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それでも祭りは続くんだね。
[タクシーから降りると、暑さに眩しそうに目を細めた。
今年はヒット曲も出た所為か、夏祭りのポスターまで作られ名前を売り出されていた。
呼ばれるのは有り難い。
しかし消えた人影の噂を聞くと心中は複雑だ。]
[簡易テントで一席準備された控室に荷物を置くと。
マネージャーが汗拭きながら出番までの説明を行う。]
酒まんじゅう、食べたいな。
[去年誰からかおすそ分けされたあの味を思い出す。
「神様」の訪れには、まだ*早い*]
そう、あの子にもそんな噂が。
[一昨年は星の砂、去年はクッキーを売っていた姿が消えたと言う。
彼女も神隠しに遭ったのではないかと、耳にする。]
星の砂のお陰で…此処までこれたのにな。
[シャラリーー。
小さな小瓶を揺らす。
色砂に混じる幸せを呼ぶ砂が、小さく鳴いた*]
ねぇ、少し出掛けて来ても良い?
[出番を待つ身としては賑やかな屋台の雰囲気は魅力的なもので。
鼻腔を擽るソースの匂いに思わず立ち上がる。]
わかっているわ、青のりが気になるから、終わってから食べるし。
[マネージャーの声。背に受けて。]
祠の裏?
そんな話をしていたわね。
[嘯いて訪れるは祠の裏。
願いが叶う、一夜限りの花が咲くという。]
でも、その花は、特別な人にしか見えないのだろうかね。
[見渡す限りの刈られた雑草の、
すっきりした面影に。
噂に聞くかの花は見つけられず。]
[出番との呼び名が掛かるのならば。
踵を返し、衣装を翻し舞台袖に立つ。
てのひらに収まる小さな夢の小瓶を握りしめたのなら、シャラリと音を立て。]
今年も皆さんとお会いできて嬉しいです。では聞いてください。
[今年も歌姫の伸びやかな声は、村に響く。
今夜の空に、*何処までも*]
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