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そう、ですか?
[ユウキには、そうとしか言えない]
見てきます。
[ズイハラの部屋がある廊下の途中で、既に事態は予測できた。
開きっぱなしの扉に溜め息混じりに近づいた]
[別棟に繋がる受信機から新たな声]
ルリちゃん、そこにいるの?[思わず声をあげてから、指輪の声はアンしか聞こえないんだった、と思い出した。]
ありがとう、自分にスパイを誘導してくれたのね。
私とハツネを守ってくれたのね。ありがとう。
[それでも送信機に乗せる感謝の言葉。アンが伝えてくれることを*祈った*]
[ふと振り向いたのは、何か音がした気がしたから]
またか。
[廊下を浮遊する蝶は静かに近付いて来て、差し出した左手に止まった]
レンなのか?
[蝶が指先から飛び立つと同時に、ブレスレットがバラバラと床に散らばる]
[ジュンタのPCに送信した中には、マスターとの古い記録も含まれていた。]
私にはわからない。何故マスターは笑ってくれないのか。
[うなじのコードを通じて送信される0と1の羅列。それが自分の意識の全て。そう感じることさえも、プログラムの一部。”デジタル”]
私の身体も意識も、”デジタル”で現され、作り出されている。
だから、私は、デジタルではない、”アナログ”なものに憧れる。
数字やプログラムで作り出すことのできない『心』が欲しい。
……『わかちあいたい』…… [ルリの言葉を再生して、呟いた。]
[送信を終えて、コードを抜いた。]
ネギヤさんのポケコンをつかって、ルリちゃんとアンさんが何とかしてくれると良いけれど。
[うなじのインターフェースカバーを閉じた。]
……ルリちゃん、ブレスレット落としたみたい。探してきますね。
[コードをジュンタに返して、検査室を離れた。]
ブレスレットかあ。
[検索モードに切替え、廊下の床を探したが見つからなかった。]
あら、これは?
[見つけたのは、小さな石が一つ。]
ブレスレットの石かしら?
[拾い上げ、ポケットに石を入れた。]
一通り覗いてきたけれど、ブレスレットは落ちてなさそうね。 どうしたのかな。
[冷えた手先を暖房器具にかざして暖める。]
[饅頭に手を伸ばしながら、小声でユウキに囁いた。]
あのね、ユウキさん。ユウキさんがスパイじゃないと思うから、話します。
イブの防衛システムに細工が仕掛けられていて、それが影響を及ぼして、イブは明日には強制スリープモードまたは自己破壊を起こします。
そうなれば、イブ自身からイブの情報を盗むことはできない。
スパイが動くとしたら今日しかない。
でも、今日しかないとわかっていれば、きっと手はあるはずです。
私、念のためにハツネが変な事をしないように見張っていようと思うの。
ユウキさんは、壱ノ宮さんをお願いできますか?
それとも、2人で一緒にどちらかを見張っていた方がいいのかしら?
[一瞬首を傾げ、饅頭を口に入れた*]
イブの子は。
[突如ふられたイブの子の話に衝かれたように呟き、
それから続ける。]
三体創られた。
女も男もいた。
[一瞬息を止め、迷いながら]
いまはいない。
一人目が“奪われた”ときに、博士は三原則を破ったんだ。
[不自然なほど無表情にそう言って]
博士は間違えた。
そうするべきではなかったと思う。
……きっと永遠に思う。
最悪、同期を欺瞞することができればいいんだ。
具体的には、片方が停止しても、もう片方に「活動が継続している」という偽の信号を送り続ければ良い。と思う。
……理論的にはね。
[息を吐くように笑って、ぐーっと伸びをする。実はおねむな様子]
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