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[ポケットの中の握り拳を指差すと、あからさま過ぎだね、と、くすりと笑った]
取引の内容は、終着駅で秘宝を証拠に見せて頂いてからお話しよう。
そろそろ次の駅に到着だ。まぁ良かったらこのコンパートメントを引き継いで使いたまえよ。なぁに、乗車切符さえあれば問題はないのだからね。
[そう言うとラウリに乗車券を手渡し、フロックコートを羽織ると列車を降りて行った]
[ホームにてさっとコートを脱いで下に着込んだ簡素な服に早変わり]
貨物列車に吾輩の特別室を設けてあるはずなのだよ。
列車を降りたと思わせ監視する。常套手段であるね。くっくっく。
[列車の蒸気が噴き出した後、ホームに有名な役者の姿はすでになく、貨物列車に乗り込む作業員の姿があるだけだった**]
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