小料理屋・裏口
[学校に向かって全力疾走していると、突然扉から出てきた白い服を着た男とぶつかりかけた]
危ないわね!ちょっと気をつけて下さい…って!
な、何もってるの!
[白い服の男性は右手に包丁を持ったまま、此方には視線もくれず、そのまま突っ立っていた]
まさか、強盗犯!
私何も見てないから、誰にも言わないから!
だから許して、まだ死にたくない!
[震えながら一歩、また一歩と男からゆっくり遠ざかる。そして距離が大分離れたのを確認して、一目散に*逃げ出した*]
体育館裏
[急いで走ったおかげで、なんとか部活には間に合った...。部活が終わり弓道場の掃除もすべて片付け下校しようとしたとき、体育館裏から煙が見えた]
あ、もしかして、火事かも!
[慌てて様子をうかがいに行くと、
メラメラ燃えていた女生徒が居た]
あ、あれは噂の「おハジキのお龍」では!
スカートがざっくり切れているみたい。
私の裁縫セットを貸そうかどうしよう。
でも、なんだか怖いしなあ…。
[とか呟いているうちにリウは体育館裏からふらふら歩き出していった]
[途中でリウの姿を見失ってしまった。
安堵ともがっかりともつかない溜め息が出た。
そしてそのまま家に帰る]
小料理屋
ただいまー、お兄ちゃん。
家の前に警察官がいたけど、泥棒でも入ったの?
あのね、聞いて聞いてー
さっき包丁を持った人がこの辺りをうろついていたのを、私目撃しちゃって!
そしたらその男追いかけてきて、すっごく危なかったんだよ!きっとその人が強盗だと思うの。
お兄ちゃん、どうしよう。怖いよー
[ヌイに*泣きついた*]
[ヌイに宥められ、少し落ち着いた]
うん。わかった。
もし拳銃持った人が居たら一目散に隠れるね。
あの、お兄ちゃん。邪魔はしないから、
今日はお店の方に私いてもいいかな?
流石に一人で部屋に居るの怖くて…
[縋るような目でヌイを視た]