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[自習の教室に避難してきたマルは、アンの座席の脇に寝そべっている]
「犯人はだぁれ?」 か。
[真っ白のままの帳面、くるりとサインペンを指の上で回す]
……ん。
[ふと、気づいたように顔を上げる。
小さく唇を動かすと、誰もいない机の脇に、持っていたサインペンを差し出した]
…………。
[無言のまま、ぽり、と頭を掻く。
ペンを机の上に放り出した]
しっかしみんなの前で忽然と、なんて、手品か? まさか祭りの前に、土地神様の神隠しってわけじゃないだろうし。
おいベック。
お前見てた? アンが消えたところ。
[すっかり勉強に飽きた体で、*問いかける*]
アンが犯人なら……もう出てきてもいいんだが。十分びっくりしたし。
[後ろの席からいろいろ眺められていたとも知らず、首をひねって唸る。続いた問いかけにベックをじっと見つめ]
……。俺だけじゃなかったのか。
あれって、アンの声、だったよな。
てるてる坊主の首を切るとか確か――
お、マシロ。お前も混ざるか?
そうか。
いや確かあれ、二番とか三番とか……四番とかあったような。
[てるてる坊主の歌詞口ずさみかけるが、チカノに話を振るベックの表情に、一度、瞬き]
……先生いないから大丈うおっ
なんだそれ、てるてる坊主の、頭、か?
[マーブルなそれを、摘む]
アンの……って、ちょ、おま!
呪いとかいいながら俺にこすりつけるなよ!
[ごしごしされた袖をぱんぱん叩く]
祟りかァ?
……ああ。明日、土地神様にお祓いして貰うか。
頭だけ……誰か泣いたか?
[チカノの言葉に腕組みして唸るが、彼女が目を細めるのを見れば]
まさか俺もたたられるのか、これ。
[冗談めかして、笑う。マルが*お手*]
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