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しかし、もってかれた…、その表現は正しいかどうだろう。連れ去られたように引っ張られた感触は確かにあった。
だがしかしここは教室だ。おまけに誰も居ない。まさか置いて行かれたってのか、あほな。
[おいてかれた。
そんな言葉が微妙に何かひっかかった。]
もしかして―後ろから誰かがこうやって眠らせて、皆で居なくなるような悪戯なんじゃないか?大方あの妙な雰囲気のセイジ先輩が後ろから狙ったとか。
[皆がいなくなって不安にさせる悪戯はテレビの類でもあったことを思い出した。]
いやしかしセイジ先輩はおかしかったな。喧嘩の仲裁までした先輩がなぜあんな挑発的な態度を取っていたんだろう。そこまでやるんか?
[犬とともに首をひねった。]
そういえば窓をみんなで見ていたんだっけ。んで部長が覗こう見たいな感じだったはず。
[部長の一部始終については、記憶の混乱で状況を覚えていない。]
悪戯であれば皆が窓を開ける様ですっかりだまされた訳だ。さて…。
[おもむろに窓を覗き込んだ]**
/*
展開的にセイジ→誰か→最後って感じか。たぶん意図的襲撃ミスが続くだろうし。
むしろもう1人は表に出なくてラストまで?させるのも面白いかもしれないね。
っていうか
残りメンバー
女性:マシロ ナオ
幽霊:セイジ
男性:ヨシアキ タカハル
3人の男性のうち敵側:セイジ
残った貴重な男性だが役に立たない:タカハル
ヨシアキがすごいハッスルするなこれは。
守ってもらう側だぼく。
…――――
心を折るのが、幽霊の仕事みたいなもの
怖がらせて、恐怖で折るか
優しくして、温もりで折るか
その程度の、違いしかないのに
[ふわり、器の背中に戻ったけれど]
つらかったら、無理しなくていいからね
今日は、私か仁、どちらかが行った方がいい
向こうの彼らに、説明は必要だし
それに…――――
七不思議検証、終わっちゃうものね
あんまり、人がいなくなると
まだ…いいのではないか。
辛くはないぞ。
ただ、見ていて虚しいだけだ。
―――…紅が残ってこの先誘導できるか?
器に入り切らないままで、
その器と、他の人間を操れるか?
[相方に問うてみる]
契約には、交換条件が必要だよ
だから、ただ確かめるというだけでは
宣言であって、契約ではないかもね
[走ってばかりの、器だ
面白いけれど、目が回りそう]
さぁ、どうだろう
私は、何かを操るつもりなんて、ないもの
ただ、私の所にたどり着いて欲しいだけ
でも、今回は無理かもしれないね
[人数を、数えてみる
残りは、器も含めて5人
七不思議は、あと6つ
7つ目にたどり着くことは、きっと不可能で]
俺は器を乗っ取った。
だからここにいる奴らに警告もできる。
挑発して誘導だってな。
奴らがどうせ聞かないことだって、分かっている。
何度同じ事をしてきたと思っている。
虚しいが……同時に愚かしさを哂ってもいるのだ。
[ニヤリと笑ってみせた]
私は、乗っ取ったりしないよ
誘導する気も、特にないの
私はただ、誘うだけ
闇の中から、甘美な香りを漂わせて
[嗤う仁を、じっと見ている
彼は、よくも悪くも人間なのだろう]
仁、君はまだ、人間なのだね
器の心配をしたり、人に警告をしたり
仁の方が、きっと私よりも優しいね
…優しいか…
それはどうかの。
[肩をすくめる]
未練があるのは確かだがの。
最近は……いや、今回の事で
人の愚かしさを確認した。
[さらに嗤う]
俺は向こうに行っても説明するかどうか分からぬな。
所詮、聞く耳持たないであろうて。
[それ以前に器から出てゆくかもしれない]
優しいよ、十二分に
未練、ね…―――
だから今、仁はここにいるんだね
[ふわり、宙を舞って
器の背中に、くっついたまま]
仁が行きたくないなら、私が行くだけだよ
今日は、どちらかが行かないといけないもの
この器は、すぐに危険に飛び込んでくれる
だからきっと、大丈夫だけれど
仁がどうしたいかに、任せるよ
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