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―シベリア鉄道・ヤロスラヴリ駅―
[いよいよ出発の時を迎え、俄かに歩廊(ホーム)は慌しい雰囲気に包まれる。
乗客達は続々と、手に手に荷物を抱え列車へと乗り込み、物売り達は最後の追い込み、とばかりに声を張り上げ、乗務員達はそれぞれ持ち場へと急ぐ。
騒ぎがあらかた収まりだした頃、歩廊の片隅、機関車の先頭部分では式典が執り行われ、素朴なバラライカの響きに代わって、帝国軍の勇壮なファンファーレが駅舎中に轟き渡る。
そんな最中、大臣と思しき軍服姿の男が、またはモスクワ市長が何事か声を張り上げ演説しているのを、車中から外国人旅行者達は興味深げに見詰め、ロシア国民は神妙な面持ちで聞き入っている。]
[やがて、駅長の手で機関車の舳先部分にウォッカの瓶が叩き付けられ、旅の無事が祈念されると、パンパンと盛大な花火が打ち上げられる。
それに続いて人々の歓声と共に、そこここで陸続きの隣国から持ち込まれた爆竹が、派手に大陸横断列車の門出を祝う。
そして定刻、ロシア標準時0時丁度に、「ツァリーツァ・エカテリーナ号」は滑るようにその歩を進めた。
列車はモスクワの街の、壮麗な高いドームの建物群を後にし、まだ雪残る平原を、あたかも現実に現れたおとぎの国のような村落を傍に。
「ロシアの母」なるヴォルガ河の鉄橋を渡って、一路、オペラとバレエの都、ペルミを目指す。]
【本日の占い対象→[小さな指揮者 ラウリ]】
占われるお客様が、呪狼、または妖魔の場合メモにてCOをお願いいたします。
(直接的・婉曲的を問いません。)**
[コンパートメントの窓から式典を眺め、歓声を上げる見知らぬ見物人たちに笑顔で手を振った]
ふむふむ、さらばだエキストラの諸君。もしくはオーデションに落とされし幸運な子羊たち。
君たちの人生は平穏無事に過ぎて行く事だろう。…この瞬間だけは確実に。
[列車が走りだししばらく遠くなる駅を眺めていたが]
さぁ!どんな役者がそろったか、吾輩の退屈の虫を踏みつぶしてくれる妖精パックには出会えるだろうかな?くっくっくっく!
[楽しそうに顎をつるりと撫でると、ディナージャケットに着替えサロンへと向かった]
あ……あンだめよ……そこはダメなのぉ……っ!
空けちゃだめェ!!
[寝台の上で身悶えながら、盛大な寝言を叫んだ。
たくましい手が伸び、起き上がる]
わたしまた寝ちゃったみたいね。
[室内にいる人に微笑むと照れくさそうに髪をかき上げる。
そして誰が居ようとも一人語りモードに突入する]
イヤな夢。こんな夢を見たのはこの子のせいね。
[トランクから古ぼけたマトリョーシカを取り出しじっと見つめる]
うっうっ……。
[青いアイシャドウと黒いアイラインが流れ落ちるのも気にせず、泣き始める]
マトリョーシカが1つ、マトリョーシカが2つ、マトリョーシカが3つ♪
[涙を流したまま、奇妙な節をつけてマトリョーシカを開いていくが、<49>個のところで手を止めた]
やっぱり1つ足りない……うっ。
[いちばん最後の人形の変わりにつめられていたのは小さな紙片。
そこには、暗号のようなものが2つ]
イヤなこと思い出しちゃったわ。
あいつらと、こんなところで会う筈なんてないのに。
[うつむく口元に微妙な笑みが浮かんでいる**]
あら、そうだったの。
流石に三等車ではないだろうと思ったけれど。
今から動いても…もう、足の踏み場もなさそうね。
逢いたい時にすぐに逢いにいける、と思えば、
近いのも悪くはないかもしれないわね。
始まりはいつも躍動を伴って、けれどゆっくりと、次第に速く。
[花火の音、爆竹の音、蒸気機関の上げる汽笛の音、車体の軋む音、初めはゆっくりとした振動も、次第に軽快なものに変わるだろう]
maestoso というところかな。
[くすりと笑って、ベッドから降りると、部屋を出る]
せっかくの旅だし、さっそく部屋に籠もるのも勿体ない、ね、ヤナーチェク。
[左腕の兎は、ここばかりは同意するように、かくんと頭を垂れた]
動き、出したわね。
[勇壮なファンファーレ、花火の音。
手を振って見送る式典参列者達に、手を振り返し。
流れる景色を楽しげに眺めている*]
[サロンで食前酒をたしなみながら、手に持った書類に目を通す。どうやら客室の配置図と乗客リストのようだ]
発車までの時間にカフェーを味わい、車掌に変装し手に入れられる程度の危機管理では、女帝も大した事はなさそうだ。くっくっく。
[細巻きの煙草に火をつけると、指で乗客リストをなぞって行く。一人の乗客の名前で指がピタリと止まる]
ラウリ・スモーバー…。アナスターシェの血族に、似たような名前の家があったような。ふぅむ、調べてみるか。
[紫煙を吐き出すと、乗客リストを懐にしまい、酒の味を*楽しんでいる*]
ふふ、足を踏まれる可能性の方が高いでしょう。
そうですね、いつでも、あなたを守れます。し、いつでも会いに来てください……と言いたいところですが……どうも、ワタシの方がきな臭いかもしれません。
−ピェルヴィクラース・コンパートメント−
『斯くして女帝は壮麗なる莫斯科を背に
浦潮への長い旅路へ吾を誘い給ふ。
遙かなる東の凍土。吾の血潮は彼の地に遠く、また近くも繋がれり。
白き大地と花の色は離れてなお、魂の記憶に鮮やかなれば』
…おや。
[葡萄黒の万年筆が動きを止める。
窓の外に視線を向けると、爆竹の音は華やかに出発を謳った。
先程開けたピロシキの包みの中身は既に胃へと消えている。
書きものをしない手には、今はプリャーニクと呼ばれる菓子があった]
あら、そうなの?
あなたの方がドジを踏むなんて珍しいわね。
いいわ、直接逢うのは、先のお楽しみに取っておきましょう。
私もしばらくはのんびり過ごすつもりよ。
さて、と。
[列車の簡単な見取り図を思い浮かべる。前から、蒸気機関、一車両目には件の……、それから順に一等、二等、三等の客車、さらに後ろに貨物車が続く、はず。人差し指を顎に当て、思案しながら]
激しくうろ覚えだけれど、まあいいかな。
[行ってみればわかるし。と、前、後ろ、と交互に見てから、とりあえず前の車両を目指してみる]
[茶色い表面の上には粉砂糖がかかり、まるでそれは残った雪に似ている。
蜂蜜入りの生地、胡桃に干葡萄にジャムが入っている。
崩れやすいその菓子の最後の一口を丁寧に口に運んで、
それから書きものを止めた手は万年筆に蓋をした。
窓の外には遠くなっていく駅があった]
さて───旅は道連れ、と言うからには少し散策するのも悪くないな。
[分厚い手帳と万年筆を懐へと仕舞い込んでベッドから腰を上げた。
上質な生地で作られた長い外套の裾がひらりと揺れる。
コンパートメントの扉を開いて廊下へと出れば、向かうのは食堂車]
(己の旅の道連れと成り得る人々を見ておくのは悪くない)
そう珍しい事じゃないですよ、この前だって捕まえた賞金首より損害の額の方が大きかったですし。
……。こほん。
まだはっきりした感触はないのですが。用心するに越したことはないですし、念のため、ですね。確認出来たら報告します。
確か食堂車があった、ような。
[無いわけ無い。それだけの長旅だ。
客車を移る、と、連結部分で受ける風は、きりりと引き締まりつつも心地よくて、目を細めた]
ん、いい音です。
[たぶん、機関車までいけば五月蠅いのだろうけれども。あるいは、トンネルにでも入れば。そんな事を考えながら、いくらかその場にとどまって。
寒さで指が冷えた頃には、食堂車へと向かうだろう。温かいお茶でも飲みに**]
あらあら、それはご愁傷様だったわね。
[くすくす。]
あら?今回も一筋縄ではいかない連中が相手なのかしら。
そんな冷たいこと言わないで。
寂しくなったらいつでも逢いにきて。
守ってくれるんでしょう?小さな*騎士さん*
さて、と、美人の隣室だと浮かれてばかりはおられんな。
一等車に部屋を取れなかったのは、わしとしたことがかなりの痛手だ。
むむ、一から計画を練り直す必要が…。
まあ、何とかなる、何とかなる。Que sera sera...
考えろ、ヴァルテリ、今までそうやって世の中渡って来ただろうて。
むう、しかし腹が減っては戦が出来ぬ。頭も回らん。
ナポレオンとて、兵糧失くして敗走の憂き目に遭ったのだ。
[...は何事かぶつぶつと呟くと、コンパートメントを出て、食堂車に向かい歩き出した。]**
−→サロンカー−
[列車の中は、この記念すべき初運転を楽しむ人々の往来が幾らかある。
ピェルヴィクラースの乗客達はと言えば他の車両よりも幾らか上品に
列車の旅を愉しむ乗客たちが多いらしいようであった。
そんな人々と簡単な挨拶を交わしながら眼鏡の主はサロンカーへと辿り着いた。
上質な食堂車でもあるその場所は上等な設えとなっている。
入口の近くに用意されているサモワールも凝った意匠が刻まれて、
その傍を通ればやはり温かく、また、その上の小さなポットに用意された
紅茶の馥郁とした香りが銀色の給湯設備のあたりに漂っていた]
(流石、女帝の名を関するだけはある。趣味のいい場所だ)
[薄い唇を持ち上げると笑みの形になった。
流れる風景を楽しむことができる窓の傍の席を確保して、
給仕が通りすがれば温かい紅茶を頼む。
花型の小鉢に用意された添え物は、花のジャムだった]
…おや。
[丁度紅茶が用意されたその頃、向こう側から人がやってくるのが見えた。
小さな人影と、その人物に挨拶を投げる坊主頭。
フランスは黄金の丘とも呼ばれる街で料理の腕をふるっていたという噂の
厨房の主が選んだ花のジャムには種類かあり、勃牙利の薔薇に
仏国の蒲公英に菫、どこから手に入れてきたのかは分からないが桜もあった。
その中から金色に輝く蜂蜜のような蒲公英のそれを金色の匙ですくい上げて
とろりとした柔らかい甘さを口に運びながらその二人に視線を向ける
幸いか、災いか、その二人と眼鏡の主が座る席はとても近かった。
挨拶を交わす様子を聞きながら、紅茶を口に運んだ*]
もう、あなたまで小さいとか……
[参ったな、とか、小さな呟き]
ワタシたちのような存在は、彼らに好まれるものではないでしょうから。狩るも狩られるも……表裏一体です。あなたに気をつけてなどと、お節介な言葉だとは思いますが、けれど、気をつけてください、ね。
[指が冷える、というより]
痛いくらいです。
[薄い手袋では、シベリア鉄道の寒さには不十分で。手をこすりながら、食堂車へ]
動かしにくいですが、もう少し厚手のほうが……
[と、名前を呼ばれた気がした。否、可愛いとか、小さいとかの形容詞はおおむね自分に向けられる言葉だと、知っている、経験上。だから、声のした方に顔を向ける]
>>14
これはこれはご丁寧に、オラヴィ卿。
[明らかに自分が呼ばれた証拠に、相手と目がったので。にぱっと笑って、言葉を返す。剃髪にディナージャケット、相手の仕草はいくらか芝居がかって見えて……言葉遣いのせいかもしれない……なので、自分も帽子を取って大げさに会釈してみた]
ラウリ・スモーバーです。こちらこそ、よろしくお願いします。
[ざっと車内を見回す、大体が上品な様子の客ばかりだ、いずれも物見高い人たちなのだろうけれども。オラヴィの傍の席に座る、紅茶を嗜む眼鏡の人も視線を滑らせて、最後にまたオラヴィを見やり]
こちら、よろしいですか?
[混んでいる、というほどではないが、合い席を断るほど空いてもいないか、と。最初と同じ笑みを向けて、訪ねる。
給仕が通りかかれば、チャイを、頼む。香辛料を細やかに指定したりして]
[紅茶が運ばれてきて、給仕に礼を言うと、薄いカップに口を付けて]
ジンジャーもシナモンもあまり好きではないのですが。温まるにはこれが一番です。
[冷えたままの手をカップで温めながら、そんな世間話じみたことを口にするだろう*]
―食堂車―
[幌のない連結部分で外気に晒され、盛大に顔をしかめながら扉を開く。
と、向こう側には一瞬列車内である事を忘れるほどの、豪勢な空間が広がっている。
そこに漂う暖気と食欲をそそる香りに、ほっと安堵するものの、同時にかくりと肩を落とす。]
ひ…広い…。
一等車両まで辿り着くには、ここを通って行くしか道はない。つまり誰にも見咎められずに行く方法は無い、という訳だ。
ふうむ、はてさて、やはり途中駅にてどこか一等車が空くのを待つか…。
しかしあのアメリカ人―だろうて、あの様子は?―の青年との旅も愉しそうで捨てがたく思う。
む、そうだ。一等を訪ねる用事を作れば良いのではなかろうかな?
[...はぶつぶつと口の中で何やら呟いている。]
[つまりは、自身の今居る場所から、ちょうど反対側の出口近くに陣取る乗客を一等車の客と当たりを付け、そこでのんびりと紅茶を口に運ぶ眼鏡の人物に声を掛けた。]
失礼、ムシュウ?こちらご相席、よろしいでしょうかな?
[と、記者 レイヨの向かいの椅子に手を掛ける。]**
[微かなざわめきは人と人との会話で生まれる。
静かな波の行く来るに似た音の中から名前を拾う。
G・B・オラヴィ。ラウリ・スモーバー。
時折新聞や雑誌の記事で名前を見かけたことがある気がする名前、
その周りにも気づいたものがあれば幾らか二人の邂逅を見ていた。
一転、眼鏡の主はと言えば滴る金色と紅茶のカップを交互に動かし
懐の手帳に葡萄黒のインクで今まであったことを回想しながら
文字を書きつけ、耳を欹てるにすぎないという状態であった]
…何か?
[金色の蒲公英のジャムの最後の一口を頼み、新しく紅茶を
給仕へと頼んだところで掛けられた声に気づいて、万年筆を動かす手を
止めてから眼鏡を軽く押し上げながら、幾らか俯いていた顔を上げた。
相席の申し出、聞こえたムッシュウの呼称に破璃の奥にある
双眸を幾らか愉快そうに細めて快諾する]
ええ、是非どうぞ。
折角の旅路、これも何かのご縁でしょうから。
[新しい紅茶が丁度きたこともあり、給仕を呼びとめ相席者の注文を待たせる。
それから頼んだものを聞き取り、さりげない動きで手元の手帳に書き込んだ*]
[相手の返事を待つ間、顎をつるりと撫でながらあれこれ独り言のように喋っている]
スモーバー家…子爵…伯爵…?んっんーん、侯爵家であったか?どなたかの遠縁であられたか…な?
んっんーん…ロマネス家?
[斜め上を見ている風に目線を動かしながら、ラウリの反応をうかがっている。何か表情やしぐさに感情の動きがあれば見逃さずに心にとめ置くだろう]
[さて、と人心地がついたように周囲を見回す。]
む、美しい車両だが―絵が一枚もないとは。
これはいかん、とんだ艶消しだ。後で車掌と話してみるとしようか。
そして―[と相席の客の視線を追い]
おや、あれは駅で出逢った指揮者の少年。
向こうに見えるは―、おやおや、「グレート・ブリテン」ではないか。
以前パリの劇場で、彼の「マクベス」を見ましたぞ!
いやいや、奇妙な取り合わせだな。―む?指揮者と役者。そうでもないか?
[と、向かいの人物に話すともなく、思うがままを口にしている。]
─三等客室─
ひとつ閉じては父のため──
ふたつ閉じては母のため──♪
[半眼になり、奇妙な歌を歌いながら、マトリョーシカを元通りに閉じている**]
[ぱっと顔をあげて、きょときょとと周囲を見回す]
私、寝ぼけちゃったみたい。
おほほほ。
[照れ臭そうに笑うと、トランクにマトリョーシカを戻す。
切符を取り上げわざとらしく驚いた]
まあ、ここ私の部屋じゃありませんわ。
失礼。
[崩れた化粧もそのままに、立ち上がり、ぺこりとお辞儀をする]
ごきげんよう。
[巨大サイズの白いパンプスの足音も高らかに部屋から出て行く]
[共同の化粧室に入り、化粧を直し、切符に書かれていた番号の客室に入る]
おなか空いたわぁ。
[お腹を押さえていると、怯えた様子の同客から、食堂車を教えてもらう]
─食堂車─
[賑わっている車内をぐるりと見回し、ほんの一瞬だけ目をまるくし、楽しそうに微笑む]
ええ、あそこの席でいいわ。
[隅の席で、5人前のディナーを注文し、舌鼓を打っている]
[ラウリへのカマかけに対する結果がどうであれ、そうだそうだと手を打ち鳴らし]
折角の女帝との記念すべき夜なのだ、一人でテーブルに着いてはつまらなかろう?
ラウリ君、吾輩とディナーを共にどうだね?
[ラウリが応じるならば、ディナーのメニューを注文し、年齢次第ではワインを勧めるだろう]
ちなみにスイスでは14歳から飲めるのだよ。君のお国はどちらだね?
おお!オーストリア!たしか15歳になれば初めてのワインが許されるのではなかったかな?
[ウィンクしながらグラスを持ち上げ乾杯を促す。形だけでもラウリが乾杯をすれば微笑んで会話を続ける。]
去年のオーストリアでの舞台はシェークスピアのオセロだったんだがね、あの時の楽団の指揮者はご存知かな?たしか…
[ラウリに質問したり共通の知人の名前を挙げたりと、あれこれ会話しつつディナーを楽しみ、食後のカフェまで進んだ所で]
お名残り惜しいが吾輩はこの辺で失礼せねばいかんようだ。いや実は次の舞台の台本にまだ目を通していないのだよ。折角の夜に全くつまらない事だか、仕事ではしょうがあるまい。楽しかったよラウリ君。それでは。
[片手を上げ、給仕に自分のコンパートメントに支払いを付けさせるとラウリと握手を交わし自室に帰って行った]
[自室に戻ると、さっとウィッグをかぶりメイクを施し、簡素な洋服の上に車掌の衣装を着こむとさりげなく一等車を後にする]
仕事だからしょうがない…と言う事だ。
[にやりと口元だけで笑い、すれ違う乗客には帽子に触れ礼をしつつ、食堂車でラウリがまだ席に残っているのを確認すると、そのまま二等車へ]
失礼します。乗車券を拝見。
[ラウリのコンパートメントをノックし、まるで違う声色を使うとすうっと中に入って行った]
[中に人の気配がなければそのままラウリの荷物をチェックするだろう]
ほぅ…これは。
[何事かを確認するとさらさらとメモを書き、兎に持たせると楽しげに微笑みつつ去って行った**]
―三等客車→食堂車―
[華やかな式典は離れた後部の三等客車からは、別世界の様で――、
ゆっくりと走りだす汽車の規則正しい揺れに体を寄せて。]
この旅は、私に何を見せてくれるんでしょうね。
[並べたタローを集め、箱に入れようとして、ふと一枚のカードを手取り、にっこりと笑みを浮かべる。
――LA LUNE
そのカードを箱に戻す。]
星は時期早々と言っているし、カードもその時期ではないと言っている―…‥、
もう少し様子を見て、見定めないと。
[鞄を手に食堂車に向かった。]
>>29
そのどこかで、が、楽界でなら、嬉しいのですが。
[眉を上げる仕草にも気づいたけれど、オラヴィの仕草はどれも芝居がかって見えて、それが心を映す本物なのか作り物なのか判別出来なかったので]
両親は、既に地獄に堕ちました。
[いつも口にする言葉で返し、いつも作っている笑みを向ける]
あるいは、天国に行ったかもしれませんが。
[言って。相手の反応がなんであれ、相手が真面目に受け取るほどおどけた様子を強めて「ふふ、冗談です」と笑うだろう、はぐらかすように]
[兎にはこんなメモが残されていた]
―秘宝について心当たりがあるなら我がコンパートメントへどうぞ―
[自室に戻るといつもの服装に着替えくつろぎながら、ラウリが来るならば退屈しなくて済みそうだ、とほくそ笑んだ**]
―食堂車―
[食堂車に辿りつくと、三等客とは思えない優雅な振る舞いで、席に着くとブリヌイと付け合わせにサワークリームとジャム、飲み物にクワスを頼む。
流れ行く車窓に時折目を向けて、ゆっくりと物思いに耽るながら。]
ロマネス家の秘宝―…‥
どんな内容が書かれてるのかしら?
[窓に映った女の顔は、どんな表情だったか――。]
ロマネス家?
[飛び出した言葉には、さすがに驚いたように眉を上げたが、すぐに、突拍子もない、という風を表情に滲ませて]
まさか。だとすれば、貧乏楽団で指揮者など……ふふ、まさか。想像が豊かですね、オラヴィ卿。それともあなたもロマネス家に「縁」のある方なのかな?
[まるで冗談だ、取り合わない、というような態度で頬杖をついて上目に相手の表情を覗き込む。けれどその瞳だけは、正面に座るオラヴィには、興味ありげに輝いているのが見えただろう]
あら、機嫌を損ねてしまったかしら?
ごめんなさい、可愛い人。
[小さな呟きを聞いて、忍び笑い。]
ええ、そうね。油断は大敵ね。
いっそ獲物同士でつぶし合ってくれると楽でいいのだけれど。
[嘆息。]
ええ、気をつけるわ。どうもありがとう。
…あなたも気をつけて。
−二等客車→食堂車−
[ひたすらに流れる景色を眺めていたが、
いい加減飽きてきたので、席を立ち、
サロンカーにでも行こうと、廊下へと向かう。]
カクン。…ゴチッ。
[扉に手をかけようとした辺りで、
不意にバランスを崩して、足を捻って、
扉に顔をぶつけた。]
…っ。
…やっぱり列車は揺れが激しいわね。
[同室者が誰もいないことに今更ながら安堵して、
鼻の頭をさすりさすり、食堂車へと向かった。
辿りついた頃には、涼しい顔。]
−食堂車−
まぁ…。
[豪勢な内装に感嘆しつつ、ぐるりとテーブル席を見回して、
空席を探す。
食欲旺盛なフリルの青年?が目に止まり、
捻った足首の痛みはこらえてツカツカと近寄り、]
失礼ですが、相席、よろしいかしら?
[そう声をかけた。]
いや、大分食堂車も賑わって来ましたな。
おお!あれは出立の時に見たギリシア彫刻…!
[大量の食事を次々平らげてゆく、派手なピンクのフリル姿を見つけ、ぱっと顔を輝かせる。
と、見ている間に隣室の婦人が近付いて行ったのに気づき、片眉を上げた。]
[マティアスが出て行ってから10分ほど。
アイノはゆるゆると皮袋の中身を確認する。]
わかってる、わかってるわ。
目的ロマネス家の秘宝、場所は一等車。途中食堂車を通る必要がある……。
作戦の邪魔になるものは排除して構わない。
たとえそれが乗員乗客の全てだったとしても。
[ひとりきりの部屋で目を閉じて反芻する]
これが終われば……やっと……。
[マクベス、と割り込む声の主には先程はどうも、と会釈したり。夕餉の誘いには快く応じて]
一応、アルコールも窘める歳なのですが……必要以上に若く見られてしまいますね、どうも。
[ぽり、と頬を掻く。乾杯、と、グラスを掲げる仕草はオラヴィほどは優雅にはいかず。その後の話しは楽しげに]
ええ、あの時の指揮者はゲルト・ハインマート氏。ヴェルディもいいですがワーグナーもすこぶるいいです。
[カフェを残して席を立つ相手に]
いえ、楽しい時間を過ごせました。公演、是非拝見したいですね。
[握手に応じ、相手を見送る]
>>48
もちろんよ。どうぞ。
[ウルスラに微笑み返して、向かいの空席をさす。
いまさらのように手を口元にあてて上品ぶった]
[皮袋の中から手のひらほどの小型ナイフを取り出し外からはわからないようベルトに挟む。
残りは旅行鞄の底へと仕舞った]
とりあえず食堂車の下見かな。
[貴重品を小さなポーチに詰めて客室を後にする]
―二等車→食堂車―
やだ、すごい混んでる……時間ずらしたほうが良かったみたい……。
[乗客で混雑する食堂車を、空席を探してきょろきょろと歩く。
声をかけられれば相席をお願いするだろう**]
[残されたカフェ……を前に]
なんでコーヒーなんだろう。
[ぼそりとつぶやく。兎が知りませんとばかり首を傾げた。しばらくじーっとコーヒーを睨み、ようやく決心して格闘するのは冷め切った頃だろうか]
苦いっ”!
[ピンクのフリルの人や、ほっそりとした神秘的な女性、白い帽子の夫人、あるいは学生ほどの女性も食堂車を訪れたりしただろうか。良く覚えてないが。
だから自分の客室に戻って、兎急便でのメッセージを見つけるのは、もう少し先の話し**]
ありがとう。
[笑顔で礼を言い、マティアスの正面に座って、]
はじめまして、私はウルスラ。ウルスラ・アンドレス。
一人旅なの。食事くらいは誰かと一緒にしたくて。
あなた、とても美味しそうにお食事していたから、
つい声をかけてしまったわ。
よろしければ、お名前教えてくださらない?
そしてお勧めも教えてくださると嬉しいわ。
[そう言いながら、給仕を呼び止めようと。]
[賑わいだした食堂に、見渡す様に視線を流して、ブリヌイにサワーミルクをのせて、口に運ぶ。
そして時折、乾いた喉を潤す様にクワスが入ったグラスを口にして、]
(使う薬はそう沢山要りそうも無いわね―…‥、
――薬より、香の方がいいのかしら?)
[蒼い瞳を瞼で隠して、思いを馳せる。
光が黒髪に流れて、玉虫色の蒼みを流れさせる。]
だから……
[可愛いも同意語だ、とは言わない。ただただ困ったような苦笑するような音で言って]
そうですね。敵の敵もまた敵なわけですから、上手くすればあるいは。漁夫の利、といきたいところですが、期待の持ちすぎは禁物、です。
ありがとう、気をつけます。
と、そうでした。
[自室にて、兎急便のメッセージを確認した後の話し]
一応、お知らせを。
G・B・オラヴィの所に行ってきますので。ロマネスの秘宝について、知りたがっている様子でした。
ワタシの尻尾を踏んだのは彼、かな。
>>57
私はマティアス・カッペリーニ・ド・メディック・ハートよ。歌手をやってるの。マティって呼んで。
ウルスラさんはお一人なのね──あんまりにも素敵だから、旦那さんとご一緒なのかと思ったわ。
[嬉しそうに笑いながら、ウルスラのドレスを褒める]
こちらのごはん美味しくて、つい食べ過ぎちゃうわ。
[照れたように、4人前の空のお皿を下げるようにウエイターに示す]
女の一人旅なんて怖くない?
私は怖くって……だから、あなたとお知り合いになれて嬉しいわ。
[口元に手を当てて、うふふふと笑った]
ううーん……
[起きてみれば部屋には一人で]
まあそうだよなー。せっかくの旅だもんなー。
めちゃくちゃでかいし!
ヴァルも見物にいったんだよな!
[にっこり笑顔で言い放ち]
まあ、それはおいといて……
さてさて。
すこし内部偵察といきますかー。
どこに行こうかな。
[コートのポケットにトランプ二箱と投げナイフ用のナイフを数本忍ばせて部屋を出る]
ときにあなたは―[と、向かいの相手の使い込まれた手帳に目を落とし]
物書きさんでいらっしゃる?
一等車に―?ああ、やはり、そうではないかと思いました。
一等車といえば、出立の時ちらりと見ましたが、一両目に帝国軍の将校が乗り込んでおるようですな。
遠目に見ただけですが、蒙古系のようだった。彼が中央でのし上がるには、さぞ苦労した物と思いますぞ、ええ。
ときに、兵隊などがうろついて、コンパートメントの周りは物々しくはありませんかな?
[と、軽い様子で尋ねる。]
Je vous en prie.
[どういたしまして。薄い作りの唇は笑みに釣り上げたまま
うつくしい作りの言葉を口にする。男の告げた言葉に対するように。
あたたかい紅茶を、今度は菫のコンフィチュールと共に楽しみながら
万年筆は男の言葉を簡潔に単語だけでまとめていく]
『仏語男。牛の煮込み壺焼き。
ピロシキ参、貴腐と露蒸留酒。
絵のない車両。
指揮者。大英帝国→Macbeth』
[ただ、ロマネス。その単語を拾った時だけゆっくりと瞬きを一つする。
目の前の男が、小さな指揮者が、丸坊主の演者が
どんな話をしているのかを、紅茶とコンフィチュールと交互に往復する
手を余所に、聞き手は万年筆を走らせる]
ま、どこからどう見ても女の一人旅よね。
[けろっとした表情で肩をすくめてみせた。]
ええ、少し怖いわ。
私もあなたとお知り合いになれて良かったわ。
仲良くしましょうね。
[またにっこりと微笑んで、給仕に注文をした。]
[次々に増えていく人々、声を聞き取るのは徐々に難しくなる。
一度万年筆を置いて聞き手を休めようとすればこちらを見た男に
破璃の奥の瞳は幾らか丸くなった]
麗しき女帝の取材をしているのです。これでも、記者でしてね。
もったいなくも一等車で素晴らしい旅の始まりを先程迎えました。
[にこり。笑みの形を表現するならそんな形だった。
性別の判断をさせない低く掠れた声は続ける]
そのようですね。
記念すべき初走行で何かあってはいけませんからね。
鉄道を埋設した側も警備は念入りにしたいのでしょう。
[幾らか薄い唇は笑みを浮かべる。
それから首を横に振った]
>>63
ええ。マティって呼んでくれると嬉しい!
褒められると照れちゃう。
[夫が亡くなったと聞けば、大仰に眉をひそめて]
なんてことかしら……でも今もウルスラを見守ってると思うの。
女の一人旅なんて危険よってパパには言われたけど、ここにはたくさん居るみたいね。
[落ち着いて一人で食事を取っているイェンニに視線を走らせる]
小さな女の子も一人で旅をしてるみたいだしね。
[それからアイノにもう一度手を振る]
また叫ぶのかしら?
[苦笑がきこえてくるのはスルーして、]
ええ、基本的には自分たちでどうにか、ね。
[お礼の言葉が聞こえてくれば、嬉しそうに笑った。]
G・B・オラヴィ?
一緒にお食事してた方、かしら?
[何やらしばらく考え込んでいたけれど、]
行ってらっしゃい。気をつけて。
夜が明けるまでには、帰ってくるのよ。
私は、大食漢のフリルちゃんとディナーと楽しむことにするわ。
欧州列強の中にあって極東の方が出世なさるのはとても難しいことでしょう。
職業上、そういった方々をいくらか見ておりますが、どうして、なかなか。
まだ拝見してはおりませんが、きっと才能に満ち溢れた方なのでしょうね。
[そういった方々に、己が含まれることに今は口を閉ざす。
そして紅茶を一口]
兵隊の方々も折角の旅の邪魔にならぬように
心を砕いて下さっているのでしょう。
それほど物々しいとは、感じていませんね。
[独特の甘い香りの菫のコンフィチュールを口に運び、
改めて紅茶でその甘さと渋み、香りを楽しむ]
―2等車→食堂車―
うおっ、さぶっ!
[流石に走行中の列車の外は寒い。そうでなくても寒いが、余計に寒い。いそいそと食堂車へ入る]
[もれ聞こえてくる男性たちの会話に、不思議そうに視線をやり]
一等列車に警護……ロマネス家の秘宝だったりしてね。
[言ったあとに、ぷっと噴きだした]
[食事を済ませた後のテーブルの上にはチップを加算した料金が置かれている。]
ご馳走様、美味しい軽食だったわ。
[給仕に声を掛けて、優雅な笑みを浮かべる。
ゆっくりとサロンの方に向かうと、記者らしい風体のレイヨに足を止める。]
物書きの方ですか。
何か興味深い題材でも、例えばロマネス家の秘宝とか―…‥
[冗談めかした台詞に、クスリと笑みを乗せた。]
[笑っていたが、ウルスラの言葉>>68 に、しょんぼりと肩を落とす]
ウラジオストックで歌わないかって言ってくれてるところがあるの。でもパパは「騙されてる」って言うの。
でもモスクワじゃあ歌わせてくれるところなんてほとんど無いし……チャンスだと思って……私……。
[ぎゅっとテーブルクロスの裾を握り締めた]
私、ステージの上で思い切り歌が歌いたいの!
[アイノについて尋ねられれば]
あの子、私のことを見るなり叫ぶのよ……ええと……1・2……3回くらい。
[指を折りながら答えた]
[自分の借宿、けれど、誰かが立ち入れば気配でわかる。微妙な物の位置の変化。それに]
……味な事をなさる。
[腕についている青いのとは別の、黒い兎のぬいぐるみがメッセージを抱いている。それこそ家捜しされたのかと思うほどの散らかりようのベッドの上に、妙にこじんまりと座った兎を手にとって]
心当たり、ですか。
[黒い兎をじっと見ていたが、にぱ、と笑うと少し時間を待って、客室を出る]
おー、いい匂い……
[おなかが減っていないのか、空いている席に座ってお茶を飲むことにしたらしい。周りの話にこっそり耳を傾ける]
>>77
ええ。パパは私を愛してくれるわ。でも、パパの愛はちょっぴり怖い。
「いつまでもそばに居ておくれハニー」って……私を放してくれないの……。
ウラジオストックのАллеяってお店なの。来てくれる?
[嬉しそうにウルスラの手をぎゅっと握り締めながら、不安そうにアイノを見つめる]
あの子、本当に私のファンなのかしら……?
どうしよう。
[ウォッカにむせる男>>76をみて、軽く首を傾げるも
結局は貴腐の葡萄酒の杯を受けることになる]
正反対、とはどのような意味かはお伺いしませんがね。
そういった夢のある噂は面白くはありますけれど、
残念ながらこの旅行が記事に纏められ世に出る頃には
既にこの旅は終わってしまっています。
記者とは真実を書く為にありますからね、過去を現在のように書くわけには。
もっとも、そのような事が真実であれば私的には興味も引かれますね。
しかし公的な記事を書くのであれば噂とは不要なものです。
[女>>80の表情。
見やってから破璃の奥の瞳を細めた]
はい、彼が、オラヴィ。まあ、本当の顔かどうかは、わかりませんが。記憶違いでなければ……変装の達人だったかと。
[しばし思案げな間のあと、答える]
善処します。
[帰ってこられるように、と]
フリルちゃん、は、あの方ですね、ピンクの。ふふ、つられて食べ過ぎないように、気をつけて。
[神秘的な女客と、目の前の記者を互いに見やりながら、内心ふうむ、と唸る。]
(むむ、この分では"女帝"にどれだけ、噂を当てにやってきた輩が紛れ込んでいるか解らんて…。
うむ、一から作戦を立て直すのは悪い事ではないようだ。)
[ウルスラとマティアスのテーブルには空きの椅子が一脚。
この位置なら怪しまれず周囲の話し声を拾えるだろうか?]
(ど、どどどどどうしよう)
[青い顔色はいつの間にか赤くなっていた]
ふぁ………
ふぁん、なんで、す。
私の紡ぐ言葉は、その人が何らかの一歩を踏み出す為のきっかけの為の言葉。
星も、カードもその手助けに―…‥、
哀しい事にそれは事実に基づいたものではありませんけどね。
もしかして迷っている答えがありのではと思うと―…‥
これは真実を見極める記者さんには余談ですわね。
[長い黒髪を右手で弄ぶ、一瞬髪で表情は隠れる。]
ロマネス家の秘宝、ですか。
[「秘宝について」というのならば。オラヴィも口にしたロマネス家の秘宝のことに違いない。気安く、その名を口にしてみる。誰か聞いている者がいても、その単語は夢物語に近くて誰も呼び止めまい、と思う]
心当たりがあるのなら……というのならば、あなたも心当たりがあるのでしょうね、卿?
[一等車で待つはずの相手を思い浮かべて、くすりと笑う。
持ち物は、黒い兎のぬいぐるみ。使い慣れた細身の剣は、部屋に置いてきた。自分を嗅ぎ回る相手は排除しなければと思うが、また逆に、自分が特に目立つわけにもいかない。剣を持って歩いて、相手に刀傷であれば……その後の展開は明らかだ]
>>84
ロマネス家の秘宝。
皇帝の宝物ってパパは言ってたわ。
[冗談めかした口調で続ける──が、
続く「ファン」という単語>>86に、ぴたりと動きを止める]
まぁ! なんですって!
かわいい子!
[大げさに立ち上がると、小さな少女をハグした]
サインでも何でも言ってちょうだい!
まあ、護身用に持っていきます、か。
[人差し指を顎にあて、わずか思案した後に手にしたのは、豆鉄砲のような小さな、おもちゃのような銃。それを上着の内ポケットに入れておく。さて、行きましょう、と部屋を出る前の話し。
――四両目、客室の扉をノックする。
途中通った食堂車はさすがに無人とはいかなかったが、何食わぬ顔をして通り過ぎれば、呼び止められることもなかっただろう]
お招きに預かり、光栄至極です、卿。
[開いている、とでも声は返っただろうか。であれば遠慮無く扉を開けて、帽子をとり、会釈]
ロマネス家の秘宝について、何がお知りになりたい? ありか? 内容? それとも――
秘宝に関わる者なら、アナスターシェ嬢の事を知らなければもぐりだな。
なんせ秘宝の開封にはアナスターシェの鍵が必要だという話だ。
…本当かどうかすら謎だがな。
くっくっく、はたしてラウリ君はご存じかどうか?やってくれば解ること。
[自室にて、人待ち顔で煙草を吸いながら、次の駅がある街の観光案内を眺めている]
そうだ、良かったらこちらに座ってゆっくりお話でもされるといい。
[食事を終え、二本のボトルを手に取ると立ち上がり、占い師の女性に席を譲る。
そのまま足を運ぶのは、黄色い声の上がる離れたテーブル。]
ボン・ソワール、マダム、マドモアゼル。
お近付きに乾杯などいかがかな?
[マティアス、ウルスラ、アイノに微笑みかける。]
変装の達人…厄介ね。
偽名も成りすまし、何でも有り…か。
[それはまぁ、お互い様とも言えるけれども。]
ええ、幸運を祈っているわ。
[最後の言葉には、苦笑混じりで、]
そうね、食べ過ぎて、手持ちのドレスが
着られなくなったら困ってしまうわ。
ふふ、ご忠告ありがとう。
>>90
ありがとうウルスラ!
[うるうるした瞳で見つめる]
私にもファンが居る……私きっとウラジオストックでもやっていけるわね。
[架空のスポットライトに向けて己を抱きしめるポージングをする]
[ノックに答え入室を促しソファーから立ち上がった]
やぁラウリ君、やはり来たね。新しい友人は気に入ってくれたかね。
[頭の上に両手で兎の耳をかたちどる]
そう、知りたいのはそのどれでもなく…アナスターシェ嬢の行方だよ。ラウリ君?
[ソファーに座るよう示し、用意されていたロシアンティーを勧めながらそう言った]
私は少しお仕事を致しますので――。
この長旅で他の方々の暇潰しでもなれれば幸いと思ってますの。
では失礼致しますわ。
[優雅にサロンから立ち去る。そして係員に声を掛け、話しこむとそのままサロンから出ていく**]
>>95
ダンディなおひげのおじ様。
乾杯? 楽しそう!
[はしゃぎながらグラスを受け取るが、意味深なウルスラの言葉>>97を不思議そうに聞いている]
ええ、もちろん。賢い兎みたいですね、伝言もできる。
[兎の耳を真似た相手に、黒い兎を見直して、それをテーブルの上に置く。進められるままにソファに腰掛けようとして、問われる内容に途中で動きを止めた]
アナスターシェ……嬢?
[繰り返す声に滲む色は、はっきりとした驚愕。押し隠していても、隠しきるほど慣れてはいない]
彼女の……
[ソファには座らずに、内ポケットに手を入れ、その名を口にした男を真っ直ぐに見やる]
確認しますが、あなたは、彼女の居場所を、しらない?
―回想―
『顔だけは残してあげるわ。
“仕事”に支障がでてしまうもの。』
[薄暗い部屋。低い男の声が近づいてくる。鈍く光る金属が見えた]
[部屋の隅にしつらえられた書き物机の椅子を引き寄せるとラウリの斜め前に足を組んで座る]
”アナスターシェの秘密を知るものが秘宝を手にするだろう。”
その様子ではまことしやかに囁かれているこの噂はご存じだね?
まぁ落ちつきたまえ、吾輩は秘宝にはあまり興味がない。
[目線でソファーに座るように再度促し]
君がアナスターシェの関係者なら、是非取引がしたい。
…吾輩もある冠を戴く女性の為に働く身なのだよ。
どうだね?ラウリ君。君の荷物に入っていた楽譜のサインは…アナスターシェ嬢の物に似ていたのだけれどね?
―現在・食堂車―
あ、あの、取り乱して、ごめんなさ……。
お、あい、できて、その、うれしすぎて……。
[震える声を絞り出す。
何事かと視線を向けた乗客たちも食事を再開しただろう]
[叫ぶアイノに面くらいつつ]
ま…まあまあ、ワインでも飲んで落ち着いて。
では、旅の始まりと我々の出会いに…。
トースト!
[とグラスを高く差し上げた。]
>>111
そんなに褒められると照れちゃう……。
ねえあなたお名前は? 一人旅なの?
[嬉しそうにアイノに尋ねる]
[上着の内側で、小さな銃を握りしめたまま]
落ち着いていますよ、ワタシは。もしあなたが彼女の居場所を「知っている」と答えたならば、あなたを「排除」する方法を100通りは考えられるくらいには。
[冷静だと答える言葉とは反対に。とじ合わせれば、ぎゅ、と引き結ぶ唇が震える]
……取引?
[けれど続いた言葉は少し意外で、わずかに首を傾げた。楽譜のサイン、否定はしない。あるいはそれが、無言の肯定]
>>115
留学生なのね。小さいのにえらいわ……。
何をお勉強しているのかしら?
いい飲みっぷりねぇ。
[嬉しそうに空になったグラスにワインを注ぐ]
[震える唇を眺めながらサイドテーブルの菓子鉢に手を伸ばし、ふたを開けてつっと差し出す]
チョコボンボンはお好きかな?
[ラウリが手を伸ばせばどうぞと頷き、断るならソファーの前のテーブルに置く]
取引の内容を知ってしまえば、君が彼女の居場所を知り、なおかつ交渉が出来る者と判断する事になる。
取引の内容を知って後にい場所なんか知りませんでしたと言うなら、君も吾輩も無事では済まないだろうよ。
で、知っていると…判断していいのかね?
[差し出された菓子鉢に視線は向けたけれど、それに手を伸ばすほどの余裕はなくて]
……。
[一度、唇をかむ。思案出来る時間は少ない]
知って、いる。正確には、合図、だけれど。
[彼女の居場所を知るための手段だが。それで満足しなければ、これ以上は取引しない、覚悟で、内ポケットに入れたままの手が震えた]
[それでよい、と頷くと話を続ける]
まずはアナスターシェ嬢の秘密を知っている事を示し、君が関係者であると言う身の証を立てて欲しい。
彼女に通じる者であると解るだけで、君にも多額の報酬を約束しよう。取引を成立させれば更に報酬を。どうだね?悪い話ではないだろう?
身の証の立て方は…なぁに簡単さ。
[顎をつるりと撫で微笑んで続ける]
この列車に眠るロマネスの秘宝を手に入れてみせて頂きたい。
私は次の駅で下車し、終着駅にて君が秘宝を手に入れたかどうか我が組織の物に伝えて貰う事にする。
吾輩もまだ命が惜しいのでね。…もうそろそろその豆拳銃から手を放してはいかがかな?
[ポケットの中の握り拳を指差すと、あからさま過ぎだね、と、くすりと笑った]
取引の内容は、終着駅で秘宝を証拠に見せて頂いてからお話しよう。
そろそろ次の駅に到着だ。まぁ良かったらこのコンパートメントを引き継いで使いたまえよ。なぁに、乗車切符さえあれば問題はないのだからね。
[そう言うとラウリに乗車券を手渡し、フロックコートを羽織ると列車を降りて行った]
>>119
ヴァルテリさんもロマネス家の秘宝に興味があるの?
私も詳しい話は知らないけれど、皇帝の秘宝らしいわ。
綺麗な宝石なのかしらね〜。
[うっとりと夢見るような眼差し]
ひー…ひぃぃ〜〜〜!!!
わしが女性に怯むなどと、珍しい事ですぞ!!
[自慢のしどころが間違っている気がするが気にしている余裕はない。]
うーーあぁ〜!
おお、マドモアゼル、ウォトカはいかがかな?
[寝かせてしまう作戦らしい。]
ろま、ねす?
[その言葉に手が止まる。
そういえばそんな物を手に入れなければいけないのだったか]
ん〜〜〜〜…なんでしょうねぇ、ろまねす。
あ〜、そういえば……。
[“あの男”が“仕事”を持ってきた時、多額の報酬を提示された。
そして仕事が成功すれば二度とアイノに関わらないとも。
そこまで思い出して少し酔いが醒めたが、周囲に気づかれぬよう寝たふりをした]
[ホームにてさっとコートを脱いで下に着込んだ簡素な服に早変わり]
貨物列車に吾輩の特別室を設けてあるはずなのだよ。
列車を降りたと思わせ監視する。常套手段であるね。くっくっく。
[列車の蒸気が噴き出した後、ホームに有名な役者の姿はすでになく、貨物列車に乗り込む作業員の姿があるだけだった**]
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