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[夢を見た。いつもの夢だった。皆腰まで花びらに埋まってた。
一生懸命、義兄を背負い上げ、獏になった俺は前に進む]
[目指す所は親父の所]
[ずり落ちそうな義兄の体を支え、ゆっくり進むが仇となる。
ちょうど親父にたどり着き、親父の背広を咥えれば]
[ガチン]
[俺の歯が鳴る。口に残るは布の切れ端。
目の前で、親父の体が沈んでく。掘っても掘っても届かない。
隣で、親父の仕事仲間が皆、沈んでく]
[声にならない慟哭が、夢のしじまに響き渡った]
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にゃー。
本当は、テンマの描写に任せたいんだけどな。
赤で忙しいかしら。
だとすると、俺が動かないと皆困るよね。
いこかな。
ていうか、親父がいないのが超寂しい。
死ぬほど寂しい。
どうしよう。親父ー。ごめんよ、不肖の息子でゴメンよ。
/*
ていうかね。親父は、風で死んだの?
ニキやテンマが殺したの?
にゃー…………
ドウゼンの反応を見る限り、風?
どっちー??
[不意に意識が引き上げられて、目を開けた]
…………っ
おや、じ………?
[まず真っ先に感じるのは、真っ赤な血潮。鉄の匂い]
な、に、やってんだよ。何だよ、何だよ、これ。
ふざけ、んな。ふざけんなよ、親父。
ばか、ばか、ばか、何やってんだ。待ってろ、今助ける。
[オッサンは、見ないでも無事だとなぜか分かった。
掠れた声で、汚れるのも厭わず親父の側に駆け寄った]
[近くにいた筈の、フユキとペケレの姿は目に入らない]
[沢山の血が流れる傷を、無我夢中で手で押さえる。
まだ、いける。だって、まだ、まだ暖かい]
起きろよ、親父。そういう悪い冗談やめろよ。流石に洒落にならねぇよ。だから、起きろ。起きろってばクソ親父。どうしてアンタがこんなになるんだよ。
バケモノ倒すって言ってたろ。
[無言でジャケット、インナー脱ぎ捨てて、アンダーシャツを口で裂く。足りない、足りない、まだ足りない。どんなに止血をしようとも、全然血が止まらない]
/*
ごめんね、オッサン。待てばよかったね。
先走ったね。ありがとう。
そして、何てマゾいんだ。マゾすぎポジションに笑う。
え、俺は、これ、今日オッサン殺さなきゃ駄目だよね。
でもね、手を下す瞬間は見てないんだよ。
せんせ、輸血の用意ある?
確か、俺と親父は同じ血液型だから。まだ、間に合うから。
[顔を上げず、近くにいる筈のドウゼンに声をかけた]
……ううん、やっぱ、いい。間に合わない。
自分で、やる。
[親父の手に握られた尖ったペンを手にとって、
思い切り自分の腕を傷つける。
誰かに止められるまで、腕を伝う血を親父の口元に必死で注ごうとしていた**]
/*
少し、スプラッター自重しよう。
ここら辺に関しては基準が甘くなっている気がするね。
まー、止めてもらわなかったら、好きに遊ぶんだぜ。
……半裸で。
ええ、半裸で。真冬に。
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