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[ビールの苦味を感じながら焼き鳥をつまむ。
その傍ら、かわされる会話には耳を傾けている。
――考え込むように、眼鏡の奥の瞳が僅かに細められていた**]
[兄貴かなんかかと尋ねる探偵には、頷かず。]
…そういう方向でお願いします。
[今宵の保護者は、少女の肩越しに頭を*下げる*]
悪知恵をばらしてしまうのが、
歳相応とは言え――女はこわいですね。
そういう方向で、ね。
[とんでもない方向を想像しようとして]
……まあ、しっかりやんねぇ。
[やめにした。]
女は怖いからなあ、うん。
[自分自身には幸か不幸か、そういう経験はないが、現実にせよ架空の世界にせよ、同業者が女絡みで禄でもない目にあった話は、枚挙に暇がない。]
[[>>78ぼっとしていたという男に眉根を寄せ]
大丈夫? 体調が悪いのなら、無理はだめ。
[叱るように言った。]
テンマと私との関係?
そうね。ナンパされた以外の表現方法を今のところ浮かばないわ。法廷でも勝てる気がするの。
[噂に振り回されるのを止める。という連れの男の言葉の意味を図りかねて、彼を見る]
……。
[見つめながら横で続きを待ってみる]
[隣からの視線を受けて、
言いかけていた件を思いだし――ああ、と漏らす。]
まずは誰かに話して…
そう、噂にしてしまおうと思ったのです。
"思い出を買いたがっている「客」がいる。"
もしも思い出屋がいるなら…
こちらからの噂も届くんじゃないかな、と。
僕以外にも、購入希望者は
おいでのようですし――――
よかったら皆さん、しばらく周囲へ
互いのうわさを吹聴してみませんか?
[「もちろん本名は伏せて。」
そう添えて、店内の客へ突飛な提案をする。]
… 見つけられずとも、
先方から声をかけてくれるかもしれない。
…流石に、
お仕事でいらしているかたには、
ばかばかしい話かもしれませんが…
[どうでしょう、と背広姿が顔を向けて
見る先は、独り思索に耽る編集者*で*]
そう?
じゃあ、私も質問は次の機会に。
[>>87 男の言葉に少女も応じる]
たぶん、私たち、また会うわ。
目的が、同じだもの。
[>>89 続く言葉に、珍しく判りやすく笑む]
素敵ね。私、好きよ。そういうの。
とても好きよ。
私、「思い出屋に行った」という噂を知らないもの。
[それに、と目線を落として]
それに、悲しいけれど、
“来るもの拒まず”だとは、思えない。
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