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[梅の木の下で幻と同じように花を仰ぐ。
透ける太陽のまぶしさに目を細め]
後悔しないように。
[昔と同じ言葉を繰り返して、校門の方に視線を移す]
…思い出せないなぁ。
[彼女は微笑んだ。こちらに何かを見止めて]
私が見えて、ってことはないよね。
さすがに。
[突然吹いた春風に両手で髪を押さえる。舞い上がった花びらを目で追いかけて。微苦笑を零すと、足を雑貨屋へと向けた]
[雑貨屋を覗いて、無人である事に一寸安堵して。TVをつけると、シャーロットとクインジーの声が届く。リモコンを置くと縁側に出て、柱に背を預け本を開いた]
人狼お騒がせ!砂糖菓子を投げつけろ…。
[タイトルを読み上げると、遠くに二人の声を聞きながらページを捲り]
[ふと音がなくなった事に違和感を感じ、首を伸ばして部屋の中を覗く。テレビの中はいつの間にか無人になっていて、誰もいない食堂を映し出していた]
出かけたのかな。
[リモコンで電源を落とすと、...は人狼の物語に没頭して*いった*]
サクラさん見っけ。
[校庭の片隅、すっかりシロネコになった猫に近づいて芝生に腰を下ろす]
[かつて桜柄があった辺りを撫でながら、ホワイトチョコレートをかじる]
今度は、白猫を連れた魔女と戦うのはどうだろう。
人狼VS猫。
……三味線にされるのがオチか。
[喉を鳴らす猫から手を離して手帳を開く。
万年筆をくるりと回しながら、ぼんやりと遠くを見つめる。
風が梅を散らしていて、やはりそれは雪のように見え]
千の風になって。
……。
なって、どうなるんだっけ。
[猫の微かな寝息が響き出す頃、...は手帳に文字を書き出して独りごちる]
君という読者を意識している限り、僕はいつまでもハッピーエンドが書けなさそうだ。
[めでたしめでたしという終わりであるデビュー作は、彼女に酷評された。登場人物を無理矢理に幸福にさせていると言われたのだ。
人狼側の悲哀を書いたつもりの二作目は、苦しみにリアリティがない。自己犠牲を美化しすぎ、との評]
僕が気にしてる所を指摘してくるんだもんな……。
確かにこの設定は、そういう事を書くにはそぐわない。
[何か寝言を零した猫に苦笑を漏らす。
その横に寝そべり空を見上げて]
ふちのないあおぞらなので。
[たどたどしく呟き、瞼を閉じた。
小さな占い師は、いつの間にか*走り出していた*]
[山の端が夕焼けに染まる頃、ようやく畑での仕事を終え、グレンは学校に向かった。
畑に出ると、現実に帰って来たのだと実感する。
過去の世界で、何故あれほど無頓着でいられたのか不思議に思うほど、やるべき仕事はたくさんあった。
それでも夕暮れになると、足は自然と学校へ向かう。
まだ同窓会は終わっていない]
今日は誰か戻って来るかね?
[呟いて、原付を校門脇の駐輪場に止める。
6年前よりも更に少ない自転車が、もうここに通うものはいないのだと思いださせた]
――昼 自宅――
[ビールを掛けられてシャワーで流したのは昨夜の事。その後気まずさからか皆の元へ帰ることの出来なかった...は、結局自宅で朝を迎える事となる。]
[使い慣れた寝具で目が覚めると日はすっかり高く上がっており、ここ数日の眠りが如何に浅かったかを痛感させられる。]
…んぁ…まだ酒臭ぇ気がする…。
[目覚めて最初に口にする言葉は、どうでも良いような事で。そうでもしないと昨夜の耳打ちした言葉全てを撤回したくなる衝動に駆られるから仕方が無い。]
いや、別に…悪いと思ってねぇし…受け入れて欲しい訳でもねぇんだけどな…。
何でだ?あいつに対して詫びなくてはと思ってしまうのは…。俺は…謝らなければならない事を…あいつにしたのか…?
[しかし目覚めが確かなものになるにつれて、懐かしい自室の天井をぼんやりと眺めながら葛藤する心境を漏らさずに居られない。
長年募る思いを伝えたのは、半日前。
周りの雰囲気に流されたのか、はたまた酒の力で気が緩んでいた所為か。
気付いたら言葉が相手の耳元で零れ落ちていた。]
[雑貨屋には寄らず、先に校舎に向かう。
閉校が決まっている為か、夜でも施錠はされていないらしい]
誰も悪さをするやつがいないトコがうちの村の平和な所だよなー。
[うんうんと頷いて、あ、と首を振った]
悪い事してる大人がひとりいたな。
先生もう帰っちゃったかな?
[呟いて、悪い大人の姿を探し科学室へ]
俺自身は悪い事はしてねぇ…筈だ。ただ真実を告げただけで。
ただ問題は…あいつの事を考えてやれなかった…ことか?
[勢いよく起き上がって頭をガシガシと掻き毟る。
突然の告白は彼女を傷付けただろうか。不安にさせただろうか。時期を考えれば…いやいっその事6年前のあの日のように、何も告げずに今回も去るべきだったのだろう。
折角の思い出を…台無しにさせてしまったかもしれない。]
あー…。俺はあいつの思い出作りを壊すような真似をした自分自身に腹を立て、彼女に謝りたく思っているのか…。
[絡まりあう嘘の糸を丁寧に解いていくにつれて見えた今の素直な気持ちに、...はふっと溜息を漏らし]
梅ばぁの所ですっきりしてこようっと…。
[膝を叩きベッドから立ち上がると、身支度を整えて銭湯へと向かった。]
おー、本当に好き勝手やってやがる。
[学校中を這う謎のコードに思わず呆れた声が漏れる。
コードの先を辿れば、いつの間にか科学室に。
軽くノックして戸を開けたがそこには恩師の姿はなかった]
帰ったってことはねぇよな。
[生徒達がこっちに帰っていったのはいつも夜だった。
ここと向うの時間が同じく流れているのなら、先生が夜の間もマシンの修理に勤しんでいてくれたと言う事なのだろう]
ま、そのうち戻るだろ。
[そう呟いて、途中の酒屋で買ってきたビールをドアノブにかける。
そのまま立ち去ろうとして、何か思い出したように戻って来ると、ビールを袋ごと激しく振った。
にやりと笑って、満足げに背を向ける。先生早く戻ってこいよーと呟きながら]
[ 昼、外にて花を一束買うと、雑踏をすり抜けて閑静なお寺の横、小さな墓地へと向かう。目的の墓の前で花を添えると、手を合わせながら]
折角、あの時に行けたのに結局何もわからないままだったの。でも、私の前に幻でも出てくれたのなら、私は自己満足な解釈をしてもいいのかしらね?
[自嘲気味に語りかけながら、墓石に彫られている名前をなぞる]
どうしてあの時、私の顔も見てくれなかったの…。
そんなに私が許せなかったの?
ならどうして…
[後は涙のせいで声にならず]
――銭湯――
[閑散する時間なのか。...が顔を出した銭湯には入浴客が誰一人居ず、番台では梅ばぁが老眼鏡を鼻に掛けながらなにやら本を読んでいる最中だった。]
梅ばぁ、客が来たぜ…。
[声を掛けながら番台に小銭を置くと、梅ばぁは視線を上げることなく『あんたは客の内に入らないねぇ』と言葉が返ってくる。]
相変らず口の減らねぇばばぁだな。金払わねぇぞ。
[と、差し出したばかりの小銭に手を伸ばせばぴしゃりと平手で甲を叩き、『さっさと入るなら入ってお行き、洟垂れ坊主』。
凛とした声が脱衣場に響き渡った。]
へいへい。言われなくてもそうしますよ。
[叩かれた手を擦りながら籠を取り出し、服を脱ぎながら、ふと思い立ったように]
…なぁ梅ばぁ。梅ばぁは…誰かを傷つけても自分の思いに正直に動いた事って…いや、良いや。じゃぁ、入ってくるわ。
[呟きかけた言葉を切り、浴室へと足を踏み入れた。]
[有給で仕事を休んでいるけどもそれも後何日もなく。あと少しで現実へ戻るのだと思い出すと、[向こう側]へ執着を感じたが頭をふってかき消す]
…どうしよう、かな。
[学校で吹こうと一人暮らしの自宅から持ってきたフルートは何も答えない]
[一通り体を流し、染み付いたビール臭さを一蹴するように熱いお湯を頭から被ると、真新しいお湯が張られた湯船に身を沈める。
勢いよく流れるお湯と立ち昇る湯気に、ぼんやりと富士の絵を眺めていると]
『坊主が何悩んでいるかは知らないけどね、世の中偽善で物事がスムーズに進むほど、甘くは無いって事だけはあんたに言って置くよ。
特に色恋沙汰は皆我儘になっちまう。それはどうしようもない事だ。
それに。お前さんの事だ、強引に相手の気持ちを手に入れようとした訳ではないんだろ?だったらそこまで思い詰めなくても、あたしだったら良いとは思うけどね』
[背後から突然聞こえた思いやりのある言葉に、...は振り向きもせず]
世の中皆梅ばぁのような考えだったら良かったのにな…。
あーあ…何で今頃再会しちまったんだろう…。
つーか…何で好きになっちまったんだろうな…。好きにならなきゃ…こんな思い…味わわなくても良いのに。
[あてもなしに学校の周りをふらりと歩いていたけども、ふと皆が言っていた銭湯を思い出し]
そういえば…あれだけ問題になってても私殆ど行った事なかったのよね。…行ってみようかな。
[風呂一式を取りに自宅へよると、そのまま銭湯へ]
[最後に行ったのは確か部活で合宿をやっていたときくらい。番頭のおばあさんの顔も覚えていなかったから、当然普通の客として入ったつもりだったが「久しぶりだね、風紀委員長さん」と声をかけられる。心底驚いたが、それでも嬉しさは隠せず]
お久しぶりです、梅さん。
近くにきたから、寄ってみたくなったの。
お元気ですか?
[暫く、とりとめもない話を交わした後、まばらに人の見える女子風呂へ]
[堂々巡りの悩みをポツリ呟いていると]
『あー!!はっきりしない男だね!良いじゃないか、好きになっちまったものは仕方が無いだろ?人間だ、思い通りに行かなくて当たり前と思って、しゃきっとし!24にもなってウジウジと情けない…』
[そう言いながら湯船に顔を鎮めようとする梅ばぁに、必死に抵抗しながら]
梅ばぁ!俺まだ…23…つーか溺れる!その歳で人殺しになりたいのかよ!!
[些か的外れな反論をしていたが、ようやく落ち着いた頃にぽつりと]
そうだよな…俺ら機械じゃなくて人間だもんな…。コントロールできなくて当たり前…か。あぁ、梅ばぁサンキュな!何か溺れかけたら…すっきりしたよ。
[ざばっと音を立てながら勢いよく浴槽から出ると]
梅ばぁ、今日の悩み相談料、俺のストリップ料金でチャラにしてやるよ。
[減らず口を叩きながら服を着込み、僅かに軽くなった足取りで校舎へと向かう頃には、辺りはすっかり茜色へと*染まっていた*]
[ちゃぷんと広い銭湯は昔とあまり変わらず。銭湯の絵は湿気で傷みやすく、取り替える頻度が高いと聞いたことがあるが、今の絵が自分が最後に見たものかすら覚えていない]
…きっと、あの人には言わない方が、いいのかもしれないな〜。
言ったらきっと、こまらせちゃう。
でも…なぁ…
[ぶくぶくとお湯に沈みながらぐるぐると悩み中]
[お湯の中で右手を見つめながら]
駄目ね。私って。
頑張ったつもりでもいつも肝心なところで逃げちゃう。
6年前だって、自分が逃げてしまったから酷い傷つけ方をしてしまって…。
向こうにいた時も嫌われるのが怖くて…何もいえないままこっちにきちゃって。
後悔ばっかり、してるのよね。
[悲し気に呟いた独り言は湯煙と一緒に誰にも聞かれることなく*溶けていった*]
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