15 狂い咲きの村
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[わたしは頭から布団を被って再びうつらうつだとしていたようで。ひやりと部屋に入り込む外気で再び目が醒めた。]
…ぅん?ロッカ…さん?
[布団から這い出た視線だけで窓際を見る。辺りは結露と吹雪で真っ白だった。代わり映えの無い景色。そう思ったのは一瞬。]
「はなびら…?」
[ロッカさんの声が聞こえてわたしは首を捻る。そんな何処にこの吹雪の中はなびらが…。
と、思った次の瞬間。わたしの予想はロッカさんの言葉によってあっさりと裏切られる。]
(16) 2007/11/19(月) 13:51:07
「エビコさん…起きて!
桜が…」
[聞こえて来た声は、とても嘘を吐く様には思えなくて。わたしはその声に慌てて飛び起きる。布団の上にかけておいたカーディガンを羽織り窓の近くへ駆け寄る。]
え…そんな…、そんなことって…ある…の?
[濡れた窓越しに見える風景。それは季節を考えれば全く有り得ないもので。
わたしは暫くその光景から目が離せなくて。ただその場に*立ち尽くすだけだった*]
(17) 2007/11/19(月) 13:55:53
[どれ位見とれていたんだろう。さくらに。
急に寒さを覚えて、わたしは着込んだカーディガンとパジャマ姿で居間へ向かう。]
[怖かった。ただ純粋に怖かった。
思い出される村の伝承。風が吹くと同時に人の命を奪う。人狼の話。全てはイコールで繋がらないと思ったけど…でもわたしは――]
やだ…怖いよ…っ!何で?何でこんな吹雪の中に…さくらが?
(29) 2007/11/19(月) 20:31:47
[部屋を一人出かけだし、わたしは居間の囲炉裏に当たりながら一冊の本を貪るように読み続けていた。
その本は【――村の記録 伝統と伝承】]
何か…さくらが狂い咲いた手掛かりが…無いの?
[ページを捲る手がもどかしい。それは震えている所為。寒さではなく、熱の所為でもなく――]
(73) 2007/11/19(月) 22:01:03
学生 ナオは、ふと入り口付近の騒がしさに視線を上げた。
2007/11/19(月) 22:02:34
[騒がしさに出て行くヨシアキくんに、わたしも遅れながら後を付いていく。
と、そこで見かけたもの。それは薬屋さんに担がれるように運ばれる白い肢体。
そして聞こえて来たフユキさんの声に、わたしは思わずヨシアキくんの制服の裾を握ったかも知れない。]
――うそ…でしょ…。
[その一言を唇は紡いで]
(84) 2007/11/19(月) 22:13:38
[無防備に外に出た身体。吹雪によって冷えていく。
それは外気だけではなく、人の死を見たから。
人の死は身体を冷やす。まるで魂を奪い取るかのように――]
[ふと手に温かな感触を感じた。
思わず隣に居たヨシアキくんを見上げる。]
あたたかい…
[わたしはその温かさに安堵して、長い溜息を吐く。そしてその手をきゅっと握り締めた。]
(88) 2007/11/19(月) 22:21:08
[ヨシアキクンの手を握り締めながら、わたしは周りの人の話に耳を傾ける。
そして聞こえた薬屋さんの声に首を傾げる]
ひとつめの…たましい…って?
[しかしわたしの問いに答えられる人は果して居ただろうか?]
(89) 2007/11/19(月) 22:25:43
>>91 ヌイ
「こういうとき、この国の人は何と言うのでしょうか」
[ヌイの言葉に、わたしは悲しいかな即答できなかった。
跪いて十字を切る姿に、カトリック教徒の人なのかとふと思う。]
ごめんなさい…なんていって良いか…判らないの。
[冷たい人間だと思いながら、わたしはふと視線を伏せる。言葉が出なかった。悲しみより驚きの方がまだ強くて。会ったことのなかった彼女だけど、まだ死というものが実感できなくて。]
(93) 2007/11/19(月) 22:34:06
>>97 ヌイ
どうして謝るのか…わたしにも解らない。
でも…謝らなきゃならないような気がしたの。
[眉尻を下げるヌイさんに、わたしも困ったように眉尻を下げて苦笑いをする。]
わたしも…こんな事初めて――
[同意するように呟いて。視線を伏せる。]
(107) 2007/11/19(月) 23:03:34
[そして用があるというヨシアキくんを見送り。
わたしは頭が痛いというホズミさんに視線を送る。
そこにフユキさんの声が聞こえて――]
鎮痛剤なら…わたしの鞄の中に入っていたかも…
[飲むかどうかは別として。わたしはそう告げて荷物のある部屋へと向かった。]
(108) 2007/11/19(月) 23:03:40
学生 ナオは、学生 ヨシアキとヌイが居間を立ち去る姿に首を傾げつつ部屋へ。
2007/11/19(月) 23:06:35
学生 ナオは、作家 フユキうん、いつも持ち歩いているから…。ちょっとまってて。
2007/11/19(月) 23:14:17
[わたしは寝床へ行き、鞄の中から鎮痛剤を見つける。
いつも持ち歩いている市販の薬。それを手に持ち――]
お待たせしました。これ、薬です。良かったらどうぞ?
[居間に戻りホズミさんに手渡した。]
(113) 2007/11/19(月) 23:16:17
>>114 ホズミ
うん、大丈夫…ありがとう。
ホズミさんも無理しないでね?
[心配をかけないようにわたしは微笑むけど。実の所あまり調子は良くない。それはやっぱり死体を見た所為からなのだろうか?]
>>117 フユキ
[病気と言われるとわたしは少し困ったような顔を向け]
風邪を…引いちゃったみたいなんです。でももう大丈夫…
[部屋をぐるぐる回る人攫いさんを見ては、不安そうに唇を噛んだ。]
(122) 2007/11/19(月) 23:34:08
[お風呂に入る為に立ち去ったホズミさんを見送り。
人攫いさんに声を掛けられると、ふと視線を上げ、不安に思っていることを聞いてみることにした。]
あのっ――アンさん…は、誰かに…殺されたんですか?
(124) 2007/11/19(月) 23:40:11
>>125 ノギ
やっぱり――
[可能性があると聞くと、わたしの胸は重く沈む。
続いて受けた説明を注意深く聞きながら、わたしは人攫いさんのジェスチャーに続いて自分の腕を見る。
腕に刻まれた文字。愉快犯――そして死に関与した人間…]
(130) 2007/11/19(月) 23:53:36
じゃぁ…犯人はこの中に居るってことでしょうか?
[入り口付近のコルクボードに張られていたメモに目を向けながら、わたしは人攫いさんに訊ねた。
そこには外部と遮断されている事実が記載されている。犯人だってきっと人…。逃げれるわけがない。こんな吹雪に――]
(131) 2007/11/19(月) 23:54:02
>>126 フユキ
[労う言葉を掛けられる。わたしはその言葉に素直に頷き]
ありがとうございます。フユキさんも風邪を引かないように…
[ぎこちない笑みを向けるが、その直後奥の方からガタリと音がして]
な…に?
[不安気に音のする方をわたしは見つめた。]
(133) 2007/11/19(月) 23:57:05
>>134 フユキ
そうですよね。単独犯とも複数犯とも取れてしまう。
アリバイは…難しいですよね、多分――
[そうなると自分にも疑いが掛かるのかと溜息を吐いた。]
あ、風邪を引かないんですか?それは羨ましい。
[心配して掛けた言葉に返された返事はちょっと羨ましくて。わたしは小さく笑みを零した。]
(138) 2007/11/20(火) 00:09:10
>>135 ノギ
え…?それじゃぁ…人攫いさんは犯人は人ではない、そう仰りたいんですか?
それではまるでこの村の伝承そのものではないかと思う。
そんな…まさか現代に御伽話のような――
[有り得ないともはっきり否定できなくて。わたしは口を噤む。]
(141) 2007/11/20(火) 00:12:07
学生 ナオは、居間に入ってくるヌイとホズミ、そしてヨシアキに気付き
2007/11/20(火) 00:17:53
どうしたんですか?ヨシアキくん…
[濡れタオルを当てているヌイさんに訊ねたかも知れず。
首を傾げているホズミさんには、簡単に会話の内容を伝えた。]
>>145 ノギ
信じている…んですか?
[今ひとつ人攫いさんの話は納得できないけど、でも彼が嘘を言っているようには思えず、わたしは素直に頷いた。]
解りました…きを…つけます。
(148) 2007/11/20(火) 00:21:46
[わたしはヌイさんからヨシアキくんに本が直撃したという理由を聞いて]
それはお気の毒に…。でも何故本が…?建て付け悪かったんでしょうか?
[ふと疑問に思ったことを聞き――]
(151) 2007/11/20(火) 00:23:54
学生 ナオは、移民 ヌイから返事が返ってきたならとりあえずは納得をして
2007/11/20(火) 00:24:48
学生 ナオは、ふらつく身体で寝床へと*帰っていくのだろう*
2007/11/20(火) 00:25:25
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