[涙と汗で湿った右手を伸ばしてタオルを受け取る。
それに顔を埋めて、首を左右に振った]
聞こえるんです。
あの子の低い声が聞こえるんです。
そうなんだ。
まー、子供だし、結構ショック受けてたみたいだったからねー。
早めに眠っちゃっても仕方ないかなぁ。
[説明には改めてバクを見つつ]
ああ、うん。そうかもしれない。
これで割と白状な人間なだからねー。
[冗談のように返し。
まだ、という言葉に、何かを言う事はなく]
[子供だし、の声に頷いて]
そう……ですね。
ぜん兄は、ショックを受けなさすぎにも見えますが。
―――…そんな風では、他のヒトに窯にほうり込まれますよ?
カミサマのイケニエにでもなりたいんですか?
…僕は、ぜん兄がイケニエになるのは見たくありませんよ。
[言葉の響きは何処か甘やか。
家の中に入り、バクを部屋のベッドへ寝かしつける]
>>97
『ヒトを捧げよ』と言ったときみたいな、アンちゃんの声……。
胡散臭いですね。やだな。
やだなぁ……。
[涙を堪えて顔を上げる]
三度も、巻き込まれてるんですか。
[渇いた笑いが零れる。
こめかみを伝った嫌な汗を拭う気力はわかなかった]
それも白状な人間だからだよ。
多分、ね。
窯に放り込まれたら? ――それは、あまり芳しくないねー。
わたしは……生贄になるよりは、人狼に食べられる方がいいなぁ。
まー、それが「必要」な時なら、また別の話だけど。
[軽くも、含みを持った言葉。
フユキに続いて建物へ入り。ベッドに寝かされるバクを、少し離れたところから見]
>>101
『捧げよ、御霊を』
[言ってから、くすくすと笑う]
今日ですよ。
起きてからずっと。耳鳴りみたい。
[顔をしかめ、天井を仰ぐ。
お茶の言葉には小さく首を振り]
少し、一人にさせて下さい。
[渡されたタオルを手に、手近な一室へと向かう。
身体をベッドに投げ出して目を閉じても、*音は続く*]
―――…っふ、ふふ。食べられたい、ですか。
[咎めるでもなく可笑しそうに吹き出して]
ぜん兄は…食べたら甘い味がしそうですよね。
この味と同じ感じの。
[貰った棒付きの飴を取り出した]
…まあ、好きな物はなるべく取っておく主義なのでまだ口は付けていませんが。
ぜん兄はまだ眠くならないんですか?
[不思議そうに問い掛けて]
眠いなら、そろそろ部屋から出ましょうか。
一人の方が、何か、あった時に疑われずにすみますよ?
[微笑を浮かべ、別の部屋に移る*そぶり*を]
そうかな? 案外辛かったりするかもしれないよ?
……そうだったら、甘党としては名が廃る思いだけど。
うん、きっと甘いよ。
[取り出された飴を見遣り、紡がれる言葉に]
じゃあ、食べる気になったら――
[声は曖昧に、溶けるように途切れ。口元を押さえ、一つ欠伸をし]
…巻き込まれている…、と言えば、巻き込まれているんでしょうか。
[扉を眺めつつ、一つお茶を飲み干した。]
私もそろそろ…行きますかねえ。
昨日のように椅子で眠るのは、流石にちょっと。
ふふ、頼みますよ、窯神様。
[そして、二つ目を飲み干す。]
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