[リュックから着替えの服を取り出している時、館内放送が流れて]
でいりきんし?スパイ?
何それ何その物騒なの…何が起こってるんだろ…
院長、みんなぁ…ルリ、なんか怖いよ……
[物騒な放送に不安になり、パスケースを取り出して中を開く。
そこに入っているのは、我が家である孤児院のみんなと一緒に撮った写真*]
[スピーカーのほうを見つめて]
あの放送、なんだったんだろ…。
危機感忘れちゃダメって院長がよく言ってたっけ。
……もし本当の本当に危険になったら、ルリたちの心……
[イヴの子が持つ、身の危険を感じた時の機密保持機能の事が頭をよぎり]
…考えすぎだよね。
うん、こんなこと考えてないで、みんなのとこに行ってみようっと。
[パスケースを飴の入ったポケットとは反対側のポケットに大事にしまい。部屋を出て、小走りで検査室へ向かった]
[ドアを開けて検査室に入って来た]
あ、みんないたー!
ねぇ、さっきの物騒な放送、なんだったんだろ……スパイがどうとか言ってたけど、危険なのかな…?大丈夫だよね…?
[不安な表情で部屋に居るみんなに問いかける。
その時、まだ挨拶していない黒髪の少女を見つけて]
あれ?そっちのお姉さんは…?
[たずねた後でふと、先ほど自分の隣の部屋に入っていった少女が頭をよぎる。]
あ、ズイハラもいる!
お久しぶり!
[お湯を入れている、挨拶していないもう一人の人物。検査技師にぺこりっと挨拶した]
お姉さんはセキュリティ専門の人?高校生くらいに見えるのに、研究所でお願いされちゃうくらいなんて、すごい…!
[ズイハラの紹介を聞いて、目を輝かせて感心している]
えっと、ルリです。孤児院の子守ロボだよー。
お姉さん、よろしくね。
それにしても、若いのにすごいなぁ…
…そっか、見た目はやっぱりあんまり関係ないのね。あれ?ルリ、身長低くてもいけるかも…?院長のお嫁さん…!
[また熱暴走しかけたが、「当分出られないからね」、との溜息まじりのズイハラの言葉が耳に入って]
あ…メンテ終わったらすぐ帰るはずだったのに、出られなかったら、帰れないんだ…
院長、会いたいなぁ…
[しゅん、としてパスケースの入ったポケットに手を触れる*]
危ないかもしれないのはすごく怖いよ……。
『本当に危ない事になるってコト』、キケンだし…。
ルリ、心配…。
[二人とも知ってるのかな、と聞こえるかわからないほどの声でぽつりと呟くと、同じイヴの子達を不安な表情で見つめる。
欲しいものについて盛り上がっているのを見て]
……うん、ルリの考えすぎだよね、きっと。
欲しいもの、かぁ…うーん。ルリは何がいいかなー?
身長はスパイ見つけても見つけなくてもぜーーーったい伸ばしてもらうからいいとして、迷っちゃうよー。
[欲しいものを思い巡らせ、あーでもない、こーでもないと百面相で迷っている]
[涙でちょっとぐすぐすしながら]
ルリが轆轤首になっちゃうのは怖いよ…ちょっと想像して怖くなっただけだから、だいじょーぶ……ううー…。
[服の袖でぐしぐし、と涙をぬぐって]
ワンクッション置かないとダメってのはわかってるから大丈夫だよー。
うん…そうだよね。みんないるから大丈夫だよね!
純太、ありがと!
[恐竜のぬいぐるみを受け取って、ぎゅっと大事に抱きしめた]
[メモ用紙のピアノを受け取って]
これならルリでも投げられるよね。
ハツネ、ありがと!
[これでどーやって助けようかなーとちょっと悩みつつも、何よりもハツネの気持ちが嬉しくて、涙目だったのがいつの間にか笑顔に]