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『足が痛い。きっと慣れないヒールのせい』
[集中力を奪う危険だけを孕む、膚を刺す痛みに気を取られていると、突如鳴った不快を与えるブザー音に、私は意識を眼の前に引きずり戻された。]
……。
[今、私に与えられた役は、小さな移動式の箱に閉じ込められ、不快さをかみ殺す小心者の客という役柄。
このデパートにはさして期待を持つわけでもなく、ただ単に足を運び、乗り合わせたというだけの、役柄。]
『倦怠期の妻、もしくは彼女に無理やり買い物をつき合わされた男の役、というべきか』。
[頭の中で設定を少しだけ濃厚に色付け、重量オーバーについて言い詰め寄られているボタン操作係の彼女を見つめた。
文句を言う客の対応に、マニュアルはあるが的確な答えはない。
だからこそ、彼女の対応もまた、明日の糧となるのだと思い。]
『最善の答えかも』。
[私は表情はあくまでも、不運に乗り合わされた男の表情を浮かべ、ワカバの対応を見、声を出さず呟いた。
「お客様の」安全の為は、雇い主やメーカーには嘘になる。あくまで彼らが護りたいのは「お客様」ではなく、「自分たちの足許」なのだから。]
*********?
[チカノの制服に食い込む重石の圧力を眦に、一連のやり取りの隙を見て、私はワカバへと小さく声をかけた。
それは彼女にとってネガティブな意味として取られただろうか。
問いかけられた彼女が無視を選択、もしくはチカノの演技が続行なら、会話自体もそこに存在なくなるものだろうが。]
/*
役職変更と共に独り言も。
今の機会を逃すと、ホント独り言使わなさそうなので。
おじゃまいたします。隠居ものです。
今回は久しぶりに(多分)役職希望です。
蹴っちゃったらごめんなさい。
取れなくても大丈夫。
そんな位置づけでGOGOなのです。
200ptでしかも村の一日が数秒って、会話重視より仕草や状況に多く神経と張り巡らせいろいろ拾えるのではないかなーっとかなんとか。
うす、がんがります
重力の法則を無視してるね。
[けたたましく響く金属音と衝撃に、私は軽く片目を瞑りながらチカノを見つめた。
彼女から見たら、どこか呆れたような姿かもしれないし、与えられた役割を、まだ演じているように見えたかもしれない。
そして、私は狭い箱の中で振り返り]
さぁ? もしかしたら「壊れたふりをした」だけかもよ?
[どこか愉しげに口許を緩めて再び片目を瞑った。
故障したのなら照明や、危険行為に対する警告か何かが反応するだろう。
しかしそれらの訴えもなく、私たちが居る箱は、ただそこにあるのだ。
音もせず、操作の指示に従ったまま。]
[深く考えない方が良いと言わんばかりに、サヨヘもう一度微笑みかける。
エレベーターと呼ばれる箱は、衝撃を受けながらも何事もなかったかのように、再び動き出そうとした。]
――待って!
[思わず声を上げると同時に、飛び乗る人影。
走るヒールの音は、箱内に敷き詰められたカーペットのお陰か響き渡らない。]
さぁ? 忘れちゃったわ。
[ナオの問いかけには、吐き出すような声色で答えて。
エレベーターは上へ、うえへと*動き出す*]
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