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…――――
[器の背中で、じっとトイレを見る
そうだ、たしかそうだった
生きていた頃の、記憶
私は、この学校で生まれた幽霊ではない
学校と言うのは、負の感情が集まりやすい場所
その負の感情に、惹かれてやってきた魂
七不思議なんて物が、負の感情の典型だ
最初は、形なんてなかった、ただの嘘
それを、生徒達が言葉にし、語り継ぐ
その言霊に、想いをのせて]
[怖い怖いと、笑いながら
心の底の負の感情が、嘘を真にしていく
それこそ、学校の七不思議]
「何か不思議な事が起こればいい」
「自分が関わらなければ、怖い事があればいい」
「ただ怖いだけじゃ、面白くない」
「たとえば、誰かが死んだりすると面白い」
[学校には、理を知らぬ者達の
無邪気な邪気が、溢れている
それが、私のような、古い、悪しき魂を
このような場所に、引き寄せて離さない]
…――――
そう、私の名前は
貴方、願いは叶えたい?
[器に問うた声は、届いたようで
聞こえた答えに、くすり、笑う]
貴方の願い、叶えましょう?
ただし、お代は頂くよ
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