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[山の端が夕焼けに染まる頃、ようやく畑での仕事を終え、グレンは学校に向かった。
畑に出ると、現実に帰って来たのだと実感する。
過去の世界で、何故あれほど無頓着でいられたのか不思議に思うほど、やるべき仕事はたくさんあった。
それでも夕暮れになると、足は自然と学校へ向かう。
まだ同窓会は終わっていない]
今日は誰か戻って来るかね?
[呟いて、原付を校門脇の駐輪場に止める。
6年前よりも更に少ない自転車が、もうここに通うものはいないのだと思いださせた]
[雑貨屋には寄らず、先に校舎に向かう。
閉校が決まっている為か、夜でも施錠はされていないらしい]
誰も悪さをするやつがいないトコがうちの村の平和な所だよなー。
[うんうんと頷いて、あ、と首を振った]
悪い事してる大人がひとりいたな。
先生もう帰っちゃったかな?
[呟いて、悪い大人の姿を探し科学室へ]
おー、本当に好き勝手やってやがる。
[学校中を這う謎のコードに思わず呆れた声が漏れる。
コードの先を辿れば、いつの間にか科学室に。
軽くノックして戸を開けたがそこには恩師の姿はなかった]
帰ったってことはねぇよな。
[生徒達がこっちに帰っていったのはいつも夜だった。
ここと向うの時間が同じく流れているのなら、先生が夜の間もマシンの修理に勤しんでいてくれたと言う事なのだろう]
ま、そのうち戻るだろ。
[そう呟いて、途中の酒屋で買ってきたビールをドアノブにかける。
そのまま立ち去ろうとして、何か思い出したように戻って来ると、ビールを袋ごと激しく振った。
にやりと笑って、満足げに背を向ける。先生早く戻ってこいよーと呟きながら]
[どこかで、と言うより科学室の方から、悲鳴が聞こえた気がして顔を上げた]
おー、先生帰って来たかな?
[しかし、今顔を出すと嫌な事が起きそうな気がしたので、科学室へは向かわない。
二階の窓からグラウンドを見れば、学生らしい姿が見えた。
一瞬、また幻が見えたかと思い、目を瞬く。
目をこらしても、消える事のないそれは、良く見ればそれはグレンの見知らぬ顔で]
もう、見えるわけないよなぁ。
[焦ったー、と、上半身を折り、膝を手で掴む。
そう言えば、見逃したものが一つあった。
自分とクインが野球をしている姿]
またいつか見えるさ。
[そう呟いて、グラウンドの少年達に目を細める。
クインが野球を手放すはずはないのだから、いつか、過去の映像ではなく同じ時間の実像として、彼の姿を見る事ができるだろう。
彼と野球をするのが、野球をしてるのを見るのが楽しかった。鮮やかな線を描いて青空に吸い込まれるボールが今も目に浮かぶ。
無意識に、手がボールを握る形に動く。
グラウンドの少年達の姿が、過去の記憶に重なった]
[やがてすっかり日が落ちると、少年達はどこかへ去って行き]
俺も、行くかね。
[ひとり呟いて、雑貨屋へと足を向ければそこにはナサニエルとハーヴェイの姿]
おう、野郎ばっかりだな。
ナサニエルは昨日は大丈夫だったのか?
[言って笑うと、自分も室内へ上がり込んだ]
[ひとり、気まずそうな様子のナサニエルには気づかずに、テーブルに並べられたオムハヤシに歓声を上げた]
すげー!
以心伝心?
[テレビ画面を指して]
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