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−回想:昨晩・帰り道−
[てくてくと家への道を白い息を吐きながら歩いていればメールの着信を知らせるメロディが携帯から流れ始める。]
ん…?誰だろ?
[携帯をぽちぽちと操作してメールを見れば先程美味しいケーキを慰謝料がわりに奢ってくれたジュンタから。
メールの内容ににこーっと笑顔を浮かべながら返信を打ち始める。]
10/31 SUN
宛先 美夏ちゃん
件名 happy!ハロウィン(カボチャ)
内容
うぃーっす!約束通り勝ったぜ?
お菓子が欲しければ、昨日の公園に来なさい(笑)
合言葉はトリックオアトリートだ(笑)
10/30 SAT
宛先 ジュンタ
件名 ごちそうさま!
内容
メールありがとありがと!
私も楽しかったよ♪
誘ってくれるの楽しみにしてるね!
卒業できなかったら困るから学校はちゃんと来た方がいいよ!(笑)
今日はほんとにごちそうさま。ケーキ美味しかったー♪
おやすみ!
[そうメールを編集すれば送信ボタンを押す。]
ふーん。ジュンタってこういう字だったんだ。
あー…。そいえば、先輩なのに普通に話してた…。
ジュンタ気にしてる感じもなかったし、まっいっか。
[ぽつりと独り言を漏らし、手に持った鞄をふりふりと振りながら家への道を急いだ。]
−回想:終−
あ
[ふいに携帯を取り出し、かちこちと操作]
ごめん、この後、ちょっと用事あるんだ
[ごめん、と苦笑い]
二人でゆーっくり、愉しんでおいでよ
[えへぇー、といやらしく笑えば]
じゃ、アタシはこれで!
[後ろ歩きに数歩、手を振りながら歩き]
ばいばーい!
[挨拶と共にくるりと振り返れば、走りだした]
-回想・了-
―公園―
[俺は、昨日のベンチで空を見上げていた。秋の空なのか、冬の空なのか。よくわからないけれど、空は高く澄んでいた。]
久しぶりに……いい空。
−自宅−
[暖かいベッドの中から出たくなくてもぞもぞしていれば、机に置いた携帯から着信を知らせる音。]
んー…。メール…。
[大きく伸びをして布団から名残おしそうに出る。]
今日も寒そ…。
学校も休みだし、何しようかなー。
[外を歩く人の恰好を見て寒そうであるというのは分かり、出かけるなら暖かい恰好しなくちゃと携帯を手に取りメールを確認。]
あ…。ジュンタだ。
へぇー。勝ったんだー。
あーそっか。今日ハロウィンだ。
お菓子が欲しいならって!
[メールの内容にくすくすと笑いながらぽちぽちと返信。]
10/31 SUN
宛先 ジュンタ
件名 おはよー。
内容
すっごい勝ったんだー?
実は負けてるのに勝ったっていってるわけじゃないよね?(笑)
お菓子をもらいに公園いくー。
これから用意してそっち行くね!
10/31 SUN
宛先 美夏ちゃん
件名 Re:おはよ。
内容
あー、信用してないなぁ?
俺、なかなか強いんだから!
うん、待ってるからー☆
[美夏ちゃんからのメールに返信をした。何故か顔がほころんでいて、いかんいかんと首を振った。]
しっかりしろ、俺!
違うぞ、そんなんじゃねぇぞ!
[誰もいない空に言い訳をしながら、彼女を待った。]
[返信を打ち終わり、身支度を整えれば、クローゼットを開き何を着ていこうかとしばし悩む。
着信を知らせる携帯を手に取りメールの内容を確認すれば]
あんまり待たせちゃ悪いよね。急がないと。
どれにしよーかなー。
[そう言いながらもマイペースにクローゼットの中身を覗きこむ。鼻歌を歌いながらどれにしようか悩みながら。]
これにしよっと。
[チェック柄のワンピースを取り出し身につけキャスケットをかぶり、ブーツを履いて外へと。]
−自宅→中央公園−
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