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[同じ事を思い出したからか、他に理由があるのか。
さっきと同じく発生した力の塊が飛んだ先は、いとこ。
ぶつかるより先に違う異変が発生して、その姿が消える事になる事は、まだ知らない。**]
帽子屋さん、大変大変。
マシロさんがアンさんみたいに消えちゃった!
[二人が消えた、その違いなんてわからない。
気持ちは走っているけれど、雪道は慣れていないので牛歩だ。
ここがどこに繋がる道なのかも*わからない*]
……へ?
[聞こえてきた声に、上がるのはとぼけた声]
真白が?
でも……。
[アンの時と同じように、力が飛んだ感覚はあるけれど。
それは、届く前に掻き消えてしまっていた]
……あー……つまり、兎が言ってた、『空間の狭間に落ちちゃった』ってヤツか……。
まあ、兎の邪魔になってるっちゃ、なってるけど……。
[なんか複雑な気がするのは何故だろう。
よくわからないから、ふる、と首を横に振った]
……空間の狭間ってのが、同じ場所なら大丈夫だろっけど。
ったく、面倒な事になってんなあ……。
[続いて落ちるのは、ぼやくような呟き]
……まー、久しく顔合わせてねぇ、って言ってもいとこだし。
全然心配してねー、ってのはないけどさー。
[平坦な問いに、ぼやく調子のまま返す。
家を出る前だったら、もうちょっと違う反応があった……というのは、誰も知らない余談]
……?
[いいなあ、という言葉に瞬き一つ]
いた方が、いいもん……なのかなぁ。
心配する側って、きっついばっかでたまったもんじゃないんだけどなぁ。
[いとこたちの中では年長で、する側の方が長かったから。
心配と言うものに関しては、視点がだいぶ、ズレていた]
そっか、そういう考え方もあるね。
[きついという言葉に目から鱗を落とした]
私は、なんかもう、ここにずっと居てもいいんじゃないかという気がしてきたよ。
俺、いっつも心配する側だったからさー。
真白も、他のいとこどもも無茶ばっかしやがってさー。
[『今』はされる側にいたりするのだが、そこらの自覚はない。
つい愚痴っぽく呟いた後、気を取り直して]
……あー。
それも、悪くないかもなあ。
[ぽそ、と呟いた言葉は本心か、それとも、侵蝕してきた何かの影響か。
無自覚状態、判別不能]
んでも、帰んなくていーわけ?
[とはいえ。
自分はそれでいいけれど、他はどうなんだろう、と。
疑問に感じたのは、多分、素のココロ]
[「いとこ」と聞いて、幼い頃に思い巡らせるが、相変わらず誰が誰だったかすら思い出せない。
宝くじ売り場のことを考えて、あっけらかんと笑った]
書き入れ時だけど、ひとり減ったくらいならどうにかなるよ。
世の中って結構、丈夫に出来てるもんだから。
[疑問に返って来たのは、あっけらかん、とした声だった]
……そーゆーもん?
[ひとり減ったくらいなら、という言葉にちょっと首傾げて]
まー、ひとり道踏み外したくらいじゃ揺るがないもんだけどさ、世の中って。
偉い役職の人ががいなくなったらそれなりに困るだろうけどね。
私、単なる一販売員だから。
だからまぁ、素行なんぞは気にしないで兎さんとっ捕まえるつもりで歩いているんだけど、保護色って言葉の意味を考えたりしてしまうわ。
[それほど歩いたわけでもないのに、疲れてきた。
親兄弟のことは気にならないわけでもないけれど、思い残したことがあるかというと恐らく、ない]
[偉い人の事とか、妙に納得できて。
向こうからは見えないのに、うんうん、と頷いていた]
……保護色。
そういやアレ、白かったもんな。
[軽く返しているけど、状況が辛いのはお互い様。
それでも……と。
妙な意地は、実家の両親に向けるものにも似た頑ななもの]
……へ?
[向けられた疑問に、惚けた声が上がる。
しばし、言葉を探すように、間があいて]
…………してねー、と、思うけど。
[いない、とは言わない。
ただ、されているとは思えなかった]
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