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[狭間に落ちてきた人々を迎え入れたりしながら、ずっと従兄弟の後ろに引っ付いたままだったので、紅葉の一件も一部始終は見ていたのだが。
なんせ向こう側には触れられないので、騒ぐだけ騒いで大して役に立つこともなかった]
お……おおおおぉ?
[従兄弟が空に向けて怒鳴る。
あれほど降っていた雪の勢いが弱まり、やがて止んだ]
雪止まった!
すっげー、何、兄やんが止めたん?
どーゆー能力!?
[そもそも彼が原因の一端だった、という認識はないようだ。
そうこうしているうちにウサギが現れ、時計が直り、鐘が鳴って、そして――]
よいしょーぉ!
[狭間からこちら側へ戻って最初にした事は、目の前にある従兄弟の背中に向けて思いっきりタックルを仕掛けることだった]
よっしやんぞー!
[適当に積もった場所で立ち止まると、まず小さな雪玉をつくり、ころころ転がして次第に大きくしていく]
昔みんなで作ったのってどのくらいだったっけー?
多分もっとでかかったよねー。
[そこそこの大きさになった雪玉を尚も転がしながら、尋ねる]
めんどいのはめんどいんだもんー。
[辞書の話はあくまで調べる気はないようだ]
おー、けっこーでっかいねー。
もーちょっと小さいかと思ってたっ。
[自分で作った雪玉を転がしながら、従兄弟のもとへ戻る。
胴体の真横で一度止まって、息を整えるように吐いて。
それからふと思いついたように尋ねた**]
そーいや兄やん、今年は集まり来ないの?
あー。
なんかすごかったらしーね?
[家を出た時の話は全てではないけれども聞いていた]
今度の集まりな、今んとこみんな来れそうっつってるらしーんだよ。
だから兄やんも来たらカンペキなんだけどなー。
……よし、いいよー。せーのっ、
[雪玉の下へ両手を入れて、力を籠める。
特に何も考えずに転がしてきた雪玉は、胴体よりぎりぎりちょっと小さいくらいの大きさになっていた]
……ぅぐ、もーちょ、い…!
[少しよろけつつ、頭の部分を一生懸命持ち上げる]
んー、そーだねー。
[ぱたぱたと手で雪を払いながら立ち上がり、空を仰いだ。
それからくるりと振り返り]
皆で集まる日にさ、こんくらい雪積もったらいいのにね。
そしたらまた雪だるま作ろーよ、これよりもっとでっけーの!
[まるで既に彼が来る事は決定事項であるかのように言う]
よっしゃ、じゃー帰ろー!
[右手を突き上げた**]
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