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[指先に触れたのは、1枚の写真]
[レン、ルリ、ユウキ、ライデンがこちらに曖昧な笑みを向けている]
……?
[裏を返すと 11018.11.24 XXXX]
──え? なぁにダーリン。
ああ、確かに加工して作れるけど。
なんで私のポケットに入ってるのかしら?
11018年。
最近なのか、ずいぶん前なのかさっぱり分からないわね。
お、落としてみた!
気弱に加工写真って案も出したんだぜ……。
誰にも拾ってもらえなかったら、ただのストーカー写真なのかしら。あるいは加工マニア。それもまた良し。
[表紙をめくると現れる、最初の風景。]
…これは…風景…
…鳥…?
[じっ。と魅入って、次のページに描かれているであろう絵も気になって。一枚一枚を大切に見て、大切にめくって。]
…せか、い…
あ……。
[その絵を見て溢れてくる、熱いもの。
一筋の涙が頬を伝う。]
偽物なの?
フェイクなら、私は何でこれを作ったのかしら。
[カナメの声に考え込む]
[何事かを告げる声にはうるさそうに頭を振る]
レディが考え事をしているときは黙っていて頂戴。ダーリン。
[告げる声はかすかな苛立ちを含む]
ああ、だめ。考えがまとまらないわ。
[ため息をつくと、写真をポケットに戻す]
[踵を返して、再び歩き出す]
[部屋の壁際。脚の長い椅子に腰掛け、腕を組み、前の壁にかけられた鏡を見つめていた]
君。改めて聞くが……
此処は何処なのかね?
[問いかけは「声」、カナメに向けて。
「ドームですよ」という、目覚めた時と変わらないカナメの返答]
私は何故此処にいる?
[「冷凍睡眠していたからです」、やはり前と同じ返答]
私は誰だ?
「貴方は、ライデンです」
[止まらない涙。でも、止める気はなくて。その感情に身を任せるばかりで。]
この感じは…なんという言葉が繋がる…?
うつくしい…きれ、い…?
尊い……せつ、ない……?
今の俺じゃ引き出せる言葉が足りなすぎる…でも。
ミナツの、絵…
きれいで……素敵な、世界だ。
これが、ミナツが描いた世界……
…ミナツはこの世界、好きか?
[まだ震えている声で。スケッチブックの風景画を示して。]
空よ、お前は何故泣いている。
星よ、お前は何故隠れている。
月よ、お前は何を叫んでいる。
あぁ、雲の歌う歌が聞こえる。
あぁ、雨の紡ぐ詩が聞こえる。
あぁ、涙を流す世界が見える。
[ガラス越しに空を見上げれば、口から自然に紡がれる言葉。少しずつ、失人は取り戻しつつあった。]
―泉―
[ぴちゃん、ぴちゃんと、水音が響く。
両足を順に水面に叩きつけている音]
てぃー、てぃー。
[背広の内側の刺しゅうを見て読み上げる。
ゆるりと視線を水面へ戻しながら、うなじに手を伸ばした]
……、そうかね。恐らく君は……
何度聞いても、答えてくれはしないのだろうね。
などと、既にわかっていた事ではあるが。
[力ない笑みを浮かべる。やれやれというような、同時にどこか自嘲するような。鏡面に指を伸ばし、映る己の鏡像の輪郭をなぞって]
……というのは……
……いや。これも今は君は教えない、か。
[続けかけた問いを途中で撤回した。
起立し、扉へと向かい]
ただ部屋にいるとどうにも考えすぎてしまう。
[部屋から出、目的地のない足取りで、扉の並ぶ壁近くを歩いていき始め]
[歩き始めて、再び窓のところで立ち止まる]
[レンとミナツに気付く]
あら──泣いてる?
[なにやら深刻そうな空気に首を傾げる]
[無意識にカメラを構えてシャッターを切る]
[何枚も、何枚も]
[立ち上がり、泉から離れ出す。
きょろきょろと辺りを見渡していると、突然の衝撃]
うひゃぁ……
[素っ頓狂な声を上げて、地面に尻餅をついた。
見上げると、そこには息を切らした黒髪の少女]
……おはよー?
[ゲームというのは何なのか。
最初にいわれた時から現れて消える気配のない疑問。どこか胸がざわめくような感覚を持ちながら、歩いていく、私の足はどこに向かおうとしているのだろうか]
―通路―
[遠目にペケレの姿がみえる]
ごきげんよう、ペケレ。
おさんぽですか?
でも、歩を、してないですね。
[挨拶に続き、
彼女が手にする物の方へ、珍しげな視線がとび]
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