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[徹頭徹尾、夏だ。
夏だから、くそ暑い。
もうすぐ夏休みだとか、休暇制度も無い自営業にはかんけーないんだっつーの、暑いんだよこんちくしょー!]
はい、出来上がり。
[浴衣姿のじょしこーせーに、仕上げの紅を差し、涼しげに微笑みかけながら、俺は内心悪態ついてたわけさ]
[俺は化粧師だ。まあ、いわゆる、めーくあっぷあーてぃすとだな、なーんて一応かっこつけてはいるが、要は美容師に毛が生えた程度のもんだ。
仕事場もお袋がやってる美容室で、稼ぎなんざ小遣い程度。
祭りの時は、踊りに出るとか浴衣に合わせて化粧したいとかっていう若い娘やらのおかげで、ちょっと潤うけどな]
はい、次は、美穂ちゃんだね。
うん、ピンク系?君にはオレンジ系の方が似合うと思うよ。
絶対ピンク?彼氏の好きな色なのか、そうか、じゃあちょっと肌色調整しようね。
[女の化粧に口出す男とかろくなもんじゃねーぞ、やめとけー...と、言ってやる筋合いも無し]
[チリン、と扉の鈴が鳴った]
『ガムラさーん、速達でえす』
[ガムラじゃねえ、ンガムラだよ、と突っ込み入れるのは10年前、中学と同時に卒業した。もともと漢字で書けば『我邑』だ。
先祖代々『ンガムラ』と読むんだっつーのは親父のこだわりだったが、とっくにおっ死んだしな。
そも呼びにくいんで、クラスメートなんかみんな「ムラ」って愛称でしか呼びゃしねえ、意味ねえっての]
はい、ご苦労様。
[印鑑押して受け取った速達は俺宛だった。
誰だよ?俺に急ぎの用がある奴なんて...]
.........あ、ああ、ごめんごめん。
ちょっと下地塗るから目を閉じてね。
[俺はその手紙を、封を開けること無く着物の懐に捩じ込んだ**]
/*
暑いのよ、という、なかのひとのこえがそのまま出ました。お邪魔しますです。
一度は使いたかったンガムラさんチップです。
酒屋の若旦那がいるので、杜氏さんと大分悩んだけど、外面と中身のギャップをやってみたかったんや。
ちなみに、ンガムラさんは、もともと名前とのギャップに萌えてるv
よっこい せ、と…。
[年を取るにつれて自由が利かなくなった身体を動かし、丘の上 ── 展望台のベンチに座る。
その膝上に飼い猫が乗り丸くなるのを待ってから、ウミは灯台へと視線を向けた]
……お前さんも年を取ったのぅ。
[かつては真っ白だったその壁も、今では雨風はもとより潮風にも晒され錆なども目立ち始めている。
灯台を去ったのは10年程前のこと。
もう遠い過去のようにも思えた]
[波音を聞くには場所も耳も遠く、聞こえてくるのは周囲の車や人の声が辛うじて。
ただただ海の景色を視界に捉えていたウミの異変に気付いたのは、膝上で丸まる飼い猫の方だった。
一瞬途切れた周囲の音に飼い猫はピクリと耳を動かし、僅かばかり首を持ち上げる]
…………?
[ウミもまた、刹那に見えたものにゆっくりと瞬きを繰り返した。
遠いはずの海岸線が目の前に広がっていたのだ]
…気のせい、かのぅ。
[首を傾げ呟いた言葉に、飼い猫が「なぁう」と小さく声を返す。
気のせいではない、と言いたげだった飼い猫の意思は、ウミには伝わらず終い*]
/*
喉やられてるってのに昼飯が焼きそばで午後に買い物行かせる親って鬼畜ちゃう?(爆
焼きそば正直あかんかったでぇ……半分も食えんかった。
喉やられてる人は気をつけよう。
あ、あ、あー、あー。
[堤防を降りた川辺は人影は無いが、遠くに子供の遊ぶ声や車の走る音などが聞こえてくるから一人でもそれ程寂しくはない。
だが、すぐ木陰に入ったから強い日差しを直接受けることは無いが暑いことには変わりなく。
凍らせてきたペットボトルのお茶を飲んで適度に水分補給兼休憩をしながら、音程と抑揚を付けた発声を繰り返していたのだが]
…ん?
[ふと、誰かの声が聞こえた様な気がして、練習を止めて周囲を見回した]
[その目に飛び込んできたのは、今まで見えていたそれと似たようで全く異なる水辺の煌きで]
…え……、は、あ、え?
何これ、海?なんで?
[唐突な変化に困惑した声をあげ、瞬きを繰り返すと数回程で景色は戻り]
…………あれ…?
気のせい?…でも、確かに…
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