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[科学準備室から持ってきたタイムマシンプロトタイプを、元雑貨屋でいじっている。
戻ってきたのがこの場所なので、何か磁場などが関係しているのかもしれないと考えてのことだ]
おっ!?
[ボタンをいじっていると、居間のテレビが不鮮明な映像を映し出した。
そこには、6年前を過ごしている生徒達の姿があった。
アーヴァインは安堵のため息をついて]
元気そうですね?
[相変わらず、タイムマシンの調整にいそしんでいる]
[物音に気付いて店舗部分に顔を覗かせると]
おや…。
[そこには先ほどまでテレビに映っていた生徒の姿が]
おかえりなさい。
大丈夫?何か変な所とかない?
[酷く真面目な顔で、そう尋ねた]
>>+4
んもうっ!先生、何やってたの!?
…って…戻ってきちゃったんだ…私、まだ戻りたくなかったのに…。
でも…よかった、ちゃんと中のこと覚えてる。
皆戻ってきたら、またお話できるかしら?
>>+5
何って、タイムマシンの調整やってたよ!!
昔のが楽しかった?
[呟きにはそう笑顔を向ける]
大丈夫。
すぐみんなを呼び戻してあげるからね。
>>+6
…!
[楽しかった?と聞かれれば返答もできず]
別に。でも皆といた方がよかったわよ。
先生、お願いだから早く直してね?
[呟きながら、テレビに映っているある人の画像に触れ]
折角、会えたのに…。
黒電話の方が単純シンプルで壊れにくいんじゃないの?
そのままでいいと思いますよ?
あ〜あ、頭がぼんやりするわ〜。
>>+8
寂しいよね。
先生頑張るよ!
[言葉を濁すローズマリーに、それ以上追求しないよう笑みだけを向けた。
画面に触れる姿は目に入っていない]
>>+9
ゆっくり寝た方がいいよ?
あー、これは半田ごてが要るな。
[タイムマシンの基盤を見て頭をかくと]
先生、ちょっと科学室で直してくる!
またね〜。
[元雑貨屋を出て、学校へ*向かった*]
彼に何も言わないで来ちゃった…
お礼も言ってないのに。
…気にもしてない、でしょうけど。
戻ってきたら、いえるかしら。
[...はぼんやりと考えていたけどもどうにもならないことはわかりきっていることで。一つ溜息をついて]
しかたないわよね。休みましょ。
[自宅へ戻ろうかとも思ったけれども、やはり疲れているようで。合宿所をまた拝借したけども、昨日の賑やかさと比べてあまりの静かさに少し、涙がでそうになる]
…早く、戻ってきてね。
――回想――
[過去に来てからいつもそうしていたように、...は皆と食事の席を囲みながら久し振りに体内へと流し込んだアルコールにほのかに酔いしれながら、ぼんやりと賑わうクラスメイトの姿を眺めていたが。]
…ん?なんか…体が…変?
――まさかこれ位では酔っ払わない…筈?
[急に目の前がぐらりと揺らいだかと思うと、ふっと無重力状態になり。
気がつけば人気の無いガランとした空間へと文字通り放り出されていた。]
いてて…。何だよ急に…って大丈夫か?ローズ。
[折り重なるように自分の体に落ちてきたローズマリーの体を、怪我の無いように受け止め訊ねる。
こくりと頷く姿を見て、安堵していると聞こえて来た声は――]
あ…れ?あーヴのおっさん?って何でおっさんが?つーかここは何処だ?
[「お帰りなさい」の言葉に首を捻りながら疑問に思ったことを口にする。]
は?元の世界?みんなは、あっち?
[返ってきた答えに指差された方を見れば、映像が乱れているが、先程まで確かに一緒に居た級友の姿が目に入る。]
は…本当に…戻ってきたのか?
[嘘かと思い、自分の頬を抓り]
いひゃい…。夢じゃ無ぇな…。
[典型的な確認方法で実証を得る。]
[そして、昔の方が楽しかった?と聞かれれば、さぁ?と苦笑を漏らし]
結局…過去に行っても現在に居ても…。俺はただあいつを見守っているだけしか出来ないってことを悟ってきただけだよ…。
[テレビに映る姿を見ながら何処か他人事のように呟くと、休養を取る為に用務員室へと向かっていった。]
――昼 梅ばぁの銭湯――
[目を覚まし、構内を歩き回るがやはり昨日まで居たメンバーは何処にも見当たらず。やはり現代に戻ってきたのだろうかと...は、ラッセルとクインジーと一緒に行った銭湯へと顔を出す。]
『いらっしゃい…おや、ナサじゃないか。久し振りだねぇ…』
[この前は無人だった番台にはやや歳を召した梅ばぁが、学生時代と変わりない様子でちょこんと座っていた。]
や、梅ばぁも元気そうで何よりだ。
[懐かしむように手を挙げて挨拶をすれば、梅ばぁの目尻に皺が寄る]
懐かしいねぇ。あんたが卒業してもう6年も経つんだねぇ。しっかり大人になって…。私もそりゃぁ歳を取るってもんだよ。
[昔と変わらず、小さい体の大きな声でカラカラと笑むと声が脱衣場に響き渡る。その懐かしい声に...も口許を緩めながら、脱衣場へと足を運ぶと]
『あぁ、…そう言えばあの子とは結局どうなったんだい?ほら、6年前お前さんがこの地を去る前に気持ちだけでも伝えたいって思ってたあの子!なんて言ったっけ…え〜っと…』
あー…梅ばぁ。俺今からストリップするんだけど、見るなら別料金取るぞ?
[一生懸命思い出そうとする梅ばぁを遮るように苦笑を漏らしながら遮ると、彼女は悟ったように口を噤み]
『そういえば富士の顔に新たな落書きがされてたんだけど、あんた、知らないかい?』
[背中越しに訊ねられればただ一言、「知らない」とだけ答え、...は浴室へと足を運んだ。
そして、言われたとおり壁画に視線を移せば。
タイムスリップした6年前で落書きをした文字が、今でも黒々と残っていたのを見て]
――俺、本当に過去に行ってきたんだな…。
[ぽつりと呟くと、水道の蛇口を思いっきり捻った。]
――元雑貨屋の店舗――
[梅の湯(梅ばぁの銭湯)から帰って来れば夕方で。そろそろ夕食の支度でもしなければと思い、雑貨屋の厨房へと足を運ぶが、さすがに閉店してから長い年月が経っている所為か。火元が確保できそうにも無く。]
仕方が無ぇな…。学校の調理室借りるか。
おい、アーヴのおっさん。あんたも飯食わねぇか?何でも良かったら俺、作ってくるぞ?
泊り込みで同級会やるつもりだったなら、食料位買い込んでんだろ?
[タイムマシンの調整に勤しむアーヴァインに声を掛け、調理室へと向かっていった。]
――調理室――
[備え付けられた冷蔵庫を覗き、ある材料でざっとメニューを考える。
片隅に置いてあった米を砥ぎ、笊に上げて水気を切り、冷蔵庫から豚肉、キャベツ、しょうがを取り出し、しょうがを摩り下ろし醤油とみりんとごま油と混ぜてたれを作る。
米に水を浸して炊飯ジャーへ入れた後、キャベツを千切りに刻み、鰹節で出汁をとり、味噌汁の準備へ。
つまみ用として買ってあったのか。冷凍枝豆をさやから取り出し、ベーコンはオーブンであぶりカリカリにし、炊けたご飯と混ぜ合わせておにぎりにし、出汁に味噌を少しずつ溶き、豆腐と刻んでいた葱を散らして火を止める。
熱したフライパンに肉を入れて焼き、最後にたれを掛けて香ばしい匂いが立ち上がったところで火を止めて皿に盛り付けた。]
ざっとこんなもんで良いかな。
そういやレンジと卓上コンロはあっちにもあるんだっけ?
[雪平鍋とおにぎり、しょうが焼きが乗ったトレイを手に持つと、零さないように慎重に歩きながら、...は元雑貨屋を目指し歩き始めた。]
――元雑貨屋 居間――
おーい、アーヴのおっさん、飯作ってきたけど食わねぇ?え?居間忙しいから後で?解ーった。つーかローズも姿見てねぇなぁ…。
[何とか零さず夕飯を運んできた...は、居間のちゃぶ台に料理を並べ、早速箸を着けながら向こう側と繋がっているというテレビへと視線を向け]
ぶっ…!何だあれ?ラッセルの額に肉ねぇ…。誰がやったんだか…。
[味噌汁を啜りながらおにぎりに手を伸ばし、ケラケラと映し出された映像に、腹を抱えて笑っている。]
しかしお嬢も努力家だな…。料理作ったことねぇのに頑張ってるし。
何か…ローズと先に帰ってきてしまって…悪い事したな…。ま、それはローズにも言える事なんだろうけどな。
[しょうが焼きを口に放り込みながら、昨夜耳にしたローズの言葉を思い出す。]
俺がローズの事を祈っていれば…。もしかしたらまだこっちに来なくても良かったかも知れねぇし…。
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