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[じゃらり、抱えた杖を鳴らしながら、やってきたウルスラに会釈を向ける。]
そんな化け物相手じゃあどうしようもないのぅ……
狼使いとやらがこの中にいるのなら……それこそ始末せねばならぬだろうが――
はて、誰がそのようなものなのやらのぅ
[新たに増えた獣医に、そのあとからヘイヨはやってくるだろうか。
最終的に何人になることやら、と僅かに嘆息をこぼした。]
何しろ、数が多い。
代わる代わる吠えるなら、疲れもなかろうよ。
[――命ぜられるままに。死ぬまで。
ウルスラの言は、胸裡に湧きかけた思考と混ざる。
改めて、先に言葉を発したカウコを焔越しに見て]
…あたしは、逆を思った。
なぜドロテアが供犠にと選ばれた?
若い娘なら、少ないが他にいなくもない。
長老の孫だから、なんて理由じゃ残酷過ぎる…
味が変わるわけでもなかろうに。
[先に来ていた蛇遣いも、書士も既に尋ねたこと。
長老から返答は得られず…今に至る苛立ちが滲んだ]
…すまない、やつあたりだ。
操られている、か……。
[獣医の言葉を反芻するかのように呟く。
思いついた心の内が、気がつく前に外に漏れた]
あれだけの大軍を操れるのなら。
その者は、極北の覇者と言っていいかもしれん――その正体がばれぬうちは、だが。
―――…、本当にいいのですか?
[膝掛けを握り周囲の言葉を聴きながらどれくらい沈黙してからか、長老へ向き直る。そうして苦渋の決断をした長老にではなく、孫娘の祖母へ向ける態で静かに問うた。
―――沈黙。
トゥーリッキの問いにも返答をせぬ老いた長老の瞳に何を聴いてか、前髪に隠れた眉根を三度顰める。けれどもう供犠の娘の事に触れはせず、現れたウルスラの手を振る姿に目礼した]
先に分かっていれば、別に余計なことをする必要もなく
狼遣いだけを狙えばいいんだろうけど……
結局は分からないんだろうねぇ。
知るのは本人ばかりなり、さ。
この中にいると言われてもねぇ。困ってしまうよ。
[余計なこと、とは即ち贄を捧ぐということ。
ドロテアのことを思えば直接的な表現を使う気にはなれなかった。
ビャルネの言葉には深いため息交じりで答える]
―― 長老のテント ――
ハイハイごめんなさいねえ。寒いから其処、空けて頂戴。
[テントに入るや否や火の近くへと進み、
薄い隙間に無理やり入り込もうとする。
通り過ぎた後には、キンと冷えた外気の匂いと、
草食動物の臭いと、どこか甘い香り。]
あら、ドロテアも。他も結構集まっているじゃない?
[辺りを見渡し挨拶代わりの会釈と声掛け。
会話が飛び交う最中には、孫娘に状況を手短に聞き、
内容を整理する。]
狼が現れるまで、トナカイの様子はどうだった?
先生。
[獣医たるウルスラに尋ねるのは、彼女が日頃診る
トナカイたちの、かの闇夜の様子。首を傾げて――]
この地があまり長くないあたしでも、
トナカイたちの図抜けた臆病さは知っている。
人懐こいのは、
荷曳用に去勢された雄トナカイだけだ。
世話をしてくれる人間にだって、気を許さない。
[餌の干し苔を食べさせようと、常より一歩だけ
余計に近づいたときの――瞬時に血走った眼。
垣間見たトナカイの本能を、思い起こして言う。]
囲まれるまでトナカイたちが
騒ぎ出さなかったのも、普通じゃないな…
あの数は――異常だね。
今までだってあんなの見たことないよ。
周りがあんな毛皮に囲まれているなんて前代未聞さね。
よくもあれだけの数が集まったもんだよ。
[トゥーリッキとその相棒に視線をやる。
ウルスラからしてみれば害を与える狼を敵視する理由はあれど
害を与えることもない誰かの相棒を
嫌う理由も遠ざける理由もなかった]
[遠く聞こえる遠吠えはこの辺りを囲むだけ。]
……何とも嫌な気分だ。
[吐き捨てた其れは独り言。]
集めたからには話があるんだろう――
供犠の理由まで話してくれるかはわからんが
[長老に向けた声は今は返答を期待せず、先ほどのドロテアの様子にかはたまた他のことにか、思考は刹那逸れ言葉は止まるけれど]
……話を聞いてから、だ、な。
[想いは多く語らず、炎を見つめる冷めた瞳を今はただ伏せると、暫くはそのまま待つ*つもりで*]
[現れる人々にあわせて地味に動いていれば、いつのまにやらテントの中ほど、隅のほうへと移動している。]
増えたのぅ……
[長老のテントにはそれなりの広さが確保されているとはいえ、これほどの人が一時に集まれば流石に狭くもなってくる。
じゃらり、と飾りがなる杖を邪魔にならぬよう抱えなおしながら、蛇使いと獣医の会話に静かに耳を傾けた。]
そうさねえ、相変わらずってところかね。
病気のもいたから、余計に大人しかったもんさ。
だからこそ、狼が来るなんてことは
思ってもみなかったんだけどね。
そこらへんがまた、不気味なもんだ。
[あの日狼の気配に気づいたトナカイはいない。
それなのに、突然取り囲まれていた異常性。
それを思い、眉間に少しだけ皺が寄った]
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