あなたの名前は……
[口の中で呟くのは、答えられないマミィの問い]
キクコさんはどこですか?
[ギンスイの声に視線を向けると、いつの間にか姿が見えなくなっていた末っ子の名を*呼んだ*]
……一緒?
[言われた言葉>>2:22の意味が取れなくて、首を傾げた]
え?
キクコなら、さっきまでそこに……。
[ダディの声>>0に見回すけれど、チョコケーキ待ってたはずのいもーとはいない]
……あれ?
[見回す。いない]
…………あれ?
[見回す。ダディを見る。
いつも通りだ、『変わんない』]
いつの間に、出かけたんだ、あいつ。
[ケーキまだ食べてないのに、なんて。
呟くことで、違和感から目を逸らした。**]
不思議だよねぇ。
誰の記憶なんだろう……バグ?
[スキャンをしてもエラーが返らない]
アンちゃんや、キクちゃんは、どうしてあの子より大きいのかな。
あの子はあんなにおおきくなれなかったのに──。
お姉さんになんて、なれなかったのに、ね。
[あの子の名前は、まだ出てこない]
だから、きくちゃんが甦って、大人になって
──あの子より大きくならないように──あの子と違うところが増えないように……
冥銭を渡したのに。
大人になったきくちゃんも見たかった、だなんて、誰の記憶なのかな。
[手のひらの中の硬貨を握りしめ、上を見上げる]
涙を零す機能なんて、無いのにね。
……離れたら、寂しい。
[それは『知ってる』]
いつから? いつからって……。
[いつから、だろう。
改めて聞かれたら、違和感が増した。**]
どちらかというと、nullでしょうか。
[八の字眉をして、どこぞの国の言葉でそう言う]
家族になったのは、一生食べるものには困らせないと誓ったあの日から。
[ケーキを一口大にすくって、フォークをマミィの口元に持っていく。
そう言えば、妻はいつからどこぞの国の言葉をマスターしたのだろう?]
ギンスイさん、ケーキを持ちますです。
キクコさんは、ミシシッピ川にいますと、父の貫禄が言っていますです!
[キッとした顔つきになり立ち上がろうとしたが、足が痺れていてバンビのように*震える*]
[パイナップルののったケーキを一口。
まじめな顔は続かず、ぷっと噴き出す]
ねぇ、ピーちゃん。
わたし、パイナップル嫌いじゃないのよ。
[バンビのようなピエトロに手を伸ばし]
ピーちゃんとギンちゃんは、きくちゃんにケーキを届けにいくの?
マミィを、甘えっこのキクコさんに連れていくべきです。
[指輪をはめた記憶のない、マミィの小さな手を取る]
家族皆一緒、それが一番大事です。
[もう片方の手は、ギンスイへと伸ばす]
ふふふ。
ピーちゃんはワガママだなぁ。
[笑いながら彼の手を取る]
きくちゃんの所に行くのは、一方通行だよ。
もう、ここには、帰ってこられないよ。
お安いですね。
[通行料は日本のものではないワンコイン。
どこかで見たことは……あるような気がした]
マミィ、一緒に行ってパイナップルを食べましょう?
戻ってこないなら、アムール川の向こうに家を建てますです。
そうだね。
一緒に行こう。
[嘘をついて、それから首を横に振って否定した]
わたしが見送るのはここまで。
だから、わたしの分まで、ダーリンがきくちゃんを甘やかしてあげてね。
あ、うん、わかった。
[ダディの言葉>>6にこっくり頷いてケーキを持った]
そだね、一緒が一番良い。
……ひとりは、寂しーし。
[伸ばされる手>>8、掴んだ。
だって、置いてくのも置いてかれるのもなんか嫌だったから]