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─回想─
[近藤の死亡を告げる須藤の声もどこか遠く、現実感なく響く。 呼吸が困難な中、『大丈夫か?』と問われて、小さく頷いた]
──ッ、……近藤、先生、は。
[──小山内くんがどうして死んだのか、知りたいって。
咄嗟に答えようとしたけれど、盗み聞いた苦い響きが思い出され、音にはならない。 苦しげに喉がひくりと鳴る]
塾の……、煌星学園の生徒に誘われ、て。
やめとけ、って……生徒だけじゃ危ないから、……って。 きっと心配して、─ッ─、けほっ。 ……えき、に、……。
[当たり障りの無い、表向きの理由を選んで口にした。
僅かに覗いた彼の深淵は、自分の胸のみに留める。
その程度の些細な秘密であれば、……許されるのではないかと]
[話している内に乱れがちであった呼気も、次第に整った。
瞳に薄く涙の膜が張っているのは、ただ過呼吸で苦しんだ故だと──見ては、貰えないだろうか]
青玲学園の噂、は。塾、ではとても流行って、いて。
本当は、先生の、……近藤先生の話していたことは、私も知っていたんです。
ただ、今までずっと──どこか、現実感が、無くて。
[ああ、と何処とも知れぬ宙を見ながら、感嘆とも、呆然としているようにもとれる、ため息をつき]
[睫毛に絡んだ雫が緩く伝い、世界が滲んで見える。
背を擦る櫻木の手や側に寄りそう村瀬の温もりに気づいて]
──ありがとう。
[と、微笑んだ。
しかしその曇り無い笑みは、死体を前にし、血の匂いの篭る列車内には、似つかわしくない]
[何故、とコハルに問う須藤に、思わず哀しげな表情になる。
恐らく彼女は全てを知りはしないし、――知っていたとしたら、それはそれで悲劇だと言える。]
三枝。ごめんな……。
[近藤は決して女性の扱いに長けてはいなかったが、彼女の気持ちに気づけないほどの朴念仁でもなかった。職業柄、生徒に想いを寄せられたこともないわけではない。
そんな中でも、真剣に言い寄ってきたり、泣き落としを使おうとしたりしなかったコハルの態度は非常に御しやすいものであり、だからこそ御礼のような気持ちで優しくしていた部分はあると自覚していた。
己が想い人に冷たくあしらわれていることの反動のように、ことさら彼女を傷つけたくないと思っていた。己の笑みで彼女が少しでも喜んでくれるなら。
しかし、それが本当の優しさなのかどうか。己の一挙一動に反応する彼女を見るたび、いつも心の奥のほうがちくちくするような、良心の呵責に怯えてもいた。]
もっと早く、お前を知れていたら良かったのかな……。
[そんな、愚にもつかぬ後悔をひとつ零す。
訥々と、しかし芯の通った意見を述べ続ける今日の彼女の横顔は、とても眩しくって。]
今になって……――、
[誰も聞きはしないのに、ぐっと言葉を飲み込む。
こんな状況になるまで彼女と正面から向き合おうとしなかったのは、他ならぬ己自身だった。
年下の少女に想いを寄せられて、嬉しくないわけがない。一途なその想いが自分から逸れることはないと知っていて、その視線に心地良さを感じていたのも事実だった。]
なぁ、三枝。お前は生きてくれ。
――この際、お前がヒトか鬼か、なんて。もう、俺にはどうでもいいことだ。
最後まで。生きて――、……。
─回想・少し前─
[三枝の呼吸がようやく安定したと思ったのも束の間、座席シートに倒れこむ前に、近藤の亡骸を移動しようと寺崎に請われ頷く。
重なる衝撃的な事象に疲労はピークに達していたが、生徒たちだけで遺体を運ばせる訳にはいかなかった。
役目を果たした後で、一時の間事切れたように眠った。
意識は、音も景色もない深淵に漂っていたが、やがて現実へと舞い戻ってくる…───悪夢のような、境遇に]
─回想終了─
[ボイスレコーダーを再生し、これまでの会話をざっと振り返る]
見る者が弓槻と長澤で、聞く者が村瀬…と。
村瀬は椎名が鬼ではないといい、弓槻と長澤は共に櫻木を鬼ではないという。
…つまり、椎名と櫻木は共に鬼ではないって考えていいんだな。
[先刻までもしかしたら、と疑った二人が鬼ではないと知って安堵する反面、鬼が他に潜んでいる可能性を考えると気持ちが沈む。
もう一度彼らを吟味し、…疑わねばならないのか、と]
で、弓槻は何で櫻木を視たんだ?
よかったら、理由を聞かせてくれないか?
[彼の声を確認したが、明確な理由は述べられてないと思う。先ほどの集計を行なってる際に聞いた、彼の希望とも異なるようで疑問が生じる]
あと、櫻木は椎名と先生を…混同しているのか?ちょっと一部、意味が分からなかったぞ。[こちらはボソっと付け足す]
…近藤さんが鬼に狙われた件については、小鳥遊先生が大体仰ってる通りだと思います…。
[小鳥遊の方を伺ってから、凄惨な有様に思わず閉口する。
あの汚れは返り血じゃないのか…もしかしたら、…───椎名の?]
[櫻木の返答を聞き、そして長澤と弓槻の出した結果をボイスレコーダーから拾って聞いた。]
どちらの結果も、櫻木さんは鬼じゃない…か。
疑ってしまってごめんなさいねぇ。
櫻木さんが引っ掛かったことについても考えてみるわぁ。
ただ、これはこれで悪くはないかしら。
結果が割れなかった理由、考える材料になりそう。
どちらが偽者でも、結果を割らなければ本物を特定する材料が増えないから、とかね。
ところで長澤君、弓槻君に後出しで櫻木さんを鬼だと告発される危険は考えたかしらぁ?
[いつもと同じ、のんびりとした喋り方で聞いた後。
座席に置いていた鞄からコンパクトを取り出し、顔に付着した血を拭き始める。**]
[皆に聞こえるようにそう告げるとネックレスを首にかけなおす。
そしてボイスレコーダーに歩み寄り呆然としていた間の録音を聴き始めた。
一通り聴き終わり一息つけば対抗だという長澤に目が留まる。
彼の空気感が苦手なのか少し苦笑いを浮かべながら言葉を投げ]
それにしても…キミが対抗だったんだね。
手強そうだな。
キミの正体が何かは判らないけれど、お手柔らかに。
[この状況にそぐわぬ様子で彼に握手を求めようとしたところに須藤から声がかかる。]
ああ、僕が櫻木さんを見た理由も言っておいた方がいいですよね。
根本の考えは単純に多数決の結果ですね。
自身の意見は押し通さないと言ったはずですし。
それと、投票前の様子が少し引っかかったのもあります。
須藤先生も言っていたけれど自身への疑いに対する反応が過剰かなと感じた。
投票数が次点ではあったけれどそこまで過剰に反応するほどの疑いは掛けられてなかったように思ったからね。
彼女の性格なのか、疑われたくないのかの判別がつかなかったから見させてもらいました。
そんな感じですね。
だから、希望を変えたというよりは皆の意見に沿ったつもりだったんだけど…
納得してくれた?
[発言の後、自身の意見の推移が疑わしく思うのか小鳥遊に返答をする彼女に問いかけ反応を窺い]
[三枝が落ち着いたのを見て安堵する。しかしどことなく変わった様子の三枝に、いや、三枝でなく何名かは今までになく殺気立っているように思え、事態は恐ろしい方向に進んでいるのではないかと思う。
早く帰らなきゃ。その為にすべきことをせねばならない。未だ漠然とはいえ感じていた]
ヨシアキくんも占い師さんなのね。でも、どっちかは偽物…なのね。どっちもナオちゃん見て、鬼さん違うって出たのね。
[誰かがレコーダーを再生するのを近くで聞き、櫻木が鬼ではないということに純粋嬉しく思った]
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