編集者 グリタは、ンガちゃんに黒いヌンチャクを手渡した。おはようございます。[栞]
ああ、食った相手になりすますか憑き物かでも、確かに話は変ってきますわな。
アレな雑誌編集で貯えた知識を元に霊能者とか考えていて弾かれたんで、ネタ出し忘れていたとかそんな。
編集者 グリタは、というわけでこんばんは。[栞]
そう言えば。
ツキハナの人は、レトロ横町以来ですね。
ンガムラの人とユウキ先生の人とは、ここでお会いできるとは思っていなかったので、嬉しい再会でした(ユウキ先生の人とは、瓜科の試験参型村でご一緒しました)。
編集者 グリタは、バクに手をぶんぶんノシノシ[栞]
──そう言えば、あの時バク君は……。
[帝都に帰るための汽車を待ちながら思い返すのは、自警団にもう一人の人狼だったらしい少女が連れて行かれる前に、少年が言いかけた言葉。]
あの子は、人狼ではなかったのだろうけれど、「何か」が出来る子だったのかもしれないな。
[詳細な事情はわからぬが、自分の何かに不安を抱いたのかもしれぬ、そんな気がした。]
さて、帰るはいいが……。
[自分が作る雑誌そこのけな事件を見てしまって、職場に戻ってから元通りの仕事ができるのだろうか、そんな不安が一瞬よぎる。
この土地に来た原因であった症状は、元々心の疲れが身体に出る類のものだったのだが、皮肉な事に、事件以降影を潜めている。逆療法という奴だったのだろう]
──あ、そうか。バク君に。
[勤め先を教えていたのを思い出す。]
あの子がもしも訪ねて来てくれた時にいないのは──拙いな。
[今回の一件は、自警団から口止めを厳命されてしまっているため、当面仕事に活かすつもりはない。]
だがまあ、江戸川端先生あたりは、聞きつけているかもしれないな。私が関わっているとは知らずに、調べろとか言い出すかもしれ──おっ、と。
[雑誌に寄稿している、変わり者の作家の事を思い返していると、汽笛が聞こえた。]
[乗り込んだ汽車の窓から見える森。]
──あそこだったのだなぁ。
[走り出す汽車。
青空の下、木々の豊かな緑は遠目には黒く映る。
そこから来た何物かの事を思いながら、遠ざかる森と村を目で追い続けた**。]
編集者 グリタは、ママさん狼様方にエールを送る。[栞]
時間も押してきた。寝落ちないうちに挨拶を。
皆様お疲れ様でした。
EugeneというIDであちらこちらの国をうろうろしとります。
今回初めましてだった方もご無沙汰だった方も、この村でご一緒出来て楽しゅうございました。ありがとうございます。
またのご縁がありますように。