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[見覚えの無い子が進矢の傍に駆け寄る。
どうやら知り合いらしいと言うのはやり取りから知れた]
……何人目だっけ。
[人数を数えていたはずがすっかり忘れてしまった。
忘れるほどのことがあったのは確かだったから、一旦それは投げ置いておく]
[しばし彼らのやり取りを眺めていたのは華子が来る少し前まで。
何故なら、空間が揺れるのを感じ取ったから]
あ、また。
[誰かが落ちる。
落ちるだけじゃない、弾かれるのも感じて、2人飛ばされたと言うのが分かった]
今度は誰────
[視線を巡らせた先。
八重藤の傍には居なかった姿が唐突に現れる>>24のを見る]
……………
[最初に会った時のように凝視してしまったのは、その手に持つ物のせい*]
……いや。
…なんで豆腐?
[相手>>27より背があるためにその中身も見える。
さっきはそんな物持っていなかったはず、と疑問が口を突いて出た]
ん、あぁ。
兎が言ってた、落っこちた場所ってのがここらしい。
[その言葉は相手に起きたことについての説明にもなるだろうか]
あぁ、妹の杏奈だ。
アンタに会った時点でも会えては居たんだけどな…。
…華?
………あー、香月さんか。
[華、と呼ばれた名。
該当者を思い出すのに時間がかかったのは苗字で呼んでいたが故。
妹について知っているのも彼女だけだったから、繋ぎ合わせるのには時間がかからなかった]
そんな『鍵』と『螺子』は何か嫌だな…。
[使う前に壊れそうと言う意味で。
ただ、それを見ても直感的に”違う”と、訴えかける何かがあった]
えーと。
何らかの力でさっきまで居た場所から別の場所に飛ばされてここに居る。
って言えば分かるか?
壁一枚隔てた感じになってて、あっちからは俺らのこと見えないらしい。
[疑問>>30に答え、人が居る方を指し示しつつ友幸も視線を向ける]
…あ、香月さんも来───……おぅ。
[何やら勇ましい華子の言葉>>15に思わず口を噤んだ*]
[藤の樹の下に集まる『鍵』と『螺子』。
誰が持っていたのかはそれぞれを見るに留めて、その成り行きを見遣る]
……『木の想いの時計』。
[きりきりと回される螺子、鳴り響く12のおと。
この藤の樹は時を止めてしまっていたのだと、今ようやく気付いた]
[かしゃん、と響く砕ける音]
──咲いて生きる道だって、あるんだぜ?
そのために俺達《樹木医》が居るんだ。
[兎が藤の樹に向ける言葉>>#3に言い返すように言う。
どうせ、兎は聞いちゃ居ないだろうが]
どっちかしか選べないって誰が決めたよ。
[壁が砕けた後、友幸もまた藤の樹に語りかけるように言った**]
[兎が消えた後、視線を藤の樹の傍にいる六花へと向けた]
………
[声をかけようとしたが、何と言えば良いか悩んで。
しばしの間、何度か口を開閉するだけに留まる。
10年と言う歳月。
共に遊んだ頃よりも遥かに背は伸び、一見しただけでは気付かれない可能性の方が高い。
声だって低くなってしまっているから、どこまで面影が残っているのやら。
気付かれない不安がしばらく身を占めていたが、ふ、と気を取り直すように深く息を吐いた]
(ぐるぐる悩んでたってしょうがないや)
[気付かれなくても仕方の無い容貌なのだ、それを前提に話しかければ良いだけのこと。
持ち前のポジティブさで考えを改め、声を出すために軽く息を吸った]
────六花。
[呼ぶ声は低くても柔らかく]
久し振り、だな。
[向ける笑みは、少しくらいは昔の面影が残っていたかも知れない*]
こんな場所じゃあ疑うのも無理は無いけど…。
勿論、本物さ。
[ほら、と六花>>55に手を差し伸べる]
こんなところで逢えるとは思わなかった。
[浮かべる笑みに嬉しさと、若干の照れが滲んだ*]
[差し伸べた手に触れる六花の手>>57。
昔は同じだった目線もこちらが高くなり、手も友幸の方が遥かに大きい。
どこか気恥ずかしさを感じながら、10年の歳月をその身で実感していた]
……言おうと思ってたこと?
[今は何をしているのかなど聞きたいことは沢山あったが、それよりも先に六花が口を開く>>58。
植物を扱う仕事はしていたが、花言葉などは知る由も無く。
疑問を体現するように友幸は首を傾げた]
[言おうと思っていたこと。
前に何かやっただろうか、なんて考えてしまうのは、失敗ばかりをしているが故。
だから、紡がれた言葉>>60を耳にした時、友幸の顔は呆気に取られていたはずだ]
────へっ?
[予想もしなかった言葉に間抜けな声が出る。
頭の中でぐるぐると言葉を咀嚼……する必要も無いシンプルな言葉は頭を巡った後にストンと落ちてきた]
…俺を? 六花が?
[一時の混乱。
友幸も昔から想いを寄せていたから、余計に信じられなくて。
理解が追いつくと瞬時に耳まで紅くなった。
繋ぐ手がなんだか熱い]
あ、ああ、あの、な、六花。
実は────ぅわっ!
[ドンッ、と背中を押される感覚。
吹き飛ぶ程では無かったが、より六花に近付く形になり、ぶつかって転ばないように相手を腕の中へと抱え胸へ引き寄せる形に。
押し潰さずに済んだことに安堵しつつちらと視線を後ろに向けると、妹が口に手を当てて笑っていた]
(杏奈のやつ……!)
[じと目を向けたのは一瞬。
意識は直ぐに六花へと向ける]
[六花は驚いていただろうか。
ハプニングに最初言おうとしていた言葉はなかなか出て来てくれず。
その、代わりに]
………先に言われちまったなぁ。
[腕を解くことはしないまま、紅い顔で恥ずかしそうに言った]
……だから、その
[問い返されて一度口篭る。
勢いで言いかけた言葉が今は恥ずかしいと言うのは何とも情けない話だ。
後ろに妹が居ると認識してしまったのが原因。
鼓動が早いのを感じながらも、少し頭を下げて六花の耳元に顔を寄せる。
六花を包む腕にほんの少し込められる、力]
────俺も、六花のことが好きだ、ってこと。
[いつか藤園の八重藤で再会出来たら、自分の想いが変わらなかったら言おうと思っていたこと。
その言葉を六花にだけ聞こえるように囁いた]
…こんなの、嘘で言えるわけ、無いだろ。
[頬を抓る様子>>68には微苦笑。
伝う温度も、抱き締め触れる腕も、夢だったら得られないもののはずなのに、まだ信じられないと言った様子の六花がおかしくて、可愛くて。
また問う様子>>70に口を開きかけたのだが]
…………杏奈お前、さっきはよくもっ。
[挟まれた声に思わず振り返る。
「えー、私はお手伝いしただけだよ」
白々しく言う妹にじと目を向けたが、妹は気にした風も無かった。
振り向くことで緩んだ腕に気付いてか偶然か、妹は友幸を押し退けて六花の前へ。
「六花さんお久しぶり!」]
どあっ。
……お前なぁ。
[手伝うのか邪魔したのかどっちだ、と妹へのじと目は継続された]
[六花と手を取り喜ぶ妹。
昔も懐いてたよな、と思い出せばじと目も多少は和らぐ]
[「六花さんの方が美人ですっ!」
「今何してるんですか?」
「私達今、○○に住んでてー」
聞きたかったことを妹が矢継ぎ早に聞いている。
自分で聞きたかったことでもあったが、仕方ないので妹に譲ることにした]
[妹が六花に問いかける間、友幸は藤の樹の枝を見上げる。
芽吹いた小さな欠片。
藤の樹が咲くことを選んだ証]
……お前がもし、俺らの世界のどこかにいるなら。
必ず見つけて咲き誇れるようにしてやるから。
待ってろよな。
[手を尽せる内は諦めない。
それが、父も抱く樹木医としての信念。
受け継ぐ想いを込めて、藤の樹へと語りかけた]
[藤の樹を見上げながらも、妹と六花の会話は耳に入って来る。
大学へ行きながら父の手伝いをしていること、ドジだから怪我が多いことは妹から伝えられて。
公園と植物園の話になると、驚いた表情で六花へと視線を戻した]
え?
あの公園によく居るのか?
[大体が急いで通り過ぎていたから、全く気付くことが無くて。
まさかの事実に開いた口が塞がらない]
うわぁ、近くに居るのに気付かないとか…。
何か勿体無いことした気分だ。
[もっと早くに逢えていたかも知れないのに。
ただ、このままの生活を続けていたら、気付かない可能性の方が高かったかも知れない]
…はは、でも、うん。
近くに居るのが分かって、良かった。
これからはいつでも会えるな。
[嬉しそうに笑いながら言う言葉に、妹も「そうだね」と同意を口にしていた]
[「うん、いっぱいお話しようね!」
兄より先に六花>>81に返事をする妹。
本当に手伝う気はあったのかと疑いたくなる]
…と、後で連絡先教えてくれな。
時間が出来たら、会いに行く。
[妹への不満は一旦押し込めて、微笑む六花に笑み返す。
公園に居れば会う確率も高いだろうが、やはり確実にしておきたい]
ん?
あぁ、そっか。
六花にも連絡が行ってるんだな。
普段は大学行かなきゃならんから無理だけど、連休とか、長期休暇の時は行く予定。
少しでも樹木医の仕事を学びたいし。
何より、あの八重藤は、枯らしたくないから。
[自分の手で助けてやりたいと。
そんな想いを込めて六花>>82の問いに返す]
そっか。
俺もここ来る前に親父に届いた手紙で知ったんだ。
咲いてるうちに状態診なきゃならないから、親父は一足先に行くと思うけど。
[六花の話>>85に簡単に状況を説明して。
途切れた言葉に、ん?と首を傾げる]
……連休、帰るつもりなら一緒に行くか?
[目的地が同じになるのだ。
同道したって問題は無いはず。
帰りも一緒にすれば、と言う目論見もあるが、今はまだ口にせず]
それに……六花とあの八重藤を、見たい。
[仕事とは別で見ることが出来たなら。
”約束”は、叶えられるから]
[父と一緒に行くと思い込んでいたらしい六花>>88を見て、友幸は小さく笑う。
何でもないと否定するのが何だかとても愛らしかった]
迷惑なもんか。
じゃあ、一緒に行こう。
[もう一つ約束を交わして、掌を上にして誘うように差し出す]
[「私も行きたい!」]
お前、連休は友達と出かけるとか言ってただろう…。
[割って入ってきた妹には溜息交じりに一言。
それに対して剥れる妹の頭を、空いている手でぽんぽんと叩く]
お袋は残ると思うから、一緒に居てやれ。
[家族旅行がてら全員で行くと言う選択肢はあるが、妹に約束を破らせるわけには行かないし、残る母が心配なのもあり、妹にも残るよう仕向けた]
[重なる手>>93。
自分より小さな手を優しく握り込む]
なんか、その言い方だと……
…いや、何でもない。
[あるものを思い出させて、妹を撫でていた手で口許を覆った。
問いかけられても、再度何でもないと言って誤魔化すつもり。
ただ、顔が紅くなっているのは隠せなかったが]
[「むー、しょうがないなぁ」
「じゃあ帰って来たら話聞かせてね!」
「ごゆっくりー」
妹はそんな風に言って、口許に手を当てて笑ってから逃げるように藤の樹の陰へ]
ごゆっくり、って…………ぁ。
[全てが決まってから気付く。
六花にとっては帰省だが、ちょっとした旅行になると言うことを。
それも二人っきりで]
……………
[妹が逃げた方に顔を向けたまま、横目でちらりと六花を見遣る。
相手を意識してしまうのも仕方が無いと言えた]
[濁した言葉は言及されなかった>>97けれど]
こ、婚前!?
[紡がれた言葉>>98に声がひっくり返った]
ろ、ろろろ六花、そこまで考え
いや 俺はいいんだ が
じゃなくて
[明らかにテンパった様子で六花に向き直って色々と口走る。
真っ赤な顔は火でも噴きそうなほど。
煙も出てるんじゃないかと言うような様相だった]
[落ち着いてと言われて落ち着けるかと言うと、微妙なところ。
ただ、聞き返された声>>103を聞いて、わたわたと泡を食ったような動きをピタリと止めた]
………えーと、その
────まいったな。
[口許を覆う手、泳ぐ目。
想いを伝えられただけでも十分だったというのに、その先をも口にしてしまうとは。
耳まで紅くして、しばらく視線を彷徨わせた後、ようやく口許から手を外して六花へと視線を戻した]
…流石に、もう少し時間が経ってからとは思ってたんだが。
[意を決したような声。
重ねたままだった六花の手を、自分の両手で包み込む]
その
…前提に付き合ってもらえたら、嬉しい。
[10年経っても褪せなかった想い。
それだけの想いを抱いて想いを通じ、その先を考えないはずが無い。
ここまで来たら、と口にする友幸の表情は緊張も相まって真剣そのものだった]
[友幸自身、再会したばかりでこんなことを言うのは性急だと思っている。
けれど秘めた想いがもう、溢れてしまっているから言葉も押し込めることは出来なくて。
相手を困らせるかもしれないと思っても口にするのは止められなかった]
あ、いや
返事は、直ぐじゃなくても───
[先走りすぎたかと、慌てて言い繕う。
六花は驚いている>>109ようだったが、紡がれた言葉に今度は友幸が息を呑んだ]
っ、
あ、あぁ。
こちらこそ、よろしく頼む。
[微笑んでくれる六花に緊張に凝り固まっていた表情が緩む。
両手で包んでいた六花の手を引き寄せ、両手を解いてその背に腕を回す。
一連の行動は嬉しさによる無意識のもの。
それでも、抱き締める力は壊れ物を扱うように優しかった]
[「はー、あっついあっつい」
逃げ込んだ藤の樹の陰。
幹に寄りかかって茶化している妹が居たことを友幸は知らない*]
そ、そうか?
[言われて>>113、抱き締める力を少し強める。
身長があるために膂力もそれなりにあり、こういう時の加減がなかなか難しい。
先程よりも力は強まっているが、どこかまだ探り探りだ**]
うん?
[呼ばれて>>180六花へと視線を向ける]
そうだなぁ…。
ここに来なけりゃ、こうして再会することも出来なかったかも知れないし、な。
[見れば誰かが必ず誰かの縁者だった。
これは単なる偶然なのだろうか?
六花の言うように偶然ではなく、藤の樹が招いた必然なのだとしたら]
あぁ。
恩返し、しないとな。
[自分が出来ることでそれを成せるのならば、厭う理由など無い。
微笑み見上げる大切な人に、友幸もまた穏やかな笑みを返した**]
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