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あんたに言わなきゃならねえことがあったんだ。
200年とちょっと前に、俺はあんたに助けられた。
ありがとな。
[あのまま完全に死んでしまえば、良かったのかも知れない。
それでも、クレストと出会う事ができたのは、
精霊としての生を与えられた事によるものであり。]
―どこかの屋敷―
[四方に立てられた書架には大量に詰まった本。
その一隅がごっそりと抜けているのは、
青年が机で読書に没頭しているからであり。]
相変わらず…お前は本しか友達作らねえのか?
[あの村で過ごして居た時は、友人も作っていただろうに。
腕を組んで本を読むクレストの背後に立ち、
唇に咥えた煙草の灰を、陶器の灰皿へと落とす。
まあ、酒しか友人を作らないミハイルに言えたことでも無いが]
……どうせ陽光浴びた所でどうにもならねえんだ。
たまには表にでも行こうぜ。
[窓の外は春の彩りを示していた。
其方へ視線を向けて、青年の手から本を取り上げる。
反感の言葉を受ければ、さらりといなすつもり。]
もう、雪はいらねえな――――
[寂しさを埋める白は、もう*必要なかった*]
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