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研究施設入口前
[雪振る中。傘を差した少女型のロボットは、研究所のドアロックのキーナンバーを入力しながら]
表面温度どんどん低下ー…内部温度もー…
ああもうっ、寒い寒い寒いのー!
このまま冷え続けたら風邪モードが作動しちゃうじゃないのっ。ずるずるずびずばは、嫌ー!
まったくもう、こんな場所でメンテなんて信じられないよー。旧式をもうちょっと労わってよね…!ルリ、結露しちゃうっ。
[ロックが外れ、扉が開く。
傘を閉じ、体についた雪を払って研究所の中へ]
あーあ、メンテついでに外装も新素材にしてくれないかなぁ。いっそ身長とかもぐーっと伸ばしてもらっちゃったりして。そうよ、ルリだってハートはもうティーンエージャーなんだからぼでぃらいんも、もっと、こう!
院に戻ったら、
『おや、ルリちゃん、こんなに大人っぽくなって…!子守ロボにしておくのはもったいない。是非とも私のパートナーになって共にこの孤児院を支えてくれないかね?』
…だなーんて言われちゃったりしてー!言われちゃったりしてー!
いやですわ院長様、ルリはずかしいですー!
[頬に手を当て、顔を赤くして騒いでいる。]
いけないいけない、ルリったらまたヒートしちゃったよー。
最近熱暴走しやすくて困っちゃう。
早くメンテ済ませないと。
[雪中で冷えてしまっていた躯体が程よい温度になっている事を確認して]
…とりあえず暖まったから良しってことにしておこう。そうしようっ。
さーて。今回のメンテはどれくらい集まるのかなー♪
こーんにーちはー♪ルリがただいま着きましたよー♪
[歌いながら、研究施設の廊下をスキップで歩いていく]
んー?早速誰かさん発見ー!
こんにちはー……って、ふえぇぇぇ!?オカメ顔!?
[駆け寄ると突然振り向かれ。膨らんだ顔を見て思考回路が一瞬パニックになるが、すぐ落ち着きを取り戻して]
あー、何か食べてるー。
いいなー、いいなー!
…それ、おいしい?
ルリもね、旧式だけど味覚センサーも、食物摂取機能もあるの。
おいしいものは、ちゃんとおいしいってわかるのよ。甘いものは正義!
[言いながらじーーーーっと、大福を頬張る相手を見つめている*]
[食べている途中に聞いた自己紹介を思い出し。]
ハツネ、ありがとー!
ええと、そっちのお姉さんがオトハで、
メンテしてくれるお兄さんがユウキね。
あ。ルリだけ自己紹介してないー!
[言うと、改まってぺこりっ、とお辞儀をして。]
子守りロボのルリです。
普段は孤児院のガキ達…じゃなかった、子供達のお世話をしてるの。
今日来たのは定期メンテ。
すっごく悪いとことかはないんだけど……強いて言うなら最近熱暴走がちょっと多いかなー?院長とお話してるとすぐに熱暴走しちゃってルリ、ちょっとはずかしくて困っちゃう。
メンテ終わったらすぐ帰っちゃうんだけどね。
院の子達がルリの帰りを待ちわびてるはずだから。
短い間だと思うけど、よろしくおねがいしまーす!
[元気に、にこにこ笑顔で。]
[ハツネが追ってくるのに気づいて駆け足をやめて普通に歩き。給湯室へ向かってしばらく歩き回っていたが。]
…何かの台詞でこんなのあったよね。
『道を知っていることと実際に歩くことは違う』って。
深い台詞だよね。
[神妙な顔で振り向き、ついて来たハツネに向かって]
…ぶっちゃけ迷った。どう行けばいいんだっけ?確かにこの辺だとは思うんだけどっ、思うんだけど…。ルリのマップデータ、目的地につく印がちょーっとばかし大きくてアバウトなだけで。ほら、駅前のマップのアバウトすぎてよくわかんない現在地表示とかみたいなそんなかんじで……
[少しばかり涙目かもしれない。]
…片っ端からドア開けていけばそのうち当たるかな?
[きょろきょろと周りを見渡し。]
そういえば、助手さん達や他の研究員の人たち見ないよねー。
ユウキは専攻違うって言ってたし、ハート系の相談はやっぱり助手さんじゃないとダメかな…。
助手さんも寒いからお部屋に篭ってるのかなぁ。
ルリだって寒い中来たのにっ、来たのに。
もうっ、あとでお菓子をたかっちゃうんだからー!
[ポットを抱える手にぎゅっ、と力を入れて誓った*]
[頭をなでられて、涙をぬぐって]
ありがとー。ルリ、ハツネと一緒でよかったよ。
それにしても、さっきのはナイスツッコミよね!こんな柔軟なロボに会えたのは前のメンテぶりくらいかなぁ。えへへ、なんだか嬉しいなっ!
[笑顔になると、ハツネの後について給湯室へ]
[ポットに湯が満たされていくのをじーっと見つめ]
熱々のお湯〜♪
ぽっかぽか〜♪
[適当に歌っていたが、見下ろしてきたハツネの問いに]
むぅ。
……ひゃくさんじゅうごせんち。
[少し高い椅子に飛び乗って座り]
最初は子供達のお友達ロボだったんだもん。
でもさ、“イヴ”の子になってからしばらく経ってるもん。ルリだってもうハートはティーンエージャーなのよ、いつの間にかみんなの子守のおねーさんよ。
あーもうっ、この身長めー、しんちょうめー!
[お菓子を探すハツネを見つめなら足をばたばたばたさせている]
身長ほしいなぁ。お菓子もほしいけどっ。
そういえばハツネのハートは今、いくつくらいなの?
確か高校に行ってるって言ってたよね。
あ、オトハだー!関節のほうはもう、大丈夫なの?
[給湯室に入ってきたオトハに気付き、手をぶんぶん振る]
わーい、飴ちゃんだー!イチゴみるくもすきー♪
オトハ、ありがとー!
[椅子からぴょんっ、と飛び降りてオトハに駆け寄り、飴を受け取った。検査後のお楽しみ〜♪と歌いながら飴をポケットにしまい込む。]
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