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>>100
わあ。それに、あの藁人形が入ってるんだっけ。
[イマリの抱える袋をちらりと見て]
怖いのは人形じゃない。人形じゃない。
[呪文のように唱えながら『特選!にっぽんの怖い話』収録、丑三つ時のエピソードを、頭から振り払っている]
[イマリと、とりとめのない話を交わしながら夜道を歩くうち、神社へと到着する]
あ。やっぱり、みんなもう着いてた。
[先客たちに手を振った]
ふふふ、あっちの学校でオトナになって帰ってきたのよっ
[けらけらと笑った]
そうね、花火にお囃子…お?
[向こうにグンジとネギヤの姿が見えたならば気が逸って少し小走りになる]
[外に出ると、首をぐうっと上げ丸めていた背を伸ばし、
半ば伸びをするように空を見る]
[と、三つの月が目に入る]
今日はまたいっそうお美しうございますなぁ。
[口調は冗談めかして]
大人かぁ。
確かに、きれいになったよねぇ。
[にこにこと笑って、帆澄を見る。
相手が足を速めると、その背に小さく声をかけた。]
暗いから、足下気をつけてね。
[ゆらめく松明の光の先、ネギヤたちの姿が見えた。]
ネギヤ君お疲れさま。
先生もお疲れさま……?
[続いてやってきた人々に手を振った。
神木の向こうに対岸の松明の明かりが見えた。]
いい眺め。
[海面に映った月と、打ち上げ花火を見ている**]
くび…
[首にネギを巻くという不思議。両手を首に手を当ててみる。]
[不意にハリセンで叩かれた頭が痛み出して、両手で抑えた。また涙目。]
寒いかなと思ったけど、ここはあったかいねぇ。
[神社を囲むように燃える篝火をみてまぶしそうに笑う。
一歩、ネギヤたちに近づいた。
その背後の柱を見上げる。]
私ここに昔願い事を書いたんだ。
まだ残ってるかなぁ。
[空を見上げた。満月に、月ふたつ。空に向かって両手を伸ばすが、月には届かない。]
うぅー…
[ぴょこりとジャンプ。小さな体では、やっぱり月には届かなかった。]
あ、あらやだ、綺麗になったなんてっ!
そんなのえびちゃんだっておなじじゃないのさっ
[一瞬よろめいて振り返った]
あらー。ネギさん小さくなったわね
[再び境内に視線を戻し、ネギヤの方を遠目で見遣った]
お祭りが、始まったって、ことさぁ
[座ったまま空を見上げるグンジに、同じように空を見上げて言う]
花火、きれいだねー。
お月様も、きれいだし。
[ぴょんっとジャンプをしてるセイジを、不思議そうに眺めた]
……なんか。へんな子。
[先ほどの事を思い出して、イマリの影にさりげなく隠れる]
[突然、打ち上げ花火の音が耳に入る。]
ぴゃー!
[思わず両手で耳を押さえて、涙目。エビコに頭を撫でられると、目を猫のように細めて、返される手のひらを見やる。]
ささ、き?
[イマリの影に隠れた少女の姿に、首を傾げた。]
むり?
[グンジに窘められると、悲しそうに月を見上げる。打ち上げ花火が視界に広がった。]
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