情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了
嘘、嘘だ。学校の怪談なんてあるわけないんだみ。
よ、よーっし、つ、次、次こそありえないじぇって……――うふ、は、あ、はは。
[そうでも言わなければ、言葉にしなければ、崩れてしまいそうだ。
一部始終を目の当たりにして、しかも自分が被害者になる所だったと言う事実に、脚が大きくがくがくと震える。]
よ、よっし、さが、ささ、探すんにな。
トイレ、だっけかにゃ。
[恐怖で良く判らない笑いが、勝手に漏れる。
暑く重苦しい空気に乗って、鉄臭い匂いが流れてきて、自然にぺたん、と尻餅を。]
……あり?おっかしーな。立て、立てにーぞ?
うに、大丈夫、大丈夫、大丈夫―――
……悪い、に。
[ヨシアキの手を借りて、やっとの事で立ち直るけれど、それでも机に手を突いてなければ同じ様になりそうで。**]
ちょっ……まっ!ひとりにしにゃーで!
[タカハルを追いかけるように、階段を登る、急いでいるつもりなのだけれど、身体はそれに反して遅々としてしか動かない。]
ねぇ、まって、おねがい。ねえってば。
[ここで一人になってしまったら、もう耐え切れいなのが、自分でも判る。だから。]
[12段、11段、11段、10段、12段、10段。
数えたく何てないのに。追いかけて登る階段の段数が、自然と意識に入り込んでくる。既に1階から3階まで登ってきているのに。更に屋上に向かって階段を進む。
それこそ。何かに惹き付けられているかのように。]
[不意に、空気が重くなる。
ここから屋上は、駄目だ、絶対に。
体の中で一杯一杯の赤信号が、警告している。
それでも昇って行くタカハルには、追いつけそうにないけれど、酷く重い脚を、階段に向かって動かす]
――だっ、だめ。登っちゃ、だめだみ。
そこ、当たり、だにゃ。
[3Fから屋上に向かう踊り場。視線の先には、屋上手前。十三段目を踏む彼の姿が。]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了