―――こわい。
[閉じた空間、狭くて息が詰まりそうになる。
はやく扉が開けばいいのに、と僅か数十秒が長く感じるのは、エレベーターガールにはおよそ不向きなある体質のせい。
……実際、実習用は普通のものよりは長いのだけど。]
追い出す……誰でもいいなら追い出されたい。
[自分のオペレーター担当区間は終わった。
とはいえ、重量オーバーにプラス1人乗っている以上、自分1人が降りたところで解決とは言いがたいのだが。]
ま、ざっとこんなものかな?
[マシロの意識に憑りつきし者は、裡で自賛の笑みを浮かべた。]
道連れは多い方が良いに決まっている。
だから。
[くっと押し殺した笑みが引上げた左の口角から漏れる]
入れ替わりを悟られないようにしないとな。
/* チラシ裏
寝る前に覗いてチカノに噴いた。
どまんなかって、かっこよすぎだな。
あれ? 喉回復は24hだよね?
それを見越して無様に表は4pt残しだんだが…。
(赤は使い切り済み)
[――ひとり。
ただでさえ狭い箱の中、不具合が見えれば更に不安。
違和感を冷静に考えられる余裕はあまりない。
チカノの"ひとりしか出てはならない"という言葉に、そんな考え方もあるのか、とぼんやり想う。]
[マシロにそう返し、やはり視線は俯きがちに。]
大丈夫かなぁ……
いきなり、プツンてきれて、
エレベーターごと落ちたりなんて……
[それは物理的な恐怖。]
降りる、なら
立候補したいくらいだけど。
[追い出す――。
そう言われると、拒否したくなる。
追い出された人には、どんな不利益が生じるのか。
思考はいったりきたりを繰り返す*だけ*]
/* チラシ裏
一人だけ会話時間が数十秒どころか
分単位を要しているように思われますねorz
時間を意識すると然程会話ができない。
しかし、話をしなければRP的に何も進まない。
ぐぬぬ。
む、難しいよ。
「くびにしますよ」
そう聞いて。彼女達は何を想像するかねぇ?
――実習失格? それとも
[表で繕う傍で、裏ではニタニタと、舐るような視線を撒き散らす。]
あぁ、そうか。
彼女達は想像力に乏しいから、まずはどのようになるのか見本が必要か。
[さも、愉しいことを思いついたかのように、目を大きく見開くような表情を浮かべ、憑りつく者は物色するように裡から一人ひとり眺めだす。
そしてある人物の顔を覗き込み。一瞬だけ息を潜め]
[指をさすように、ある少女を指差し。
憑りつく者はニタリと口嗤う。]
きーぃーめーたぁ…。
[不安に感情を揺らす者たちの声で、涙で潤うかのように。
押し殺してもなお漏れる失笑は次第に大きく爆ぜて。]
何なら、お前も。道連れにしてやろうか?
[憑りつく者の器に宛てられた悪態を吐く少女へ。
下卑た笑みを向けた。]
まずはひとり。
したへご案内いたしまーす。
[まるで恐怖に閉じ込められた少女たちをからかうかのように。
エレベーターガールの口調のそれをなぞり、憑りつく者は片手を宙に翳し、微笑む。]
お客様。この空間は大変危険ですので
わたくしの指示に従って行動くださいませ。
[恭しい態度とはうらはら。口許は醜くゆがんだ表情は――]