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まだやりたいことなんて何も決めてないのに──死んじゃうの?
それは、やだなぁ。
[小さく呟いて、配られた携帯端末に視線を落とし、ぽつぽつと操作する。
そして、遠い場所に座っている六道クルミと視線を合わせ、困り顔で首輪を弄ぶ]
─J02:木造のバス停─
同じチームでよかった。
私運動とかダメだし、どうしようー
[廃校を出てしばらくの後、加藤アンと出会ったので、携帯端末を見せ、一緒に行動することにしたのだった]
アンちゃんの武器って何だった?
[おやつを尋ねる口調で*]
─《B=10》─
……っ。
[膝も泥だらけですりむけて、血が滲み、顔や手のもひっかき傷だらけ。
お団子も崩れたまま、声を殺して泣きながら、一人、月明かりの下を歩いている。
右手には、アンから奪った[手斧]]
やっぱ、イマリひとりじゃ無理だよ。
男の子でも、運動部でもないもん。
[被害者みたいな顔をした加害者は、携帯端末を取りだす]
─ベックへのメール─
かいちょー。助けて。
むかい君か、ぷーさんを殺したいの。
イマリひとりだと、勝てない。死にたくないよ。
[そして、自分がいま居る場所と右手の手斧のこと。
アンを殺した事も告げる]
─J02:木造のバス停─
地面に乱れた制服姿のアンが横たわっている。
いまはセーラーのスカーフで隠された首には、絞められた跡がある。
彼女の指先には血がにじんでいた。
ぽつんと空のデイバックが落ちている*
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