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なるほど、オチはないのですか
私は多角だろうと同時進行だろうと異世界移動だろうと大丈夫ですから。
会いにきても、いいのよ
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おお、ありがとう、ありがとう。
死後の世界なんでもあり、的な感じで
いつも通りに先生にも接触してみるさね…
速度おっそいので、おかえしものんびりでどうぞだよ
自販機周辺
[院内は今日もあたたかい。
気温の問題ではない。
肌に伝う空気が、人々の空気があたたかいのだ。
消毒薬の無機質な香りとか
寒々とした壁の白さだとか
そういったものを一切感じないのが、
自分が、死んでいるからだなんて気づく筈もなく]
――やあ、先生
休憩かね、……俺ちもなんか飲むかなァ
[ポケットを漁る。
生前にはなかった筈の硬貨や札が数枚、入っていた。
ブラックの缶コーヒーを購入し]
[自販機前で、男性に出会った。
何度かお世話になっていて、顔も知っている。
お互いに、名はしらないままだけれど。]
こんにちわ
ええ、休憩です
こういう仕事は、いつ休めるかわかりませんし
[微糖を啜りながら、彼の手元を見る。
どうやら、ブラック珈琲のようだ。
苦いのに、よく飲めるな。
ブラックを飲む人を見ると、いつもそう思う。]
[ゴトリ。
落ちてきた缶珈琲を拾い上げて
喉を潤す。
眠気覚ましには矢張りブラックが一番だ。
「休憩だ」という彼に頷きながら
伸ばされた視線に、暫し思案し]
うん… 胃に悪いけどなァ、
砂糖とかミルク入ってると、飲めんのヨ
先生、アンタさんは――
[ちらり、青年医師の胸元辺りを確認する。
名札の類はしていただろうか。
そもそも、娘達の噂に昇っていた医師が
彼だとは、断定出来ないが]
うちの娘達が、外科の先生に
「いけめん」が居るとはしゃいでたよ
そうですね、カフェインの摂り過ぎは良くない
といっても、日本茶や紅茶にも入っています
飲みすぎなければ、大丈夫ですよ
[名札は左胸についているけれど。
小さいので、遠目からでは見え辛いかもしれない。
もし見えたなら、結城、と入っている名札が見える。
苗字もユウキ、名前もユウキである。
子供の頃は、うちの親は馬鹿じゃないかと思った。]
いけめん、ですか
うちの先生には、素敵な方が多いですから
どなたの事でしょうね
[大丈夫、の言葉に「んだなァ」と頷く。
医者に言われると、大丈夫な気がしてくるから
不思議なものだ。
目元を擦り、それでもまだ見難い名札を確認すべく
数歩、先生へと近づいた。
親御さんも、何か縁あってつけたのだろうから
その名を知っても、笑うことは無いだろう]
そうか…、「結城先生」の事かどうか
今度、聞いてみるさね
アンタさんは、結婚はまだなのかい?
最近の若い人は、独身の方がいいって思想も多いようだけんど
[誠実な医師を思い、些か一方的な感想を続け]
アンタさんはさ、早く結婚して
子ども作った方がいいよ
子煩悩な感じがするしなァ…
[子どもはいいぞー、と、先の孫の顔を浮かべて笑い。
のみ切った珈琲の缶をゴミ箱へ転がすと、
軽く手を挙げ「またなー」と挨拶を残して
廊下を進んでいった*]
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ユウキ先生、お相手ありがとうございましたー!
お見合いおじさんみたいになってしまった…
いよいよ今日が最終日ですね。
帰宅は24時過ぎになってしまうので
ご挨拶を。
このたびは、年末のお忙しい中に参加して頂き、ありがとうございました!
また機会がありましたら、一年後あたりに同じ題材でやりたいな…と思っております。
次は茄子さんに建てて頂くでも、また私が建てるでも、他のどなたかが建てるでも…
お時間が許す限り、楽しんでいってくださいなーヽ(・ω・)ノ**
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定時帰宅余裕だわ!と思っていたところ
残業に足を取られて溺れそうになりつつ
ちらり。
天満氏を見て、
健康診断はちゃんと受けようと
心に決めた2013年・冬。
[私の事を考えて、
お婆さんがお手玉を作ろうとしてくれた…
それだけで、私は嬉しかった。
彼女にそう伝えるために
後で、会いに行こうと思ったけれど。
訳知り顔の少女に、手紙を託そうと。
『ボタンさんへ
ありがとう。
受け取ったわ。
クルミ』
短い手紙を、
日記帳から切り離した紙にしたためて。
少女に、渡した。]
冷たい眠りの底で見る夢
[息を引き取った肉体から溢れだした私は、
不安定な存在として
風に乗ってあちらこちらへ駆ける。
スカートの裾をひるがえしながら。
過去へも未来へも行ける、
圧倒的な自由を得て。
白い病室のベッドに座り、
少女とユウキ医師と話す一昨日の私の姿を
近い場所から見つめる事だって出来る。
不自由な私を見て哀れだと思う一方で、
自由すぎる今の私の軽薄さが胸に刺さり
少し、悲しくなる。]
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