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人が踏み固めただけの道が、この村へと続いている。
目印になるようなものは、時の流れで丸みを帯びた地蔵だけ。そこからさらに僕の足で4時間ほど山を登った場所に、村はある。道の両脇に積み上げた、みっつの小石が入り口の印。
子供のいたずらにも見えるそれは、ボクが積んだものだ。村と、外との境目。毎日こうして崩れていないか見に来るけれど、変わった様子はなくてほっとする。
「…………、もぎゅ」
そのとき道を見たのはたまたまで。
こちらに向かう人影が見えたのも偶然だったけど。
「なにしに来たのか、なあ」
村の外から来た人間が、無事にこの村を出て行ったことなんて、ないのに。あの、サイレンの音を聞いたならば――
■200ptでSIREN風ホラーをしてみませんか。
メモ、ありません。
act、ありません。
飴、ありません。
発言は総じて200ptです。なのに決まり事がいくつかあります。
【前日】の存在
【屍人】について
【役職COの不可】
【陣営の抱える謎】
【墓下の取り扱い】
【DMによるミッションの設定】
【視界ジャック】と【囁き窓の制限】について
長いですが、村民便りをよく読んでください。
この村はSIRENというゲームを元にしています。
視界ジャックやミッションなど変わったRPにチャレンジしますが、元ネタを知らなくても参加OKです。
また、「SIRENってこんなんじゃない!」という部分が出てくると思いますが、ご容赦頂きますようお願いいたします。
かなりチャレンジ精神丸出しな村になりそうです、遭難しても泣かないようにお願いいたします。
■設定
言ったもの勝ちです。基本お任せです。
齟齬がでたなと思ったら、気合いでごまかしてください。
・舞台:山奥にある「四辻村」 過疎が進んでいるのか、ひっそりとした様子で、あまり人の姿を見かけません。独自の土着信仰や伝承が根付いています。
村の真ん中あたりで赤い水の流れる川と村の主要道路が十字に道が交わり、脇に井戸があります。宗教施設のほか、ラジオ放送局、村役場などがあります。施設は追加してかまいません。
【屍人(シビト)】について。
人がある理由によって(人狼陣営が設定可)変じる姿です。村に滞在すると必ず出くわすでしょう。
ゾンビのようなものです。
人間としての意識が無いものが多く、生き物を見ると襲いかかることがほとんどです。
いろんな形態のものがあるようですが、総じて赤い涙を流します。殺しても死なないようです。
【半屍人】について。
人間と屍人との間の存在です。
人間としての意識を残し、穏便な意思疎通も可能です。
外観は人間の姿ですが、血色が悪いです。赤い涙を流します。殺しても死なないようです。
どちらも1日目開始まではひっそりと隠れているようです。
■進行
【前日】について。
村の開始は11日(日)23:30で固定です(少人数でも開始)
ですが、24時間前(10日(土)23:30ころ)アナウンスが流れます。その後一度だけpt補充のため入村OKです。
1日目にダミーが襲撃されます。
一度アナウンスを入れます。以降はありませんので、エピになったら中発言解禁して自由に発言してください。
進行中は1日=村内3時間目安です(村進行中が一晩の出来事のイメージ)
・襲撃と吊り
屍人(襲撃時)/人間(吊り時)に襲われます。人間のままであろうとすれば死亡するでしょう。半屍人か屍人となれば、また動き出すこともあるでしょう。
PCの中に屍人/人間がいなくても発生し、描写はしてもしなくてもかまいません。
■役職
陣営による差は【陣営の抱える謎】の設定以外ありません。各、人間、半屍人、屍人、好きな立ち位置から始めてください。
また、人間は、戦闘のプロフェッショナルとかではなく一般人です。同じ条件で戦えば屍人には敵いません。
【役職のCOは不可】です。
ただし、【屍人】の描写による間接COは可。
占い師、霊能者の判定による行動や【謎の設定】での間接COも可です。
【陣営の抱える謎】
各陣営に優先的に設定できる謎があります。自由に設定してかまいません。
たぶん、各陣営の設定がかみ合わなくなると思いますが、気にせずやりましょう。【→墓下の取り扱い】
・人狼+C狂:屍人の真実や、人が屍人化する理由を知っているかもしれません。四つ足の屍人化します。
・コウモリ人間:村の信仰や伝承について知っているかもしれません。羽のある屍人化します。
・共鳴:村が存在する理由を知っているかもしれません。二つ足の屍人化します。
・占い師:村の信仰について興味津々です。二つ足の屍人化します。
・霊能者:真実をのぞくことができるかもしれません。二つ足の屍人化します。
・【屍人化はPLの判断で行えます。ただし、人間→半屍人→屍人と変化し、元には戻れません】
■【墓下の取り扱い】
【陣営の抱える謎】を持ち寄り、墓下に来た人たちで、さらに村の真実に迫ったり迫らなかったり、まったりしたり地上にちょっかい出したりしてください。
また、白ログからは見えませんが、墓下も白ログと同じ場所に存在します。
最終的な真実については、勝利陣営に決める権利があってもいいので、あまり堅く考えなくて大丈夫です。
■【DMによるミッションの設定】
SIRENというゲームでは、ステージごとに、クリアミッションが存在します。
今回は、墓落ちしたひとのダイイングメッセージ(DM)を利用して雰囲気を味わいます。各自ダイイングメッセージに、生存者に対するミッションを残してください。無茶ぶり、和み、シリアス、なんでもよいです。
生き残っている人は、最大2つのミッションができますので、よい方でも両方でもチャレンジしてください。
またミッションは基本PL視点なので、PCが達成できないこともありえます。
■【視界ジャック】と【囁き窓の制限】について
【視界ジャック】について。
SIRENというゲームでは、他人の視界を乗っ取り情報を得ることができます。
この村では、他PCの視界を一方的に借り受ける描写をしてかまいません。音声はありません。
また借りられた方には自覚症状はありません。
【囁き窓の制限】
会話RPを不可にします。主に【視界ジャック】の描写に使ってください。
また【各陣営の抱える謎】すりあわせのために使ってもかまいません(やり方はお任せしますが、中発言は不可です)
■その他
・プロローグ中のpt回復目的の出入りは非推奨です。
・アンカー、現在地欄など使えるものは使ってOKです。
・でも漢文みたいに記号満載になるのは非推奨です。
・処刑・襲撃は、フィーリングOKです。ランダムも可。
・過度のグロは禁止です。
・迷ったらどんどんやっちゃいましょう。みんなで笑いあえることを目指してください。
たくさん読んでくださってありがとうございました。
決まり事はたくさんありますが、テレビゲームではないので、RPで村を進行させていくことを優先していただければと思います。
――ラジオのスイッチをオンにする。
時間には正確なほうがいい。特に今日は。
今日の18時は。
―― ザ ザァー ピッ ピッ ポー ン ――
―― ァ ザザ ウビョウ ヲオツタ ――
―― ピッ ォォ ――ン ――
ノイズ混じりのラジオの音。
大音量の時報の後流れ出す、ぶつ切りの歌謡曲。
自転車にまたがる。
きこ、とさびたペダルの音が、軽快な音楽のリズムにのった。**
■訂正1
【DMによるミッションについて】
生き残っている人は、最大2つではなく、【3つ(吊り/襲撃/溶け)のミッション】ができますので、やりやすいものでも、根性で全部でもチャレンジしてください。
■ご質問がありましたので回答をこちらにも。
1.四辻村に普通の人はいる?
→いそうです。普通に見えるだけかもしれませんが。屍人はたくさんいます。
その人たちは屍人の存在を知っている?
→サイレンを聞くと屍人は活性化するようです。普通の人間は襲われる事が多いでしょう。
2.墓落ちしたPCの描写、白ログでしていいの?
→相手が困るような描写は避けてください。
白ログと墓ログは同じ場所なので、見えませんが、います。もちろん屍人となったPCが襲ってくることもあるでしょう。また、相手も別のところで何かをしているかもしれません。
場合によりますが、判断に迷ったら、人物についてはぼかしておいて、いざとなったらNPCでしたが通じる感じにするのも手かもしれません。
3.プロローグから視界ジャック、してもいい?
→できそうな設定を(こっそり)つけてください。
予定を少し書くと、1日目開始したら、アナウンスで【サイレンを鳴らします】 そしたら全PCに視界ジャックにチャレンジしてもらう予定です。それ以前にできても、もちろん良いでしょう。
いろいろ書きましたが、あまり窮屈にならず、みんなで笑いあえるをモットーに楽しんで頂ければうれしいです。
―四辻村 駐在所 **:**(時刻不明)―
[駐在所には、酒瓶とグラスが置かれているが、手は付けられていない。村民の一人が置いていった物だろうか。否、ノギが知らぬだけで、酒瓶自体は、前の駐在警官の持ち物だったのかもしれない。
どちらにせよ、ノギ――乃木梧郎――のものではなかった。]
……ここにアンテナが、いるのか。
[村の入り口。
携帯電話の表示は圏外。
しばしにらみつけてから、音をさせて閉じる]
確かに電波は来てないけどよ。人、いんのかよ。だいたい、ケータイ持ってる奴、いんのか。
[立ちつくして、ぐるりと見回す。
うがーとうめいてネクタイをゆるめた]
俺の故郷も大概だが、ここにゃ負けるわ。
―村外 T携帯電話会社 某日12:55―
いつでもどこでも誰とでも(はあと)!?
んなキャッチコピー考えたの誰だよ!?
[がつがつとチャーハンを平らげつつ、食堂で声を荒げる……咀嚼音混じりで]
だいたい四辻村ってどこだよ!
俺週末温泉行くつもりだったのに!
[文句を言っても会社員、上司の命令はゼッタイである。瑞原剛は出張を免れず、こうして通信用アンテナを建てるため、四辻村にいる**]
― 四辻村・民家二階の一室 ―
―― ら ―― らぁ ――
―― ァ ザザッザザッ
―― ら らぁ
[机の上のラジオから流れ出す、ぶつ切りの歌謡曲。]
― 山中 ―
[四辻村へと続く「道」のある山の中を、一人の男が歩いていた。三十代前半と見える男は、背が高く、ジャンパーをボタンは掛けずに着ていて]
……はあ。
[シャツの襟元を扇ぐようにしながら、溜息を吐いた]
そろそろ着いてもいい頃だよなあ。
[前方に、また周囲の木々に視線を向け、呟く。左肩に掛けたけして大きくはない鞄を重たげに揺らし]
[男は記者だった。月刊トワイライトという、その手の雑誌の中では有名な方であるオカルト雑誌で記事を書いていた。今こうして四辻村を目指している理由も、他ならない、取材のためだった。
四辻村。某県某所の山奥にあるその村には、奇妙な信仰と伝承が存在する。その閉ざされた村に向かい、行方不明になった者や、気が触れた者がいる――
そういった噂について検証するために、取材し記事を書くために、男は村へ行く事になったのだった]
……やれやれ。
[雑誌の扱う題材上、辺鄙な場所への来訪は慣れているが、それでも疲れるものは疲れる。一たび立ち止まって深呼吸し、男は再び*歩き出した*]
「逢魔時って知ってるかい?」
[悪路に足を取られつつ進む山道で、記憶の中の声が問いかける。
目指す小さな村への道のりは、初めてでは、ない。
過去に一度だけ通った事が有ると、幽かな記憶を手繰り寄せて確を得る。
ただし、それは親の手に曳かれ、転がり落ちるように降り去った記憶のみだ。]
きっと婆様が知ったらさぞかし怒るだろうね。
[綺麗に畳んだハンカチで額を拭い、呼吸を整える。
洩れた吐息は苦笑交じりに変わった。]
[廃校間際の校舎に、わざわざ取りに来るほどの早急必須なものなど無い。
ただ単に歳に似合わず持ち合わせた好奇心が、押さえられなかっただけだ。]
逢魔時が交わる辻が四つ。だから四辻村って捻ったものだね。
[祖母から枕許で聞いた言伝。
道の両脇に四つ、積み上げた小石が村の目印だという。]
ひい、ふう、みい…一つ減ってるじゃないか。
[油の切れ掛かった自転車の音と、掠れたラジオノイズ。
そして立ち去る村の青年を見送る。
彼の記憶では、この小石の数はどうやら正しいように伺えた。]
― 四辻村・民家二階の一室 ―
とぅららん♪
とぅら らぁ〜♪
[閉め切られた室内。
そこでなおも、鼻歌が続いている。]
[やがて。
閉じた窓のカーテンに細い細い隙間が開き、
片目玉がおもてを覗いた。**]
[四辻村に来る以前、ノギは都会の若者だった。この地方に伝わる幾つかの噂・伝承をオカルトサイトで見た事もあった。確か名前は「グッナイ★ムーンライト」
廃墟や幽霊スポット吶喊の投稿で成り立っていた為、そんな名前が付いたのだろう。名前からすれば、雑誌トワイライトの中の人が作成していた可能性もあるが。
兎も角も、曰くつきな場所だとは思い、更に先日赴任してからは、村内に土着宗教と思しき集会場のような場所もあるのだから、心安らかには在らず。
所詮逸れ者、会話を交わしたとしても、村民の目に覗く「部外者」という無言の声には、未だ慣れぬ。]
[更に…]
[宗教関係だの山からの贈り物だの言い包められたが、あの赤い水は鉱山の名残りにしては赤すぎるように思える。気のせいだろうか。]
今宵、村で重要な事があると言われたが、
果たして好い物であろうか。
[嘆息こそ吐かねど、
ノギの胸中は理由もなく暗澹としている。**]
四辻村
[それから男――名を来伝龍一といった――は四辻村に到着した。そして今は、村の中を歩き回っていた。並ぶ古い民家。人がいる気配は確かにあるが、その姿はざっとは見掛けられない。携帯は圏外になっている。
典型的な寒村、といった風情だった。
辺りを眺め、時折デジタルカメラで写真を撮りながら、人の姿を探して歩き]
……ん。
[道路に沿って中央へ向かっていくと、川が見えてきた。その水の色に、瞬く。血のように、赤い水]
……成る程、いかにもだ。
[少しく胸がざわめいたのを覚えながらも、小さく笑い。赤い川を撮ってから、脇にある井戸を*覗き込んだ*]
― 四辻村・民家二階の一室 ―
ぴったごーら っす♪
―――――…………
[おもてから耳慣れぬ声がする。
そちらへ意識を惹かれた女は、鼻歌を中断して動いていた。
マーブル柄のカーテンを僅かにめくり、そこから窓ガラス越しの戸外、下方を窺えば、余所者――この村の住人ではない人間の姿がある。]
[少しだけカーテンの隙間の幅を広げる。
次いで戸外へ向けて顔の半分だけをのぞかせるようにして、女は満面の笑みを浮かべた。
[窓ガラスの奥、無音の――
第三者からはミック・ジャガー似と評されそうな笑顔。
それから、カーテンは閉ざされた。]
[民家の玄関の脇に、ネームプレートつきのサビに覆われたポストが備え付けられている。
ネームプレートの氏のところには『穂積』の表示があり、さらに下に幾つか、ここの世帯の人々――この村の住人でもある者たちの名が並ぶ。そのうちの一つ、『穂積 美津保』が女の名である。**]
―四辻村・井戸―
[雑誌記者たる来伝龍一氏が近づいた井戸の周りには、
白い軽石が水はけ良いように敷き詰められていた。
脆い石はじゃり、と軋んで身を減らし、音を立てる。]
……。
[だから、彼が覗き込んだ井戸の壁にへばりついていた
少年の面は能面のようで…驚愕は浮かんでいなかった。]
おじさん、どこのヒト
― 駐在所 ―
[腕時計に目を滑らせ、ついで茶を淹れようとしたが、]
ん、あれは?
[過疎な村な事、部外者であれば直ぐに分かる。遠目に見知らぬ人間の姿が見えたような気がした。]
陽も暮れるというのに…。
[僅か褪せた表紙をしたUFO特集雑誌の近くに湯呑を置き、椅子から立ち上がると其方へ足を向ける。]
っ、
[目を見開き、息を呑む。視線が、合った。覗き込んだその先には、少年の姿があった。予想外な事態に、心臓が早鐘を打つのを感じながら、は、と息を吐き]
……あ、ああ。私は、東京から……
君は、何故そんなところに?
大丈夫かい?
[井戸の中を覗き込みながら、返答と疑問を*向けて*]
東京…
日本のシュトだっけ
[来伝氏の返答は、少年の真上から聞こえる。
仰向いて言ちる当人の声は、変声期の其れ。]
だいじょうぶ、隠れてたから
[向けられた問いには、順逆の答えが置かれ。]
おじさんこそ、…いや
[その後に続くはずだった言葉はふと途切れ、
少年の手が苔生した古レンガを辿々しく探る。]
…そのまま
俺のこと 見てて
[ ――ノイズ音―― ]
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
[視界から見慣れた砂嵐めくノイズが引いていく]
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
[――井戸を見下ろしている]
[苔生した内壁のレンガに、半ば両手の爪を
立てる態でへばりついている少年がひとり
浸からぬ足の下には、ゆらゆら 赤い水面
ひび割れたレンガの隙間からチロチロと細く
内壁を流れ落ちる水だけが…清涼に澄んで、]
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
…
水じゃないよ
俺を見て
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
[借りた視界の焦点が、少年に―自分に―戻る]
[動揺めいたノイズが収まるのを僅かに待てば、
湿った壁を登る手がかりを探るのは*容易い*]
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■
何、これ。
[未舗装の道路を歩いていると、ローファーの底に異物感]
T……?
[拾い上げた社章の汚れを、指先でごしごしこする。
胸ポケットの縁につけてみた]
―― 駐在所 ――
ノギさん、今日のお届けモノ。
これって何のお手紙?
[封緘された茶封筒を差し出してから、回転椅子に腰掛けた。
時計回りにくるくると空を切るのは、いつもの*ひまつぶし*]
[まず気づいたのは、薄暗い室内に放置された机の上の]
ご用の方はこちら→
駐在所へどう……ぞ
[簡単な地図。それから。
物取りでもあったような室内。
何かを引きずったような跡――]
お。
[戸口、鍵がかかっていたのは運が良かった**]
おまわりさーん!
[ズイハラとは交番の前で別れ、
ひとり記憶のままに村内へと進む。]
赤い、水。
[そう、木々に囲まれた場所に、赤色の*小川は有る*]
ああ。……隠れてた?
[問いに返される言葉を聞けば、かくれんぼでもしていたのだろうか、と考えて。続けられた要求に]
ん? ……
[読めない意図に、戸惑いを覚えはしたが、かといってあえて逆らうような気にはならず。暗い井戸の中を見つめる。苔むす内壁。へばりつく少年。底に溜まる赤い水。細い清流。
俺を見て。再びの指示に、はっと少年へ視線を戻し]
……君は、この村の人だよね?
此処の水は、どうしてこんなに赤いんだい?
[やがて地上に出てきた少年に、*尋ねかけた*]
―― 3時間に渡りお送りしてきました「ヴァーミリオンタイム」。楽しんで頂けましたでしょうか。今日という日にお送りするにふさわしい「赤」をテーマにした曲ばかりでしたね。最後はおなじみのこの曲でお別れです。「夕暮れ色に沈む村」。しーゆーねくすとたいむ。バイバイ。花咲ボタンでした ――
ラジオ放送局。
オンエアの赤いランプ以外、明かりらしいものはない。暗闇の中で男はじっと、司会の女を見つめている。ほかには人気はない、音響も、タイムキーパーも誰もいない。
「…………、もぎゅ」
エンディング曲の音が小さくなり、番組が終わる。
時報に切り替わる瞬間、男の丸い指先はスイッチを押した。
―― ピッ ピッ ピッ ポーン ―
―― 15時ちょうどを ザザ ――
―― 18時まで3時間をお伝えします ――
男の目は、じっと司会をとらえたまま。
じり、と後じさると、放送局を後にする。
建物を出て、日の光を浴びたところで、男はそうっと息を吐いた。
男はポケットからキャラメルを取り出し、口に放り込む。
自転車にまたがると、思い出したようにラジオのスイッチを入れた。
―― ちゃらっちゃー ちゃらららー ――
―― ハーイみんな、お元気してるうゥ? この時間はワ・タ・シ、ボタンがお送りしちゃうわよォ 最近ボタンねェ 悩んでることがあるのよォ っていうのもうちのかわいいボーヤがおいたを ――**
■皆さま、お集まりくださいましてありがとうございます。
このアナウンスを持って、開始24時間前、【前日】の開始となります。役職の判明しない1日目の感じで、ミッションをこなしながら、まったり開始をお待ちください。
村内時間は15時からの18時までの3時間です。
・これより一度だけ、pt補充のための出入りOKです。
・村開始まで、引き続き入村していただけます。
■ミッションの説明
村が開始してからの方がわかりやすいとは思いますが、役職説明欄の下(発言欄のもっと下)に「ダイイングメッセージ」という欄があります。こちらに、生存者に向けてのミッションを25文字以内で残してください。
自分が墓下に行く日の冒頭に、「○○記す。うんたら〜」の様な形で公開されます。うんたら〜の部分ががミッションになります。
・ミッションの内容は、どんなものでもかまいません。無茶ぶってみましょう。
・生存者はミッションに是非チャレンジしてください。ただし、ミッションの把握はPL視点であり、PCは失敗してもかまいません。
・複数のミッションが公開されますが、すべてにチャレンジしなくてもかまいません。
以上です。
「瞳を貸して?」
[赤い水。
懐かしい声に頷くと、視界は五十年前の音楽室]
かごめ かごめ
[古いピアノをこじ開け、歌うは二つの影*]
[見知らぬ人間たちを視界におさめた後、窓辺を離れ、部屋の壁にたてかけてあった飴色のアコースティックギターとギターピックを手に取った。]
―――〜〜♪
〜〜〜♪〜〜〜〜♪
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ♪
[ギターの弦をかき鳴らし。
ラジオから流れている曲『夕暮れ色に沈む村』を、鼻歌交じりに奏ではじめる。
音痴女のこと、ギターの調律の程もお察しである。
不協和音の体裁すらなさない、ただただ狂った音ばかりが響き渡る。]
[ 「お姉、それ、うるさい」
「静かにしなさい!!」
家族たちのブーイングの声が、階下より飛んできた。]
―四辻村・井戸―
うん ありがとう
[「手」を借りてもいない来伝氏へ礼を言う。
水の赤さについて尋ねられると、井戸を見て、
少し考えて、川を見て、指先を川上へ向ける。]
鉱山のあとから 温泉が出てる
そのいろ
[一旦返答をしておいて、能面のような表情の
少年は来伝氏をしばし凝視して――――曰く、]
…神さまが 湯治をしてるんだってさ
[変声期特有の、低く掠れた声で付け足した。]
【 施設 :「御湯治場」が追加された。 】
[少年の湿ったシャツは白く、シミひとつない。]
はるばる、ようこそ?
[物慣れぬ態で来伝氏へ歓迎の言葉をつぶやくと
手足の長い、猫背気味の少年は去っていった。]
*ゆっくりしてってね*
え、……ああ。
どういたしまして。
[己が少年の役に立ったという事実などは知る由もない。礼には惑いつつも応じて、微かに笑み]
鉱山の跡の温泉、か。
[少しの間を置いて返された答えに、小さく頷く。それにしても赤過ぎるのではないかとは思ったが、その感想までを口にする事はなく。少年に凝視されれば、何処となく居心地悪げに少々視線を泳がせつつ]
……神様が?
[赤い水。湯治する神。この村には確かに特有の信仰が存在するらしい。思考しつつ、少年の歓迎には笑って頷き]
ああ、有難う。
そうさせて貰うよ。
[ひらりと軽く手を振って、去る姿を見送った。変わった少年だった、と思う。あるいは――変わった村か]
……温泉。
行ってみたら、何かわかるかもしれないな。
[呟き、男は歩き出す。赤い水の元らしい場に、行けたならいいとは思いながらも、其処を目指してというわけでもなく――男にはその場所はわからなかったし、見るべき場はまだ幾らでもあった――村中を進み]
[封緘。朱印は茶封筒に合わさり、光に翳せば血のような色合いを見せていた。]
差出人は書かれてないな。
これは何処から?
[ピリッと小さな音を響かせ、封を切り始める。
塩昆布にジャムをかけたお茶請けも、最初食べた時は信じられない思いだったが、慣れれば旨いとノギは思っていた。アンへ、ジャム添え煎餅とお茶と、苦笑じみた身近な者へ向けるような気さくな笑みを向け、]
「…。おまわりさーん!」
[…リリ。
封筒を千切る手が止まる。]
【 『ジャム煎餅』がアーカイブに追加された。 】
[男はそのうちに村の一端へ辿り着いた。傾斜した地に形成された小さな集落。其処此処に背の高い木々が生い茂り、薄暗く見通しが悪い。これまで見てきた村の様子とは違い、人気が少ないというよりは、本当に誰もいないようだった。恐らくは過疎が進んで住む者がいなくなったのだろう。古い家屋の間を歩いていき]
……あれは……火の見櫓か。
[高い位置に建てられた塔らしきもの――火の見櫓を遠く視認する。あれも今は使われていないのかもしれない。
それから、無人の家屋を*覗き込み*]
[勢い良く駐在所に駆け込んできたシャツ姿の男。
所謂企業戦士の装い。四辻村では目立つ姿だ。]
そんなに慌てて、どうしましたか?
[首元のネクタイを緩めて走っていた所為か、酷く慌てた様相にノギには見えた。]
[こんな村へ一人で?とも思ったが口には出さず。
山が暮れるのは疾い。男―瑞原剛―を、駐在所で宿泊させる可能性を脳裏にめぐらせながら。]
失礼だが貴方は?
俺はノギ。この村の駐在警官です。
[帽子のつばに触れ、小さく会釈。]
[少年は無人の村役場に潜り込む。
学校にも通わぬ少年は、こんなとき慰めになる
ありきたりなわらべ唄のひとつさえ*知らない*]
[「 ―― ピッ ピッ ポーン ―
―― 15時 ちょうどを ―― 」
[時刻を伝えるラジオ音声。
それを聞くや、ギターを置き。やかましい足音をあげて階段をかけ下りた。]
[机上のラジオカセットレコーダーの傍、ペンと、何冊かの月刊トワイライトが残された。
開かれたトワイライトの投稿ページには、「ペンネーム・ミズホ」の字も載っていた。]
― 民家・茶の間 ―
みんなっ 知ってるかーーっっ?
18時までー 残り3時間をきったぞ! いぇあ♪
[右手の人差し指を天井へ高々と掲げ、左手を腰へあてて叫ぶ。
常からこのテンションなのである。]
[茶の間のガラス戸越し、裏庭に見えたのは、弟だ。
何かとうるさい姉に頓着せず、金属バットで素振りを黙々と行っている。]
ねーねー、あんた。
おまわりさんにもちゃんと伝達したんでしょーね?
村で重要な事があるから、18時に集会場へ行くように って。
[サッシ戸を開け確認をとれば、弟が頷きを返す。]
[そしてまた弟は素振りへ戻った。
ブン――。 ブン――。 バットが空をきる音。]
…
そろそろ。ネギヤくんを探そっかなっ。
あとはよろしく、弟よ。
んじゃ♪
[今の時間帯なら、彼、まだ放送局かな。
呟くと、スニーカーを履き、地を蹴った。**]
[二人の若い女が、道を歩いている。
二人は首都の大学に通う学生で、専攻は違えど同じサークルに入っている]
「すみませーん、村役場ってどっちにありますか?」
[二人のうちの一人、眼鏡をかけていない方の女が、民家の庭先に立つ老人に、にこやかに笑いながら声をかけた。
老人は無言で道の先を指差すと、二人をじろりと一瞥してから家の中へ引っ込んだ]
「……なんか、やな感じ。」
[ぽつりと零しながら、教えられた方へと歩き出す相棒の横に並ぶ、もう一人、眼鏡をかけている女は。
たしなめるような台詞を、表情を感じさせない声色で口にした]
警戒してるんじゃないの? よそ者、を。
こういう閉鎖的な村にはよくあることよ。
[だから気にしないに限ると、言外に含ませれば、相棒はむくれながらも頷いた。
これでいい。暴く者が細かいことを気にしていたら、はっきり言って仕事にならない]
さ、行きましょ。役場が閉まらないうちに。
まずは村のパンフレットを手に入れなきゃね――。
― *→村役場* ―
交番?
嗚呼、昔の…。
[僅か困惑したような色がノギの眸から覗く。]
あの交番はもう使ってない筈だが、
そこに誰か居たのですか?
……ズイハラさん、ここは山深いから、
動物を見間違えたんじゃないかい。
[とはいえ、頭に過ぎるはこの村の宗教施設。
宗教の名は、何と言ったか。天から墜ちた神を奉っているとか何やら聞いたが……。]
「ザッ...gigigigigigi....ピ…ォォ ン
―― 15時 ちょうどを ―― 」
[木造の村役場に人気はなく
窓から入った少年を咎める者は誰もいなかった。
事務机の上には広げられた帳簿やノートがある。
まだ払われぬ消しゴムの滓、
フタが開いたままの朱肉…
何もかも途中にして放り置かれた態の、室内*。]
[と、其処へ不意に見知らぬ者の訪れがあり――]
おばさんたち、どこのヒト
[呼称へ異論はありやなしや。――ともかくも]
[舗装されていない道を歩みながら、ノギは交番の鍵を取り出す。ふと、耳を澄ませば、何処からか歌が聞こえてきたような気がした。郷愁と畏敬と奉りの為の…。いや、これは幻聴だろうか。気を取り直せば、直ぐに意識からは消え去ったのだから。]
……。
[ノギは腕時計を見、更に歩み、交番に辿り着いた。
チャラリ、キン、と小さな音がして、交番が開かれる。
机の上に置かれているのは『四辻村の略地図』
そして、]
杭?
[酷く黒ずんだ大きな杭が一本、その場に残されていた。手に持って運べるくらいの大きさだが、例えば吸血鬼のように心臓に串刺し磔にするには充分の大きさ。]
何故こんな物が……。
[ズイハラが目撃したらしきものは見当たらない。**]
[一つ一つ、家屋を覗いていく。どれも変哲のない廃屋のようだった。集落が無人になってからは大分経つらしかった。家屋の一つに一歩踏み入れ、埃の舞う空気に少しだけ咳き込んで]
……?
これは……?
[辺りを見渡して、ある奇妙な点に気付く。奥の間――居間か寝室辺りだろうか――へと通じる襖が、大量に板を打ち付けて閉ざされていた。厳重に、何かを封じているかのように。中から物音などはせず]
……
[確かめてみると、他にも幾つも、そのように閉ざされた部屋がある廃屋があった。思案しながら、男は集落を歩く]
一体、何なんだ?
防犯や動物除けとも思えないが。……
[それから男は火の見櫓に向かい、梯子を昇ってみて]
[上部まで辿り着くと、其処にある半鐘を一瞥してから、眼下に広がる集落を見渡した。上から見た様に変わったところはなかった。少なくとも、男には見出せなかった]
……ん?
[ふと、足元を見て首を傾げた。何か小さいものが落ちていた。拾い上げてみると、それは一つの弾丸で]
……何故、こんなところに?
[胸中の疑問がいや増す。
男は探索を止め、集落の入口へ向かい*]
― →ラジオ放送局 ―
[年下の従兄がそうしたように裏小道を経由し、ラジオ放送局へ到着する。
続いて特に断りも入れず局の内部を歩きまわり、観察したものの、求める餅肌は見つからない。
しまいに乗りこんだ先は、点灯中のオンエアのランプの向こう。]
(はろー。はろー。ボタンちゃん。
ねーねー、ネギヤくんは? もう行っちゃった?)
[微かな灯りの中、司会席で身じろぐ影が視認できた。こちらの小声の問いは認識されたようだ。
司会の女が僅かに首を縦に示し、言葉に換え。返答としてよこした。]
……どういうこと。
[窓口にも事務所らしきスペースにも、人っ子一人見当たらない。
何か常軌を逸した事態が発生しているのか、あるいは]
職員がいっせいに休暇を取ったとか。
「それとも避難訓練とか?」
[寂れた部屋に二人分の苦笑が響く]
[と、そこへ少年から声がかけられ――]
……都会の人。
ね、役場の人どこにいるか、知らない?
[見るからに回答を渋っている表情の相棒に代わり、答えた]
[こっからネギヤくんが何処行ったか、は ボタンちゃんにもわっかんないよね。]
(教えてくれてサンクス、ボタンちゃん。)
[出入り口へ戻りかけた矢先、小さなヒトガタと遭う。
それは前方を向き座したたまま動かない。]
ボタンちゃんのボーヤじゃーん、はろー。
なに、最近オイタがすぎるの?
元気なのは何よりだけど、ボタンちゃんを困らせちゃ駄目だぞ。
[ くすり 笑み。
ボーヤの頭をぽふぽふと撫でてから、ラジオ放送局を後にした。**]
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