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―現在―
[バクの後ろを少し離れて歩く。
見失わないよう、メールは手元を見ずに打った。
涙はもうなく、下唇をかみ締めて。
どのくらい歩いただろうか。立ち並ぶ家の影を見つけた。]
合流地点あれだね。おっけ。
[バクに合意の返事を返しつつ、目は赤い屋根を探す。
月明かりでなんとか目指す家を見つけることができた。]
/*
ゲームシステム的に脱出は無理だから…
完全に死亡フラグですね。
さて、いつ死ぬか。
どうやってミナツとナオに伝えるか。
ミカちゃんの事どうするか。
困ったなー。
*/
[ヤスナリから、待っているとのメール。
辺りを警戒しながら赤い屋根に一歩、また一歩。]
ぶぶぶ…
[再びメール。
一読すると、赤屋根の家を見つめる。]
(右手?…玄関の右手、かな。)
[赤屋根の家まで身を隠すところはない。
バクにもらった石鎚をぶん、ぶんと振ってみる。
周りを見渡し、一気に裏口を目指し走った。]
ヤス?
[小さく名を呼ぶ。
中へと促され、音を立てぬようヤスの傍へ。]
…。
[少しの沈黙の後]
ヤスは、ルールブック読んだ?
[ヤスナリに頷く。]
そう。チームは違ったけれど、仲間になった。
[真剣な眼差しでヤスナリを見つめて]
あたしのチームが勝つと、ヤスの首輪が爆発する。あたしのも爆発する。
ヤスのチームが勝っても同じ。
あたし達、どのチームが勝っても生き残れないの。
[一気に言った。]
[肩を痛いほどに掴まれた。
左手でヤスナリの手をはがし、そっと握った。
ヤスナリの嘆きには手をさすって応える。]
一つだけ。できるかわからないけど。
[手に力がこもる。]
決着がつく前に、首輪を外す…か、爆発しないようにするの。
[ヤスナリが震える。
左手は彼の右手から腕・肩を伝い、髪にたどり着く。]
あたしも、死にたくないよ。
[ヤスナリの髪を撫でながらにこりと笑う。]
だから、頑張ろ。
[真剣な顔に戻り]
首輪、手に入るのを待ってちゃ遅いかもしれない…。
[ある男子の顔を思い浮かべた。]
[咳払いには首を傾げ。見せられた拳銃には目を丸くする。]
マトモな武器、あったんだね…。
[二人の携帯が震えた。
左手でパチリと携帯を開くと、サヨからのメール。]
サヨりん…。赤だからって、サヨりん殺したいとは思わないんだよ。
[ミナツが同じ事を考えているとは、もちろん知らない。]
ミナツなら、大丈夫。仲間だから。
[銃を見られた、との言葉に。]
ヤス。あたしは3人と待ち合わせしてる。
そのうちの1人…狙えれば、銃と首輪が手に入る。
それと、ゲームを抜けようとするのがバレたら、爆破されると思う。
逃げる事は、携帯では話さないで。盗聴されてたら困るから。
もう一つ。赤の人を殺さないで。
[そういって、ミナツともう一人の女子の名を告げた。]
足、けがでも?
[そう尋ねた時、携帯が少し震えて切れた。バクからの着信。]
ヤス、待ち合わせの連絡きたよ。
多分、協力してくれる。ヤスと同じチームだしね。
…一緒にいこ?歩ける?
[ヤスに*尋ねた*]
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