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[夢と現の境目で、羽ばたく鳥を見た]
くしゅん。
[うっすら目を開くと、扉からの隙間風に煽られたスケッチブックが、耳障りな音を立てていた。
再び眠りに落ちようかというその時、視界に入ったのは舞い込む花びらだった]
[遠く微か、鈴の音が聞こえた。
甘く、か細く、震える音]
『うれしいの?かなしいの?』
[幼子が尋ねる]
『ねぇ、もっと唄って』
[無邪気な声がする]
[ひとひら手中に収める。
風は、海にも似た音で吹いている]
桜の木の下には――。
[ぼんやり呟いて、ぎゅ、と手を握り締めた。
目を閉じると、すぐさま意識は*遠のく*]
『次は誰にしようかなあ』
[無邪気な声がする。
まるで、今日はどのリボンにしようかと言うような口調だ]
『誰がいなくなったら、みんな怖がるだろうか?』
[笑いながら進められる話し合い]
[男は息を飲んだ]
『いやな感じ』
[ヨシアキが視界に入った途端、誰かが言った]
『いや、って何が?』
『わかんない。わかんないよ。でも、駄目なの』
『……消したいのか?』
[老人の声が尋ねたが、『そうじゃなくて』と苛立った声がする]
『今日は誰にしようか?』
[遠く、声が聞こえる]
『うん?あなただぁれ?』
『誰でもいいよ。愉しければ』
[幼子の声が幾重にも、くすくすくすと笑っている]
[ロッカが首を振るのを見て、男達の元へと足を進める。
途中、ライデンが小柄な人影を抱いていることに気付くと、一度管理棟へ戻り、転がっていた毛布を手に駆け寄った]
もしかして、管理人さんですか?
よかった見つかったのですね。
[慣れない雪に足がもたつき、息が少しはずんでいる]
[男達の断片的な会話と、ライデンの表情、そしてアン自身の様子が、すでに彼女が息絶えていることを物語る。
申し訳なさげに息を吐いた]
いらないですか。
[手中の毛布に視線を落とした]
『ヌイ、あなた知らなかったの?』
[聞こえてくる落ち着いた声に対して、何がですか?と問う]
『何がって、目の前のソレはあたし達がやったってことを、よ』
[後を追って管理棟へと戻る。
いつの間にか人の数が増えていたが、ろくに挨拶も出来ぬまま]
[冬樹の“管理人さんが、亡くなりました”という声が、頭の中で繰り返される]
いつ、なぜ――。
一つめのたましい?
[ライデンの呟きが聞こえ、アンの元へと一歩近づいた]
『知らないはずがない』
[分析するような、老人の声がする]
[すれ違いざま、ヌイは少女へと視線を向けた。
ほんの少し目を細めることで、挨拶の意を表した]
[アンの血の気がない腕に刻まれた文字列が意味する所は、男にも理解出来た。
それは、アンが何者かに殺害された可能性を示唆するものだ]
乃木さん、これは……?
[すがるように、名を呼んだ]
こういうとき、この国の人は何と言うのでしょうか。
[アンの腕をそっと毛布の中に仕舞い、跪いて十字を切った]
ひとつめ――。
[その言葉を口にすると、薄気味悪さを覚えて背筋が凍る。
首を振り、部屋をあとにして居間へ向かった]
[開かれた書庫は、人ひとり通るのがやっとの幅しかなかった。
かび臭さが鼻をつく]
話とは?
[ヨシアキに微笑み、傍にあった本を開いてパラパラめくる]
『せっかく、誰か名前をあげて、この人が人狼なのよー、って言って混乱させようと思ってたのに。つまんないわぁ』
[若い女の声が、気落ちした声で言った]
『さて、どうしたものか』
[どうしましょう。ヌイの声は心なしか軽やかだ]
呪符?
[ヨシアキに、もの珍しげな視線を向ける]
[退魔師の説明に、首を傾げて]
悪魔払いがお仕事だったのですか?
[続く言葉には、一瞬不快の色を表して首を振った]
いいえ。
どうして私が、管理人さんを?
[左手を広げ、ヨシアキの口元に掴みかかった。
指先に力を入れると、ヨシアキの体が本棚にぶつかった衝撃が伝わる]
はっきり言います。不愉快です。
[真顔でそう告げた]
実力行使?してみればいいです。
そうすれば、私が悪魔ではないことがわかるのですから。
[手の力を緩め、話は以上ですか?と低く尋ねた]
[倒れこみそうになったヨシアキの身体を支える]
何故、人のことを悪魔呼ばわりしてくる男を助けなければならないのですか……。
[ぶつくさ言いながら、ヨシアキの身体を引きずって書庫を出て行く]
『狩?それは神の意のまま、と答えたらあなたは笑うかしら?』
[誰の死でも構わない、そう渇望する内なる声が誰のものなのか、男は知らない**]
[言い争い、と言われたことには]
ああ。
上の方の本を取ろうとして、騒いでいた声でしょうか。
[苦笑を零した]
[居間にひと気がなくなると、扇ぐ手を止めてスケッチブックを開く]
管理人さん。
[この村に来て、最初に描いた一枚。
彼女がもうこの世にいないことは、未だに理解出来ているようで、仕切れていない]
[ポケットから、透明なサイコロ状の物を取り出して、囲炉裏の火を透かす。
そこにあるのは、昨日と変わらない、一輪の花のシルエットのみ]
上の本を取ろうとすると、本棚に足を乗せますよね?
そういうやんちゃです。
[ライデンが描いた地図は、説明を受ければその場所が理解出来るものだった]
昨日まではどこにいたんでしょうか管理人さん……。
[ライデンの言葉が途切れると、ぽつりと呟く]
寒かったでしょうね。
[こちらの様子と問われて浮かぶのは、アンの腕の傷のことばかりだった]
“ひとつめのたましい”
[エビコの語る様子に頷いて]
――このまま、固まっていた方がいいのかどうなのか。
[真っ暗な外に、ちらり視線を移した]
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