[交わされる会話を聞く。
此処にいるのが恐らく自分たちだけで、以前は十数人集められた>>1話も耳にした。]
……その時は、
[言いかけて沈黙。先の話をつなげれば、誰も戻ってこなかった、と言ってなかったか。
集められた十数人は、誰一人として帰ってこなかったのだろう。]
[エリッキから話を聞いた庭も見てきた。
ぼんやりと空を見上げ、考える事、暫し。
その後も牢屋を歩いた。
やがて騒ぎに気付き、そちらへ向かう。
聴こえたのは>>10の声。]
……魔女の所為?
明日の朝までに魔女を見つけろ、って……。
魔女なんて…いる訳ねぇだろう……。
[立ち去る裁判官たちを呼び止める訳でもなく、幾分力の抜けた声で、そう言った。]
[魔女を突き出す、の言葉に、そこにいる人々をゆるりと見回しただろう。
死んだ女の言葉も思い出す。]
…………。
[少しの間、動けなかった。]**
…誰も突き出さなかった場合は、どうなるんだかね。
此処にいる全員が、同罪扱いになるのか。
[争わせる>>18の言葉に反応し、呟く。]
突き出す行為そのものが、か。
[ユノラフ>>20に視線を送り。]
かと言って、突き出さなきゃ助かる保証も無い。
それこそ、全員同罪の可能性もある、か。
[クレスト>>21とエリック>>22の顔を見つつ、言う。]
…出口ない迷路に入ったような気分だぞ、これ。
…伸した後は、どうする?
村を捨てるのか、エリッキ?
[最悪の想像が浮かんだ。自分がもしも此処を逃げられたとしても、残された母が――]
家族や、友人に迷惑かかる可能性も、あるんじゃねえのか?
俺たちの中に魔女がいないと分かっても、それで終わるとは限らない、のか。
[エリッキ>>31を見る。
嫌な想像だ。
もしも処刑されるなら、その寸前に誰か適当な人物の名前でも叫んだらどうなるのか。
きっと、その誰かも、魔女として扱われるのだろう。
負の連鎖、だ。]
外傷が無いと言っても、全身ひっくり返して確認した訳じゃないだろう?
前に、酒場で転んで頭を打って死んだヤツがいた。ぱっと見綺麗なもんだったぞ。
それに、クレストの言う、病気や毒物の可能性もある。
嫌な想像するなら、俺たちを魔女として殺す為にあの女を犠牲にした可能性すら、考えられる。
…狂った人間なら、それぐらい、しそうじゃねぇか。
[瞳巡らせ、探る。
魔女はいないと表では言いながら、その可能性が本当に無いのか、密かに覗き込むように。]
………。
[エリッキ相手では何も見えなかった。何の気配も感じなかった。
なら、次は――誰を?
ゆるり探る目線は、視線を定めた。]
抗うか――突き出すか。
あぁ、あとひとつ、自分が魔女だって告白するのも、ありか。
……どれもあまりよい選択肢に見えねぇな。
[煙草に火を付けつつ、見回す。外はそろそろ暗くなっているだろうか。]
どうするんだ?
……。
[突き出す相手を問われ>>42、答えられなかった。]
魔女が一人いれば、他の奴らは解放して貰えるかもな。
[助けてあげますよ。そう言う黒衣の女の声を思い出した。]
そう、生贄だ、クレスト。
[クレスト>>48に頷き、見回す。]
誰も自分が魔女だと言い出すヤツはいないんだな。
なら俺は、時間が来たなら此処にいる誰かを魔女として告発する。
そいつが裁判官の満足いく魔女だって祈るさ。
…俺は、死にたくないんでね。
あと、裁判官を伸す?
処刑を行うようなプロ相手にどうにかなると思ってんなら、甘いと言おうか。
[誰を示すのかを考える。
魔女。
魔女を――]
……………。
[【本物の魔女でなくてもいいのだ。】
らしくあれば。
裁判官の満足いく魔女であれば、それで。]