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―どこかの屋台―
あらおじさん、こんにち…え?
要らない要らない、今から盆踊りだし。
いや、あたし別にそういう玩具が好きなわけじゃなくて、アクションとかミステリーとかサスペンスとかの小説やら映画が…だから要らないってば、ねえ!?
ああ…結局買わされちゃったじゃない。
おじさんホントに口が上手いんだから。
あたしが好きなのは武器の玩具じゃなくて…あ。
小説と言えば…そうよ、あたし大事なこと忘れてるじゃない。
えーっと…たぶん今年も来てると思うんだけど。
[盆踊りへ向かう人波の中を、きょろきょろと見回す]
んー…やっぱりこれだけ人がいると、なかなか…
[しばらく探し歩いた後]
あ、いたいた。フユキ先生ー!
[声を掛けながら近づいて]
良かったあ、やっと、みつけましたよ。
お久しぶりです、フユキ先生。お元気でした?
新作拝見しましたよ。感想のお手紙出そうかと思いましたけど、せっかくだから帰省したときにお伝えしたくって。
え、ああ、これですか?屋台のおじさんに、無理矢理売りつけられちゃって。
[困ったように持ち上げて見せるのは、玩具のウージー9ミリサブマシンガン**]
[カラコロと、下駄の音。
すぐ隣を歩いている筈の人の足音は、近く、遠く]
…神隠しと、座敷童のお話。
何だかとても、可愛らしくて…せつなくて。
ああ、先生、ご存じですか?
今年、古い盆踊りが復活するんですって。
かくれんぼ踊り…皆でお面をかぶって、この世の人も、あの世の人も…人ではない子たちも。みんな一緒に、楽しく遊ぶための踊りなんですって。
[手には、いつの間にか狼の面**]
[暑い暑い夏の祭り。
カラコロと響くリズムは軽やかに、涼やかに]
踊りのこと、ご存じでしたか。
…やっぱり、先生は、お詳しいんですね。
[狼の面、戯れに作家の顔に重ね]
ふふ。
…みいつけた。
[また外して、にこりと笑う**]
[一度面に隠れ、また現れた作家の笑みは、
遠くて、少し怖くて、懐かしくて、胸を締め付けるもので]
フユキ先生…?
[そして思いのほか、近くにあって]
あら。
[差し出された手を、少しみつめて]
この指とーまれ、ですね。
[歌うように言うと、自分の手を重ねる]
先生になら、隠されてもいいですよ。
…お見合いしなくてすみますから。
[弟の複雑な視線など、知る由も無く**]
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