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[ミナツの側に佇みつつ。獏の方に視線を向けて]
――獏。
ミナツを守って。
ミナツがもう一度、世界の絵を描くことができるように―――君が聞こえるっていう「世界の歌」も聞いてみたいよ。だから。
[静かに祈る。]
[聞こえるテンマの声は他の者達とは違う不思議な響き方で。まるで、時が交差したような感覚。未だに慣れない響きに]
……不思議な感覚だな。
[響いた声>>+13>>+14に]
……俺が持っていると自覚できるのは、この心だけだからな。
殺されずとも人は死ぬ。多分、それは自然なことだ……空を遮る透明なものの向こうでは、きっと。
…だから、お前は再び結びつきを取り戻したとしても還ることができないような、そんな気がするんだけれどね。
[浮かんでくる言葉をそのまま口から紡ぐ。自ら口にする言葉の意味をはっきりと感じるにはまだ、記憶がぼやけすぎていて。心に全てを任せて。]
[ふと、こちら側へ来たばかりで意識がぼんやりとしていた時のことを思い返す。気になった事は…]
…そういえば。皆が揃って「手向ける」と突然言い出したのは…?
プレーチェが最初…だったかな。
[記憶の糸を辿る。目覚めた後の記憶は、目覚める前のぼやけた記憶と違って繋がるのは遅くなくて。プレーチェの言葉の後のペケレの言葉>>33を捕まえて。そして連想を]
…カナメが、言った…?みんなに?
カナメ。俺は何も聞いてないんだが。あの様子。みんなに必要な事?必要な事はおせっかいに話すお前が俺に話さない。
…という事は。俺には必要がないことか?何が?
何を言った、カナメ。
[少しずつ遠ざかるも、聞こえる事に変わりはない声へと問う]
[やっと話したカナメの声に]
…この上ないほど穏やかではないな。
ふぅん。…それで。『誰に』『何に』、『なんのために』手向けるの?
とても妙な話だね…。
俺が手向けられたとするならば。
手向けた『先』が存在するということ。
お前が答えない類の話だろうから答えが返る事は期待しないけれども。…でも。
やっぱり「この世界」はどこかが変だ。
……そんな妙な「死」であるならば。
仮に、あの透明なガラスを突き破って、適応できずに還る……そのほうが、ずっとずっとマシ。
…世界との結びつきを見つけることができるまで。
ぼやけた記憶から意味を見つけることができるまで。
俺はやっぱり、眠れない。
俺は……望んで彷徨う。還るその時までは。
[その言葉は―――決意。]
["お前が選んだKnightは、本当にKnightか?"そんな問うような呟きを聞いて]
…「世界」に惹かれる。
ミナツの絵から感じた世界。
獏が感じる世界の歌。
世界との結びつきを望む俺。
どの位置からでも同じさ。
そう思ったから。一緒に世界を見たいと思って祈った。
俺がこっちに来たのが、最大の誤算だけど。
……"途中で止められる"のは、きっと俺だけ。
今は『獏』が守ると思って振る舞えば――それは一番安全なのだろう?
[獏を見つめて困ったように肩を竦める。]
あたたかい――か。お前はそう感じるのかい。
ミナツが「おいしそう」、とは物騒な話だな…。
[撒き直されたマフラーに手を触れて。消え行くテンマを見送りながら]
――青い花。
花の色は、他の色へと変化をするものかね。
それとも永久に、同じ色?
あの少女はどうしてここに来たのだろうな。
俺と同じ赤い花。
俺はきっと祈りが強すぎて…掴まってしまったのかね。
結ぶ事。代償は高い…きっと。
でも、ミナツの描いた絵であるなら――構わないさ。
ここからでは止める事はできないのが、残念だけど。
[ミナツが手向けた絵にそっ、と触れた。その手は絵をすり抜けそうになるが、『これに、触れる』と思えば。丁度触れる位置でその手は止まる。]
――あの桜色の――アン。アンはどうしてここに居て、赤い花を添えられたのかね。
[その口から紡がれてゆく言葉に。カナメは何も答えはしない。]
……カナメ。
これが、お前が鐘と共に告げた事の『意味』か。
俺がお前の声を遮り、自分で感じるものを拒まないことで得たものは己の『心のかたち』。
『存在の意味』。
断片的ではあるけれども。
いまだ繋がらないのは記憶。だから、全てが何の為であるのかはわからない。お前はきっと……教えないだろうな。都合のいい事意外はさ。お前は何を考え、何を知るのだろうな…。
いいさ。…探すから。
[カナメへそう告げると。]
…さて。俺はどうしたものかな。
探すと言っても、どこから。何から。どうやって探し始めるかね…。
[テンマが見せた『消える事』の仕方も知らぬ少年は、墓碑群を見守りながら何をするべきか、と思案*]
[しばらく思案していたが]
……考えてるばかりでは、見つかるものも見つからないな。
じゃあ、また…。
[溶けるように消えた桜色の少女に手を振り。
墓碑前から人がまばらになって行くのを見て。
消える術を知らぬ、知ろうとせぬ少年は歩き出す。
ビオトープの中を、建物に向かって。]
[空を見上げたまま。目を閉じて思案する。]
世界……手向け……手向ける先…
人が、もし生きていてはいけないが故の手向けであるなら…
…カナメが告げた、そして俺が見つけた己の存在意義に、反する…?
滅びる事で還るために手向けるのであれば。
"結ぶ者"など不要だ。
…カナメ。お前は俺にこう告げたね。
『―――幸運を祈るよ。
"結ぶ者"、レン。』、と。
…何かがある。きっと。だから―――探す。お前がなんと言おうとも。この空に本当にふれることができるよう、俺は…。
[その言葉はカナメへ。カナメからの返事を期待する訳ではないけれども。]
[目を開けて。視線を空からプレーチェ、ミナツ、ユウキのほうへ。
声をかけようとするが、届かぬ事を思い出し。
そっと、傍でその会話に耳を傾ける。]
でも、無理はしないほうがいいよ。プレーチェ。
両親が来たときに元気な姿を見せられるように、ね。
………っ?
[口から紡がれた言葉は。]
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