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[するり]
[触れた手はそのまま絵の中へと滑り込み]
[後に残るは一枚の絵画]
[にこり]
[絵の中では青い髪の少女が微笑んで]
[すまし顔で座っている]
[気配に気付いたのか、気付かぬのか、アーヴァインは変わらぬスピードで歩き続ける。
景色の色は目まぐるしく変わりゆき]
ん?
[少女の甘い香りが*届いた気がした*]
[ふわり]
[ここは絵の中]
[極彩色が漂う場所]
人が居る。
可哀想に、閉じ込められたんだ。
[くすくす]
[楽しそうに笑いを漏らす]
可哀想に、もう出られないよ。
[くすくすくす]
[笑いながらふわふわりと空間を漂う]
[外に居た時のような不安げな表情は無く]
[楽しそうな笑みばかり*浮かべている*]
[呼び戻されるように覚醒し、一番に気づく。
あったはずの感触がなく、温もりもない。その子が見れない]
ウェンディ。
[名前を呼ぶ。返事は返らない。いない。]
どこだろう。
[起き上がって呟く。当てもなく不安そうにとてとてと歩きだす。
その場を離れ、駆り立てられるように少女を*探し始めた*]
[サイレーンの歌のような、風の音のような、軽やかでそれでいてどこかせつなげな声に包まれる]
何か、足りないな……。
[あかく燃え盛る太陽も、あおく広がる海も、アーヴァインに温度を感じさせはしない。
それなのに、鼻腔をくすぐる花のような匂いは消えることがない]
可哀相、なのは――。
[足を止め、振り返り、わずかに見上げ]
誰だ?
[それは、真夜中に不審な影に問うのと*違わぬ口調*]
[眠ったときと同じように、ゆっくりと目を開ける]
[そこは見知らぬ場所]
あれ??ここどこだろ?
メイさん?くまさん??
傍にいたはずなのになぁ……。
けど。なんかここあったかいや。
綺麗だし。
なんだか……、そう……。
ふああ。
……眠い。
[世界は静かで。ただ。ただ。美しい]
[極彩色の世界を眺めているうちに、また*眠りに落ちていった*]
[男は絵画セクションに足を踏み入れると、端から一枚一枚探し物をするように丹念に目を通し始めた。その視線は糸杉の躍動感にも光差す部屋で水差しを持つ女にも止まることなく滑っていく。
やがて一枚の絵の前でぴたりと男の足が止まった。男は右手を額縁に押し当て、額が着かんばかりに絵を覗き込む。その絵の中に青い髪の少女とさらに一回り小さな金髪の少女を認めると、男は左手を額に押し当て体をくの字に折り声にならない笑いを漏らした]
……ぁ……な。
[やがて男は顔を上げると絵に向かって何事か呟くと、絵に背を向け、口元に歪んだ笑いを張り付かせたまま*歩き去った*]
[アーヴァインは、丸くなって無防備に眠っている金髪の少女を見つけた。
そこでようやく気付く]
明るい。
[懐中電灯をなくした両手を見下ろし、次いで、*空を見上げた*]
[目をぱちりと開ける]
・・・・・・さっむ!!!!!!
やだぁ〜風邪引いてたらどうしよう。‥‥‥みんなは大丈夫かな‥‥‥?
[自信の肩を抱き、周りを見渡す。
しかし辺りはしんとしていて、誰も居ない。]
[絵画が展示されているブースに入ってくると、ゆっくり歩きながら見て回る。ふと一枚の絵画が目に止まった]
うーん。会ったことある人かな?
[持っていた懐中電灯で照らしてじっくり見ている。特に変わったところはない様だが、中に描かれている少女たちが今にも動き出しそうである。考え込むように絵画を眺めながらその場で佇んでいる]
いない。
家に帰ったのかな。心配だ。いない。
[根拠もない焦りを追い払うように呟きながら、暗い建物の中を小さなぬいぐるみが歩いている。
諦めもせず、うろうろと一人で探し続けている。いるはずのない場所も総て巡り、一度探したところにも何度も何度も顔を覗かせた。
変だな。いない。また囁いて繰り返す。ひたすら繰り返す。
あと何百回やってもぬいぐるみがあの少女を見つけることないだろう――。]
[まどろんでいる]
[世界の外側のことはよくわからない]
ふあぁ。
なんでこんなに眠いんだろ??
でも。……なんだか気持ち良い。
ふわふわしてる感じ。
[まどろみながら考える]
[途切れ。途切れに]
ん?
[人の気配がしたような。誰かがいた気がしたような]
気のせい……??なのかなぁ……。
[と。ふたたび*目を閉じた*]
[くるり]
[視線を感じて振り返る]
[そこには誰も居ないのだが]
[気配だけは感じられて]
…貴方なの?
またあたしをここに戻したのは。
[じっ]
[何も無い空間を睨みつける]
[聞き取れなかったが何事か声がすると気配はすぅと消えて行き]
…折角外に出たのにな。
[ぷぅ]
[頬を膨らませて抗議する]
[その相手は既にここには居ないのだが]
[それはとても微かで。
もしかすると、聴こえた気がしただけなのかもしれなかった。
そのことは、マキにとってどうでもいいことであったし、声の主を探そうともしなかった。]
ああ、やはり。
ニーナは、そちらの人間だったのか。
[絵の中に見つけた青髪の少女に、そう語りかける。
何故、『そちらの人間』だと判断したのかはわからなかった。]
[アーヴァインは、たどり着いた湖の水面を覗き込んだ。
虹色をしている水と、映りこむ空。自分の顔。
その奥、空の向こう、遠くとおく声が届く]
何が、足りない?
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