[1] [2] [3] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ
[やっぱり喉が渇いて仕方ない。
ふらつく足取りで、でもどうにか部屋を出ると]
ポルテさん。
すみません、お世話をかけてしまって。
……水を一杯もらえませんか。
[しっかりフォルカーを片手に抱え。
でも、肝心の持ち主の姿はもう店になかった]
あら。起きられました?これから、お越しに行こうと思ってたのですが。
はい、お水。
[今度はちゃんと確かめて。つまり自分で飲んで確認してから]
あら、それは、プーちゃんのお人形さん?
結構前から目は覚めていたんです。
それなのに居心地よくて、のんびりしてしまって。
[コップを受け取る。
今度こそ普通の水で、安心して一気飲み]
ええ、プレーチェさんの。
いつの間にか枕元にいたんです。
彼女はもう帰ったんですか?
[そういえばさっき車の音がしたような]
あら、そうなんですか?さっきちょっと覗いたら、3人ともぐっすり眠っていたような…。
[だとしても、特に変わることもないかと、途中でとめ]
プーちゃん、帰りましたわ。お迎えが来て、つい先程。
プレーチェさんって言うの?ご存じでしたの?彼女?
[どこで本名を聞いたのかが疑問だったり]
[スナックの店内に「[煙突の中]で[間違った方向に出発した]」のメロディが鳴り響いた。
それは明らかにフォルカーから音が漏れていた。確認すると羊の腹にチャックが付いている。
チャックを開けると携帯電話が仕込まれているのがわかるだろう。
鳴り続ける音楽、電話を取れば知らぬ成人男性の声で]
「身内が忘れてかえったようだ。明日にでも誰かに取りに行かせるから渡してくれ」
[それだけ告げて電話が切れた**]
[ポルテの言葉に、改めて先程までのあれこれが夢だったのではないかと思われた。
だが、考えて真実に辿りつけるものでもないだろう]
夢を見ていたのかもしれません、長い夢を。
[何故なら]
彼女の名前をこのフォルカーが教えてくれたんですよ。
多分、本当の名前だと思います。
……酔っ払いの言い分ですけどね。
[苦笑。
空のコップの冷たさが、温くなっていく]
[そうだ、エビコやネギヤも水を飲んだほうが良い。
だがその前にポルテに問いたい事があった]
あの、
[少し迷いを見せてから]
寝ているとき……僕の頬に何か、ついていましたか?
[首を傾げる。
頬に触れた何かを、不思議とはっきり覚えていた。
そして霞んだ後ろ姿も]
夢ですか。
そんなに長い間ではありませんでしたけどね。
[首を傾げ]
お人形さんが教えてくれたんですか?
[更に首を傾げ]
[頬に何かついていたかと問われると、少し戸惑い]
え、いえ…あ、はい。チョコの欠片が…。
[と、誤魔化した]
そういうこともあるんですね。
[何を言っているんだこの人は、と思われただろうか。
今更少し恥ずかしくなった。
でもあの出来事を否定したくはない]
フォルカーが特別なのかな。
[羊の鼻先を所在なさげに指でくすぐって]
ああ、そうだったんだ……。
[でも確か、チョコは一口で食べたはずなのだが。
不思議に感じたことは表情に表れたかもしれない]
でも、夢ではなかったということですね。
[それだけは分かった。
そして彼女に視線を合わせた瞬間、明るいメロディが静寂を破った]
プーちゃんは、フォルカーとずっとお話してましたものね。そういうこともあるかも知れませんね。
[あえてフユキの言葉を否定することはせず]
特別なのかも知れませんね。
[フユキとフォルカーの間であった出来事は知らないが、何かあったのかも知れないなとは思いつつ]
[きょろきょろとして。
それがやはりフォルカーからだと確信するに至ると]
あ、チャックがある。
[躊躇いがちに開ければ携帯電話が]
どうしましょう。
ええと、とりあえず僕が出ておきましょうか。
プレーチェさんかな。
[戸惑ったように確認をポルテに向け。
ピッと通話ボタンを押せば、見知らぬ男性の声]
もしもし、……え、はい、分かりました。
[挨拶する間もなく、切れた。
なかば呆然としたまま物言わぬ携帯を見下ろす]
家族の方……みたいですね。
明日、どなたかが取りに来るそうです。
[ということはこの店を知っているのだろう]
[携帯の着信音に振り向くと、フユキの手元から音がした。
フユキが戸惑いながらも、フォルカーから携帯を取り出して話をしているところを、黙って見ていた]
そうなんですか…。それ、プーちゃんの携帯代わり…というか、携帯カバーなんですね。
どなたかが取りに来られるなら、忘れ物ということですね?じゃあ、わたしが預かっておきますわ。
[と言って、一旦フォルカーを預かることにするだろう]
[フォルカーと携帯を手渡して]
もう、閉店の時間かな。
[この店には時計がない。
自分もここを訪れる時は時計をしないことにしている]
最後に一杯いただけますか。
ノンアルコールで。
[エビコたちはまだ起きてくる気配がない。
家族が迎えに来たりするのだろうか]
[1] [2] [3] [メモ/メモ履歴] / 絞り込み / 発言欄へ