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おめでたい話とか、おめでたい話とか…。
有ったらちゃんとモミジに話すわよ。真っ先に。
[夏なんだか冬なんだかはっきりしない秋生まれの男との仲を誤解され、少し呆れたようにため息を吐き出し、モミジに手招きされるも、逆にモミジを自由帳へ手招きし、それぞれ見える絵面の話に耳を傾けていたのは昨日の話。]
[あのあとなんとも思わず帰宅したポルテの自宅の郵便受けには、確かに何も入っていなかったが。]
……なんじゃこりゃ?
なになに…?
【冬木夏彦 否 人攫い…かも】?
……新たな都市伝説? ってったて、この村かなり田舎だしなぁ…。
[少女がひとり姿を消したとポルテの耳に入るのは、まだもう少し*先のこと*]
[投函された手紙を携えて、向かった先はやはり喫茶店。]
ちわー…って何かあったの?
[カランコロン――]
[ドアに鳴るベルの音が物悲しく響く店内に入り、辺りの人を見渡す。
どうやら夏で冬な秋生まれだったかの青年は居ないらしい。]
狐? 菊ばぁちゃん何か言ってたん?
[知らずに耳に入る単語を反芻して]
[小夜やモミジからアンが消えたという噂話を聞き]
物騒、だねぇ。女子高生が姿を消したって。
[肩をすくめてマスターにアイスコーヒーを注文する。
モミジにつられて自由帳を覗くと、一つ名前が赤く塗りつぶされていた。]
何かイヤだね。気味悪いわぁ、この自由帳…。
――てか気味悪い繋がりでさぁ、今朝こんなのがうちの郵便受けに入っていたんだけど。
アンって子が消えたことと何か関係あると思う?
[鞄からごそごそと、件の手紙を取り出して、ひらひらと翳して見せた。]
イラスト?
[ナオの話に耳を傾け]
そういえば昨日、何の絵に見えるって話していたあれか。
何か関係有るのかなぁ?
[ぶつぶつと呟きながら、小夜の視線に気付き]
いや、その冬木って作家志望は、一応人攫いじゃないらしいよ?
[小夜の言葉に少しだけ付けたして]
うちの家ってさぁ昔から変な力があってさぁ。八卦とかっていうの? そういう予期したり予兆を知らせてくれたりする類のものが多くてねぇ。
なぁんか知らない間に投函されているのよ。高校の時なんか毎日恐怖新聞状態だったわ。
[手紙を覗き込む人たちを横目に、アイスコーヒーを啜り]
[モミジに問い詰められても困ったように頭を掻き]
解るように説明しろって言われてもうまく出来ないけど…、でも少なくても冬木って奴はアンって子が行方不明になった件には関わっていないようだって話みたい。
ほら、こういうのって第六感とかそういう類の話になるわけじゃない?
だから信じろって言う方が変だし、菊ばぁちゃんの言ってた狐と、行方不明とこの手紙が何の関連性があるかは解んないけどさ。
少なくてもあの男は潔白みたいだよ。
愉快犯…がわざわざうちのポストに投げ文…?
だったらもう少しマシな投げ文しそうだし、もっともらしいところに投げ込まないかな? 人が集まる喫茶店とか…。
[手紙の件については、ポルテもはっきり説明できないので、つい尻すぼみしてしまう。]
いや、うちの郵便ポストに入ってたんだ。
だからガラス代は大丈夫。
今の恐怖新聞はそこまで無礼じゃないらしい。
[「妖怪ポストみたいだよねぇ」
タカハルの言葉に冗談のような本気で返して]
んー、そこなんだよね。
人攫いじゃない人がたくさん増えると…
必然的に人攫いの隠れる枠が狭まるから。
あとはみんなで探してくれ! (スチャっ)
(擬音付き)なのかしら?
[小夜の疑問にもなんとなくな曖昧な言葉で答え]
ん〜…少なくてもわたしが攫われていなければ、毎日一通ずつ投函されるのかも。
誰が投函してくるのかは解んないけど…。
[ナオの疑問にも答え。
自分の家は神社でもなんでもないので、奉っている神様の名も存在も、この手紙を投函する者に結び付けられないのが歯がゆい。
もし居たら随分と信憑性が上がるのだろうが。]
[後ずさるモミジに複雑そうな表情を浮かべ]
わたしが嘘吐いている様に見えて怖い?
[首をかしげながら尋ねる。]
いや、怖くて当たり前だよね…。
変な手紙着た〜って持ってきたはいいが、信憑性も何も無いただの投函された手紙なら、どうにでも結果を偽ることも出来るしね。
でも昔からうちはこういう家だったし、困っていたら何か力になれるかなって思っただけだけど…。
怖がらせてしまったらごめん、モミジ。
[同意を重ねるタカハルには言えない。
高校時、毎夜のように悩まされたあの低く響く「しんぶ〜ん」の声と、無礼にもガッチャンガッチャン窓ガラスを破りながら、届けられた恐怖新聞の存在など。]
何人居たっけ? 村人…
[小夜の問いかけに首をかしげ]
ん〜、でも菊ばぁちゃんが狐とか言っているんだったら…まったくの外部の人間が攫って言ったっていうのもなんか曖昧な感じもするし…
第一普通の誘拐だったら身代金が無いって言うのも変だし、その自由帳に名前が書いてあって、消されているって言うのも謎。
だったら――
…身近なものの犯行?
[アイスコーヒーをちびちび啜りながら首をかしげて]
まぁ、確かに一通だけじゃなく、どばーって投函されたらそれはそれで早期解決だけどねぇ。
でもこの手紙ってどうやら人間が投函しているわけでもないようなんだ。
じゃぁ何かって言われてもわたしもさっぱりだからわかんないんだけど…。
[でもなんとなく感覚で異次元辺りから飛ばされてきているような感じは手に取るたびに解る訳で]
…宇宙からの交信? それとも未来からの手紙…?
[だんだんと問題がかけ離れていくのを感じた。]
[頭を下げるモミジに慌てて手を振って]
誤解させてごめん…。
ん〜、確かにアンって子だけの人攫いだったら普通に外部の人間って思うけども…。
たださぁ、何でこんな地元でも限られた人しか立ち寄らない喫茶店の自由帳に名前が記載されていて、挙句赤いインクで消されていたわけじゃない?
外部の誘拐犯がそこまで手を込んだことをやるかなって事が一つ引っかかったのと。
あと村の人でも常連でもない人間が、わざわざこんな手の込んだことをするのかなぁって思ったのもあるかなぁ?
って何でわたし警察でもないのに推理してんだろ? 常連っていっても大概高校生なのに、人攫いって出来るんかって話よね…。
[突っ走りすぎた自分の妄想をかき消すように、ポルテは一気にコーヒーを飲み干した。]
そうか。一晩郵便受けに張り込み…ってそんなのやりたくない。
[小夜の言葉に想像するも一瞬でかき消し。]
てかあの自由帳に描かれていた絵って何だろうね? しかも菊ばぁちゃんの狐ってのも気になるし…。それとわたし的には手紙の投函…。
これって本当にただの人攫いなの、かなぁ?
[と、現実を確認するかのように、リウが手にする特大オムライスを眺めながら独り言のような*呟き*]
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