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[険しい顔のマスターが、あちこちに電話をかける様子を不安そうに眺めていると、サヨが来店してくる]
キョウコちゃん!
[何となくホッとして、サヨに声をかけるが、彼女とマスターのやりとりを聞いているうちに、ふたたび気分が重くなる]
アンちゃん。どこ行ったのかなぁ。
[サヨの後姿を見送りながら、所在無げにスカートの裾を*いじっている*]
―翌日・自宅―
アンが行方不明?
[お袋からそんな話を聞かされても実感なんてありゃしない。
こんな平和な村で、人が一人消えて、それが知り合いだなんて、受け入れられないのが普通だろ。]
お泊りとか家出とか事故とか、そんなんじゃねぇの?
[後の2つは出来ればごめんだけどな。]
ゆーかい?へーきへーき、俺なんか誰もさらわねぇって。
[心配性なお袋の言葉を半分聞き流して部屋に戻る。]
…さて、夜刀も動いてる事だし、こっちの仕掛けも動かしとくか。
[手紙と、それからもう1つ。願われた者を異界に誘う仕掛け―
俺自身は舞台に上がる気はねぇ、けど上げられてもそれはそれで面白そうだ。]
―面白くなってくれよ?
―翌日―
[蝉がみんみんと鳴く中、喫茶店へとたどり着いた。
ベルの音と共に中にはいれば、いつもと違う緊張した雰囲気に、戸惑いを覚える]
マスター、何があったんですか?
[険しい顔のマスターが、アンが行方不明になったと、話してくれた]
アンちゃんが?!
はい…お家にも連絡がないと…
[話を聞くために、カウンターに座った。しかし、座れば何も注文をしないのも気が引ける。
周りを見れば、ルリが所在なさげにしているのが目に入り]
あ…レモンスカッシュお願いします。…ルリちゃんのも一緒に。2つ。
[連慮しつつ注文をした]
[マスターから話を聞きながら、レモンスカッシュに口をつける]
そうですか…どこにも連絡はないと…。警察からもなにも情報がなくて…まるで神隠しにあったよう、ですか…
[不安げなマスターに、大丈夫ですよ、と声をかける。
しばらくして、レモンスカッシュの中の赤いサクランボを口に含んだ。
舌の上で、真っ赤なサクランボが軽く踊る。
口の端で、ちろりちろりと、赤い茎が揺れ動いていた]
−回想・昨晩−
え、アンが行方不明!?
[驚きを隠さず、いや隠せずに叫ぶ。昼間アンを見たことを言えば、そのときのことを根掘り葉掘り聞かれ]
確かに、いつもとは様子が違いましたし、気が付いた頃にはもういなくて。
すぐ戻ってくるんだろうって思ってたんですけど……。
[だけど、あの自由帳のことは言えなかった。気味が悪いというだけで、関連性には乏しい話をしてもややこしくなるだけだ]
−翌日・道−
[昨日のことが頭を離れなくて、足は自然に喫茶店へと向いた。誰かが何かを知ってる気がして。それに]
……戻ってきてればいいんだけど。
[自警団の人が山狩りをしても見つからなかったというけど、もしかしたら戻ってるかもしれないから]
[仕掛けを準備してから、いつものようにサテンに向かう。
本日も晴天なり。]
いい天気だなー、ほんと。絶好のプールびよりってやつ?ま、俺には無縁…。
[昨日の室内プールの約束を思い出して、ちょっと足が鈍る。]
…………アイツが残ればいいだけか。自腹って最終手段もあるんだし。
[自分に言い聞かせるようなのは…否定しない。]
―喫茶店―
ちわーっ、マスター、カレー1つ!
[ポチャン。
誰もいないはずのプールから魚が跳ねるような水音を聞く]
…?
[一度振り返るが、そこには何も見えず。首をかしげるとプールを*後にした*]
マスター、アンは……。
[期待をこめて尋ねてみる。しかし、返ってきたのは否定の言葉]
そう、ですか。
……アイスコーヒーで。
[何も頼まないのも悪いと思ったのか、夏の暑さには勝てなかったのか。ともあれ、注文をする]
[マスターから受け取ったコーヒーには、何も入れない。どうにも甘いものを取る気分にはなれなかった馴染みのない苦味に顔をしかめる]
……そういえば、アンは……どうして、あんなに顔色悪かったんだろ。
[カレーの理由はあれだ。
結局昨日一口食うの忘れてたから、そんだけ。]
アンは…やっぱいないか。
[分かりきった事を確認して、挨拶しながらいつもの席に座る。]
そういや、昨日俺らが帰る前にはもう居なかったよな…。
[もう一度、自由帳をあのページを開いてみた。9人の名前と、アンの名前を塗りつぶした赤。そして、いまだに何を描いたつもりなのかが分からないイラスト]
アンが見たときは……まだ名前はそのままで。
だから、どっちかというと……こっちが原因?
[だが、そのイラスト自体が何を意味しているのかは分からないままだ]
―よろず屋―
あんぱん一つください。
[買物だけで終わるつもりが、店主の老婆は世間話を始める]
狐?
[老婆は言った。まるで見てきたかのように]
―喫茶店―
“狐様に連れられた。”
[抑揚なく繰り返す。
老婆は言っていた。それが繰り返されてきた営みであるかのように]
アンちゃん、消えたんだって。
菊婆が言ってた。
[菊婆さん手作りのあんぱんを右手に握り締め、喫茶店の入口でぼうっと立ち尽くした。
信じているのかいないのか、サヨは自分でもよくわからなかった]
[本当はその理由も原因も知っているけど、何も知らないふりをする。
手品のタネやドラマのオチと一緒さ、自分が知ってるからって一緒に見てる人に教えたら、その時点で面白くなくなるだろ?
だから俺は何食わぬ顔で横から自由帳を覗き込んでこう言うんだ。]
絵が原因で、結果として名前が消えた?
まさか俺らが見てない隙に絵に食われた…とか?
[って、冗談まじりに、だけど真剣な顔で、な。]
消えた?
[サヨの言葉は簡単に信じられるものではなくて]
……菊婆が?狐に?
いや、確かに菊婆なら言いそうだけど。
[金持ちでもない田舎の女子高生を誘拐する説と、いったいどちらが説得力があるのか。信じるには突拍子もなさ過ぎるし、信じないにしても、不可解な点が多すぎた]
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