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[答えが出せないまま、物言わぬマティアスに目で語りかけ、その荷物を手に取る]
[中には、代えの包帯とガーゼ、痛み止めなどの薬、睡眠薬に消毒剤(>>2:86)。塩漬けニシンの瓶(>>1:147)が出てきた時は、口元に笑みが零れ]
………!
[ふくろうを模った小さな木工品を見つけ、目を見開く。塗装ははがれ、あちこち欠けているが、間違いない。
初めて会った時、ニシンの塩漬けのお礼にと、自分があげた、故郷から持ってきた民芸品だった]
[もう、枯れ果てたと思っていたものが、静かに頬を伝う]
[……しかし、今朝のものとは、意味が違う。彼はすぐに涙を拭い、真っ直ぐに前を見つめた]
[その瞳に宿るのは、強い光]
――マティ。もう少し、休んでいて下さい。
――仇は、僕が打ちます。
[唇から、揺ぎ無い意思が、紡ぎだされた]**
[ゆっくりと、目を覚ます。もうだいぶ見慣れた、自分の部屋で]
………。
[疲れていたのだろう。いつもよりだいぶ、目覚めが遅い]
[それでも、頭は何日かぶりにすっきりとしていて。傷口が開かないように、ゆっくりと身支度を整える]
―――ッ。
[時々、突っ張るような痛みが走るのは、仕方がない]
[結局、レイヨは何者だったのだろう。ニルスが言うように、本当に人間であったのだろうか――]
[それを否定するという事は、ユノラフを否定するという事でもあるのだが]
[魂の色が見えるというウルスラなら何か分かるかも知れないと思い、彼女の部屋に向かった]
………。
[ああ」
[彼の気持ちが、沈む。部屋に近づくごとに感じる、この淀んだ匂いは……]
[部屋に誘うのは気が引けたとはいえ、ウルスラをひとりにした事を今更ながら、後悔した]
[ウルスラの部屋は、赤く、染まっていた(>>26)。辺りに散らばっている“もの”が何なのか……考えたくはない]
………っ。
[心臓が、音を立てて締め付けられる感覚]
[苦いものが、喉の奥からこみ上げてくる。鼻の奥が、つんと痛む。視界が……じわりと歪む]
[事故とは言え、彼を刺してしまった事を涙混じりに悔やんでいた(>>3:121)彼女を、その細い背中を、大丈夫だとあやすように叩いていた(>>3:124)のは、まだ昨夜の事]
[数年前に出会った時から、音に頼らないコミュニケーションを交わし続けてきた(>>1:158)ひとは……もう、いない]
[彼女が持ち込んだのだろう。完成間近の繕い物(>>0:15)は、何故だか綺麗なまま、亡骸に掛けられていた。
それはあまりにも、この惨状には不釣合いで]
………。
[ゆっくりと、彼女に近づく。
亡骸にかけられた繕い物は、腹部を中心にして不自然にへこんでいたが――そこからはみ出している、繕い物を施してきたその手は……綺麗なままだった]
[ヴァルテリを刺そうとした昨夜――。
この手を汚させたくないという自分のエゴで、彼女の思いを圧し止めてしまった]
[ウルスラは――。
ヴァルテリを刺せなかった事を悔やんでいるだろうか]
[見開かれたままの瞳を閉じさせ、彼は、その額に掛かる前髪をそっと梳いた]**
[塞がりきっていない傷口が、じくじくと痛むのを気にもせず――]
[ただ、ウルスラの傍らに居続けるのだった]**
[ウルスラの傍らに佇んでいると、ぽつりと、言葉を落とすようなニルスの声(>>46)]
………。
[小さく、頷く。居間での会話は聞こえていたから]
[しかし、視線はウルスラに向いたままだったから、果たしてニルスは気づいただろうか……]
[本当に?という気持ちも、無いと言えば嘘になる]
[あのイェンニが、マティアスを、ウルスラを、ましてやドロテアを、あんなにも無残に引き裂けるだろうか……]
[だからと言って、ニルスが人狼であるとも思えず、ユノラフの持つ“力”も嘘だとは思えない]
[彼は一度自分の部屋に戻ると、ニルスとユノラフを追って居間に向かった]
[ニルスに、問いたい事があった]
[きっとそれは、聞いてはいけないことで、聞かれたくない事なのだろうけれど]
[居間に降りると、既に全員、揃っている。彼はニルスの姿を見つけると、黒板の文字を見せた]
『きいてはいけないと わかっているけど』
『おしえてください』
『ひとを ころしたきもちを』
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