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……アン……?
[アンの体で視界が塞がれる。突然のことに状況が把握できない。
ただ、アンから流れる二つの温かい液体にただ事ではない緊迫した事態を感じ取り]
……アン!!
[視界の外から聞こえてくる声はネギヤのもの。]
ネギヤさん…?ネギヤさん、何したの……アン、ねぇアンってば!?
[必死に話そうとする声に耳を傾けるが声は、聞こえない。包み込むように倒るアン。聞こえてくるのは足音。
足音はどんどん近づいてくる。]
ネギヤさん…アンに何するつもり…だめだよ、だめだよっっ!!
[声に呼応するように。繋がったままのポケコン画面が表示を変える。]
―――『配線ガ正シクアリマセン―回路危険域―危険域―システム実行不許可―――――AI「イヴ」思考域ヨリ指令介入――システム実行セヨ――システム実行セヨ―――
――思考優先シマス護衛機能強制発動:護衛対象:アン』
[咄嗟に体制を変え、アンを庇うように抱え込み。
隔離室に、プラズマの光が舞った。]
……ひっ……!
[想像していたよりも強いそれに、思わず小さな悲鳴をあげる。]
……?うそ?護衛機能のプラズマってこんなに殺傷力高いものだっけ…?
……そういえば、配線正しくないとか実行不許可とかさんざん警告された……よーな……
[一瞬青ざめるが、そんなことを気にしている場合でないと気付き。]
そうだ…アン!!
アン…しっかりしてよ…!
[アンを支えて声を掛け続けている。
部屋に入ってきたハツネに。]
ハツネ……
たすけること、できる…?
胸、撃たれて…生体部分と機械部分があるみたいで、どうなってるのか、ルリじゃ、よく、わからなくて…アンが……危険な人じゃ、ないんだよ…ハツネ。助けるの、できるの……っ?
[見下ろしてくる形のハツネを見上げて。]
[手を貸して、との言葉に]
うん…!
[上手く支えることはできないが、それでも必死に支える]
……このままじゃアン、連れて行くうちにどんどん消耗しちゃう……ルリと繋いだら、生命維持装置の補助とか、できるかな……
[ポケコンと繋がった、開いたままの腹部を見て。]
護衛機能は一度使ったら一日くらい開けないと使う事できないから、爆発なんてしないよ…多分…今、通常時と違うから言い切れはしないけど……
[アンを背負いながら階段を上るハツネを必死で支えつつ]
…どーして、ルリを捕まえたの?
お腹が普通だったら、ちょっとピリってくらいしかできないのに?ルリは「イヴ」を動かすキーも技術も何もないのに?
[微笑んだハツネに、本当に不思議そうに問い。
ハツネと一緒に検査室の扉をくぐり]
純太!ユウキ!アンが大変なの…!助けて…!!
ウィルスでハツネと同期しているオトハがアンの機械部に直接接続しちゃった。
職場のコンピューターに自宅から持ってきた記憶媒体を挿しちゃいけませんとかよく言うよね。ウィルス持ってて感染したら大変だからとか言うよね。
オトハとハツネと同期してるはずだからー…
……アンが助からなかったら、ハツネとオトハ、どーなるんだろ。
どーなるんだろ。
ルリ、専門知識がないからよくわかんないよ?
[じいっ、と純太を見る。]
[アンに処置を施す純太を真剣な眼差しで見守っていた。
やがて、それを終えたのを見て。]
純太……!ありがと、純太…
アンの言葉、聞けるかな…。
オトハ……お願い…
[祈るように]
うん…変な感じ、は、するけど…これくらい大丈夫、だよ…!
ユウキが頑張ってくれてる、から…ルリも、頑張る。
よく考えたら、さー…ルリの中、いっぱい見られちゃってるのよね。もし、恥ずかしい思い出の記録、とか…突然出てきちゃって、も、笑っちゃ、いやよ?
[負荷のせいか喋り方がぎこちないが。心配してくるユウキに、いたずらっぽい笑みを返す。]
おまもり…!
あり、がと…!ハツネ。
[にっこり笑い、解析の妨げにならない程度に腕を動かして、ブレスレッドの石をその手に受け取った。]
う、ん。ルリ…頑張る。
[ユウキを安心させるようににっこり笑うと。
ここが正念場、と言わんばかりの真剣な表情になり、最後の層の解析に集中する。]
[まるでうたた寝をしているようだ。
ワクチン実行中の副作用的なものなのだろうか、時々寝言のように記憶が音声再生される。]
護衛機能、凍結してもいいって本当?え、院長…本当ですか、ルリがピンチになったらそのバラをしゅっと投げてと華麗な登場をキメて助けてくださるのですか、ルリ感激ですー…――
ルリもみんなの家族―――うん、ルリおねーさん…!――
――イヴのおかげで高度に表現できるようになったんですけどね。でも、ルリはイヴの子になる前にもココロが宿っていたようなそんな気がするんです。イヴの子になった時にルリ、突然泣いちゃったでしょ。院長達とずっと一緒にいた記憶に宿るココロが一気に溢れてきたからって、そう思うの。おかしいと、思いますか?…………院長も、そう思ってくれるんですか?嬉しい――――
[本当に寝言のように再生されるその記憶は、大切な思い出のようだ]
[うたた寝から目覚めて。]
んー……っと!
[軽く伸びをする。そして、目を覚ますように数回瞬きをして。]
ユウキ、ウィルス駆除、終わったみたいだよ。
変な感じは全然なかったよ。だから、ハツネとオトハに使っても大丈夫のはず。ユウキのおかげだよ!
……あれー?
[ユウキとオトハの周りの介入してはいけないような空気を感じ取って]
…よーし。ルリはとりあえず甘いものでも食べとこうっと。
あ。そういえばルリまだ開きのままだった。配線変だし。エネルギー変換うまくできるかな。でなけりゃ大福、どこに消えるんだろ。
…まぁいっか。どーせメンテナンスに来てるんだし後で直してもらおうっ。ついでに身長もよねー。
[目の前に置かれていた大福を手に取り、食べながらのんびりと窓の外の雪景色を眺めた。]
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