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[二度目の処刑が行われた頃]
お化粧なんて、七五三以来かしら。
[齢十かそこらに見えるツキハナに、内掛けを羽織らせた。
右手の薬指で、妹の頬をなぞる。
目元のほくろを基点として、口角のところまで]
[腕から滴る赤いものは、袖にしみてゲッカの死に装束をまばらに染める]
ツキハナはお肌が白いから、赤が映えると思っていたのよ。
[妹の頬についた赤い線を眺めて、顔を*ほころばせた*]
>>9>>10>>18>>19
殿方の好みは知らないけれど……
赤が似合うのは、若くて可愛い女の子でしょう?
[雲の向こうでぼやけている大きな月を見上げる。
憑き物が取れても、妹を見る目は変らない]
さようなら。
ここからは一人でお逝きなさい。
[そう告げて、川のほとりを歩みだす。
ゲッカの衣服を汚した赤は、鈍く乾いた色に変わっていた]
[紅く色づいた森の向こう、神様がいるかもしれない方へと歩いてゆく**]
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