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あ。…さっきは、
[どう声を掛けようかと迷ううち、結局声を掛けそびれた。
ユノラフの挨拶>>0:126に、また迷うように口を閉ざす。
結局は、眠そうな彼に礼を言いそびれてしまった。
内心、小さく息を落とす]
…そうね。神は見てくださっている。
きっと、あなたも。
[こう付け加えてしまったのは、彼女が不安げに見えたから。
柔らかな笑み>>0:128に微笑んで、けれど続く言葉には]
供儀───…、まさか、そんな。
[ドロテアの姿、イェンニの言葉に首を振る。
指の先が、ひやりと冷たく冷える気がした]
星詠みの…、いいえ。いいえ。
きっと何か、良い方法があるはずだわ。
だから、ね?
どうにかそれを探しましょう。
まだ…時はあるのだから……。
[半ば自らに言い聞かせるように口にする。
彼女がどれ程ドロテアを可愛がっているかを、知っている。
だから彼女を力付けるように希望を口にした。
けれど間もなく、外から扉を打ち付ける音が響く。
不吉な響きに、女の肩も不安に*震えた*]
─ 夜 ─
[イェンニと暫く添い、妹と共にあるという彼女に頷いて、
彼女らとすぐ隣の空室に部屋を定めた。
眠ることなど出来ないと、そう思われたのに、]
(… ここは…、)
[闇にふわりと意識が浮遊する。
ああ、いつもの夢だ。
夢の中の女は、不自由なく歩くことが出来る。
けれどもこの夢はどこか、いつも哀しい。
それはこの夢が───…]
( ああ、見たくないのに )
[夢は途切れ、意識は再び闇に沈んだ]
[女が部屋から出たのは、イェンニよりも遅く。
目覚めても少しの間、動く気になれなかった。
荷物の中から、祭り用の飾り布を取り出してみる。
祭りの華やかさを纏いつつある飾り布。
刺繍の続きをしようと手にとって───諦めた。
息を落とすと、杖を手に階下へ赴く。
今の扉を開けば、ちょうどニルスの語る声が聞こえた>>49
話の邪魔にならぬよう極力静かに、居間へ滑り込む]
わたしは、大丈夫。
[ヴァルテリに名を出されれば、ふると首を横に振る>>77
既に親切にも手伝って貰ったのだとも言うに言えず。
ただやはり、ユノラフに向ける視線は、
物言いたげな困ったようなものになってしまった]
見破る者…。…何だか本当に、人狼がいるみたいだわ。
[話が進むにつれ、女の顔は次第に曇る。
ちらと視線が上の方、ドロテアの部屋へと向いた。
ユノラフと彼の周囲で進む話に、顔は徐々に下を向く]
ええ。
細かなことなら、私にだって出来るもの。
[ヴァルテリの笑顔にほっとして、顔を上げる。
そうして釣られたように少し微笑み、頷き返した]
…ありがとう。
[馬鹿なことを。と、ユノラフに言おうとして言えなかった。
ユノラフの首飾りを目で追ってしまってから、ゆると目を伏せる]
…いやしないわ。
[小さな声は、願いのように低く*響いた*]
クレストまで…いるの。
[挙がる名>>95の中に、いまだ顔合わせていない男の名を聞く。
その名前に、また女の表情は翳った]
そうもって…、まだ何も起きていないもの。
だって、起きてしまったらどうしたらいいの。
私たち、疑いあう、の…?
[死を連想させる言葉は紡げなくて、曖昧な言葉を口にした。
助けを求めるようにニルスを見てしまってから、
またすぐに目を伏せる。
イェンニのいる場で、これ以上は口にする気になれなかった]
ええ。出来ることなら。
[それでもヴァルテリの声>>101には少し表情を和らげる。
こくりと頷いてから、席を立った。
ユノラフの傍へと歩き、声を掛ける]
あの…。…昨日はありがとう。
あとで上に用があるの。
手伝って、くださらない?
[緊張した面持ちで彼への頼みを口にした]
[やがてクレストが現れれば、自然とそちらに顔は向く。
本当に顔を見てしまえば、ごく小さな息が零れた]
…どうして…。
[零れ落ちるのは、問う相手のない*問い*]
あ…。なら、私もやるわ。
[杖をついて立ち上がり、ヴァルテリを手伝うと申し出る>>107
主に椅子にかけての作業にはなってしまうけれども、
そうすれば調理の出来ないことはない。
どのみちクレストの役には立てそうにない。
だから丁度良かった。
あのまま居間に居ても、息苦しいばかりの気がした]
起こってしまってからでは遅い…
でも、起こる前から考えすぎるのも、何だか怖い。
[台所で手伝いながら、
先のニルスの言葉>>112を引いてぽつりと漏らす]
空腹のままで閉じ込められて…。
そうね。みんなは出歩けないことにも慣れてないもの。
その上、人狼が出るなんて。
……おかしくなりそう。
[怖い。との言葉は唇のかたちに紡いで、口を閉ざした。
ゆったりと作業するヴァルテリと共にいれば、少し落ち着く。
傍らにイェンニの姿があれば、尚のこと。
結局、手伝うと言いながら甘えてしまっているのかも知れなかった]
今夜───…、
[祈るように口にした。
真っ先に危険に晒されるのは、かのドロテア。
彼女を思えば、自然イェンニを思って顔も曇る]
ええ。何も…
… はい。
[何もないといい。
そう口にしかけて考え込んだところを見透かすように、肩に軽い感触がある>>134
その気遣いに大人しく頷いて、居間へと戻った。
料理を運ぶのは、二人に任せることとなるのだけど]
…ありがとう。
あなたもよ、イェンニ。
[ほのりと与えられる温もりに、傍らを見た>>136
優しい彼女は、人の悩みを引き受け励ましをくれるけれども]
あなたのことも、神様は見ておいでだわ。
[彼女自身はどうなのだろうと、案ずる色を瞳に乗せる]
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