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こっちへおいで……?
[ネギヤが示す紙をじっと見つめて、それからまた身を縮めた。
足に登って来た子猫を抱き上げる。
どこかで「たたりだ」と囁く老人の声が聞こえて、眼を瞬いた。]
雨が振るよ。
もうすぐ夜なのに……。
[怯えた顔で空を見上げると、室内の祖母に呼びかけた。]
おばあちゃん、もう帰ろうよ。
雨が降るよ。
/*
ペケレさんは何かの能力者かなぁ。
さて、どうすべか。
お任せにした時から何となくこうなる気はしてたけど、空彦の方向性がまだ分からない……。
旨く絡めるかなぁ。
[降り始めた雨に、怯えた顔で軒下に寄った。
雨音にかき消され、金平糖の降る音は聞こえない。
雨を見ていたから、ネギヤが消えたことにも気づかない。
ただ怯えた顔で、祖母の手をぎゅっと握った。]
[消えた。
その言葉が耳に届いたのは誰かが外に飛び出して行った時。
既に皆の言葉は錯綜して、誰が何を言っているのか判別がつかないくらいであったけれど、その言葉だけは聞き取れた。
怯えた顔で身を引いてしゃがみ込む。
縁側から吹き込む雨風が、土の匂いを強く漂わせていた。]
駄目。
[しゃがみ込んで耳を塞ぐ。
消えた人物を探すように、雨に濡れた土を凝視していた。
やがて皆の騒ぎが落ち着き、村が本当の夜を迎える頃、祖母と一緒に家路へと*向かう*。]
―深夜の自宅―
[雨音は眠る時間になっても止まない。
眠るのが怖くて、布団の上にむくりと起き上がる。
トタンを叩く雨音は戸を叩く音のようだと思った。]
ここには入れないよ。
だから、お帰り。
[雨音にそう呼びかける。
起きていれば平気。
起きていれば、行かないよと言えるから。
でも、夢のなかでは。]
[ネギヤもきっと、あの声に呼ばれてしまったのだ。
チロのように、父親のように。
あの声が、手が、招く者はみんな行ってしまう。
布団の上、ぶるりと身を震わせた。
ネギヤが『誘われた』のは見なかった。
でも、あの写真屋の女の人は。]
あの人も連れて行かれちゃうのかな……。
いってきまーす!
[そう、元気よく声かけて、垣根ごしに家を振り返る。
祖母と、その手のなかで目を細める猫に手を振った。
既に雨は止んだ。夏の日差しはじきに庭土を乾かすだろう。
笑みの形に弧を描いた目が、庭の隅に押しやられた犬小屋を見つける。]
ネギヤさん、帰って来たかな……。
[呟いて、少しだけ怯えた顔で、祖母と子猫に手を振った。]
お姉さ〜ん!
子猫、うちで飼えるようになったよー!
[ごうごうと鳴る川に遮られ、声は届かないかもしれない。
それでも可能な限り声を張り上げ手を振った。
そう言えば、彼女の名前を聞いていない。
そう気づいて、もう一度声を上げた。]
今度、遊びに連れてくから、お姉さんの名前教えてねー!
[そう言って、学校に遅れないよう駆け出す。]
[駆け出したあと、思い出したように振り返って少しだけ戻る。]
あたしは依真里。
萩原のおばあちゃんとこの依真里って言えば、みんな知ってるから、猫に会いたくなったら来てね!
[怒涛の勢いで、それだけ行ってまた駆け*出した*。]
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