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―次の日の朝―
ふぁー―――…ぁあ? …、
[寝起きの顔で、別館の部屋から本館へ移動した。
応接室の前を通りがかった時。
隙間を開けていた扉の先、椅子の上の動かぬ姿が目に映る。近より、息をのんだ。]
しんで、る…?
――ひ、ひゃぁあああああーーーっ?!?!!
[情けなく悲鳴を高く上げ、腰を抜かしてへたりこむ。
ややあって死体を見詰めたまま、「…誰?」と呆然と呟いた。**]
ば、ばあちゃん、ひとが死んでるんだ。
どどどうなってんだよ、これ……。
[ボタンへは混乱の顔を向け。そして警察による調べが始まった。
が、その警察の話には唖然とする他なく、]
は?! 死んでたのはネギさん?!
いやまさか。全然、別のひとっすよ。あれ。
一体、どうなってるっすか。
板前さんも居なくなってるそうだし……、
幾人かが集められ、不可解な事件が起きる。
まるで、ネギさん著のあのミステリー小説っす。
[霧中にふらふらしていた足が、庭園が見える位置で止まる。]
警察が嘘をついてる?
もしくは事実あの死体がネギヤだとしたら、…オレらが知ってるネギさんは何なんだ。
[窓際で金木犀を眺めるうち、はらりと足に絡む何か。
拾いあげればそれは昨日、ソラにじゃれつかせたチケット程のサイズの紙。]
あれ、スパモンのクーポンかと思ってたけど…?
[しかし、黄ばんだ紙は相当古いもののよう。
耳に入ったカリントウの発音に思わず見やれば、馴染みの菓子屋の若旦那の姿>>23。]
ちわ、ゼンジさん。
…懐かしいもののお披露目どころじゃなくなっちゃいましたね。
[向こう、誰かの移動の気配>>25もあったか。]
ネギさん、何処いっちゃたんでしょうね。
板前さんを攫って、屋敷の秘密の場所に隠れていたりして。
[へらり、力なくゼンジに笑いかけ、
だが直に、情けない表情へ改めた。]
……いやすんません。タチ悪い冗談っした……。
あのぷっくり大福みたいなネギさんじゃ、人攫いの怪人役なんて似あいませんし。**
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